「賛否両論」店主・笠原将弘さん直伝!ずるいほどに旨い鶏むねおかず

「賛否両論」店主・笠原将弘さん直伝!ずるいほどに旨い鶏むねおかず
人気の和食料理人・笠原将弘さんはご実家が焼き鳥屋さんだったこともあり、いちばん好きな肉は鶏肉なんだそう。中でもカロリーが低く家計にもやさしい鶏むね肉は、調理のコツをつかめば極上の一皿に変身する優れものなんです。
フーディストノート
フーディストノート
2023/01/07
2023/01/15
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鶏むね肉は値上げラッシュの救世主。肉の中でも値ごろ感があり、まとめ買いして利用すれば一気に食費を下げることが可能です。また低カロリーで高たんぱくなので、健康に気を使う方やダイエット中の方にもおすすめの食材。ただ、パサつきやすいので調理方法には少しコツが必要です。今回は「賛否両論」店主・笠原将弘さんの新刊『和食屋がこっそり教える ずるいほどに旨い鶏むねおかず』の中から家族が大好きな鶏むねおかず3点を笠原さんの解説とともにご紹介します。

 

しょうが醤油が決め手!鶏むねのから揚げ

「から揚げは一口大にして揚げると抜群に香ばしくなるんです。そぎ切りにすれば表面積が大きくなって火も通りやすくなるのでカラッと揚げられます。さらに早く火が通ると肉自体がパサつかないのでジューシーに仕上がります(笠原)」

から揚げ

分量

2人分

材料

鶏むね肉…1枚(約300g)
A しょうがのすりおろし…小さじ1/2
A みりん、しょうゆ…各大さじ1と1/2
A こしょう…少々
B 小麦粉…大さじ1と1/2
B かたくり粉…大さじ1
かたくり粉…適量
揚げ油…適量
レモンのくし形切り…適量

作り方

  1. 鶏肉は3つに切り分け、一口大のそぎ切りにする。
  2. ボウルに入れて、Aを加えてもみ込み、15分ほどおく。
  3. 汁けを切ってBを加えてもみ込み、どろっとさせる。1切れずつかたくり粉をまぶし、バットに並べて5分ほどおく。
  4. なべに揚げ油を170度に熱し、3を入れて3分ほど揚げる。引き上げて揚げバットにのせて3分ほどおき、再び170度の揚げ油でさらに1分ほど揚げ、油をきる。
  5. 器に盛り、レモンを添える。

 

仕上げにバターでコクをプラス!しっとり照り焼きチキン

「ごちそう感を演出するなら1枚のままか半分に切るのがおすすめですが、その場合、厚さを均一にして加熱ムラを防ぐことが重要です。粉をしっかりつけて火入れすれば高い保湿効果でしっとりやわらかになりますよ(笠原)」

照り焼きチキン

分量

2人分

材料

鶏むね肉…1枚(約300g)
塩…適量
小麦粉…適量
A 酒、みりん、しょうゆ…各大さじ2
A 砂糖…大さじ1
バター…10g
あらびき黒こしょう…少々
サラダ油…大さじ1
ブロッコリー…1/3個

作り方

  1. ブロッコリーは小房に分け、塩ゆでする。
  2. 鶏肉は皮目を下にして縦におき、厚みのあるところに切り込みを入れて開いて厚さを均一にする。身のほうに塩少々をふり、小麦粉を全体にまぶす。Aはまぜ合わせる。
  3. フライパンにサラダ油を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にしていれる。フライ返しでときどき押さえて78分焼き、皮をパリッとさせる。上下を返してさわらずに中に火が通るまで34分焼く。
  4. 余分な脂をキッチンペーパーでふきとってAを加えてからめる。バターを加え、さらによくからめる。
  5. 切り分けて器に盛り、たれをかけて黒こしょうを振って1を添える。

 

ひと手間で旨みアップ!鶏じゃが

「切った鶏むね肉に粉をまぶしてから火を通すことで旨みや肉汁が閉じ込められます。粉による膜の効果でかたくならずに舌ざわりもよくなります(笠原)」

鶏じゃが

分量

2人分

材料

鶏むね肉…1枚(約300g)
小麦粉…適量
じゃがいも(メークイン)…2個
にんじん…1/2本
玉ねぎ…1/2個
絹さや…6枚
しらたき…1袋
A だし…2カップ
A 砂糖、みりん…各大さじ2
A しょうゆ…大さじ4
サラダ油…大さじ2

作り方

  1. じゃがいもは皮をむいて大きめの一口大に切り、にんじんは乱切りにして玉ねぎは2cm厚さのくし形にきる。しらたきは下ゆでをして食べやすく切る。
  2. 鶏肉は皮をはいで3つに切り分け、1cm厚さのそぎ切りにし、皮は細切りにする。そぎ切りの肉に小麦粉をまぶす。
  3. フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、そぎ切りの肉を上下に返しながら焼く。火が通ったら取り出す。
  4. サラダ油大さじ1を足して皮をいためる。色が変わったら1を加え脂がなじむ程度にいためる。
  5. Aを加えてひと煮立ちしたらアルミホイルで落しぶたをして弱火で10分ほど煮る。3を戻し入れ、絹さやを筋をとって加える。23分煮てざっとまぜ合わせ、火を止めてあら熱がとれるまでおく。

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鶏むね肉は鶏もも肉より切りやすく、火の通りがよいというのがメリット。鶏もも肉で作ることの多い料理でも切り方や調理方法を工夫するだけで、大満足の一品に仕上がります。書籍にはその他にも世界の鶏むね料理や極上つまみ、丼や麺など多彩なレシピが収録されています。ぜひご家庭で試してみてくださいね。

 

表紙
『和食屋がこっそり教える ずるいほどに旨い鶏むねおかず』
笠原将弘(著)

実家が焼き鳥屋だった笠原将弘さん、鶏肉の知識と腕前は料理人随一です。買い方、扱い方、調理と保存方法までを丁寧に解説し、むね肉とは思えないくらいジューシーでしっとり仕上がる調理のコツを教えてくれます。

笠原将弘さん
笠原将弘さん

東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」店主。1972年東京生まれ。高校卒業後「正月屋吉兆」で9年間修業したのち、父の死をきっかけに武蔵小山にある実家の焼き鳥店「とり将」を継ぐ。2004年に自身の店「賛否両論」をオープンし、瞬く間に予約の取れない人気店として話題になる。直営店として2013年に名古屋店、2019年に金沢店を開店。手がける料理レシピ本の人気も高く、著書累計は100万部を超える。

写真:竹内章雄

協力:主婦の友社

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