枝豆の選び方やベストなゆで時間は?おいしい食べ方や冷凍・解凍方法の解説も♪
枝豆ってどんな野菜?
枝豆のゆで方やおいしい食べ方をご紹介する前に、まずは枝豆がどんな野菜なのかおさらいしてみましょう。
枝豆は大人から子どもまでおいしく食べられる、夏野菜の代表です。栄養満点で、ビールとの食べ合わせが良いことは広く知られていますよね。そんな枝豆の「トリビア」をご紹介します。
枝豆はもともと未熟な大豆だった?
古くから東アジアで親しまれている枝豆は、日本でも奈良時代や平安時代から食されていたといわれています。江戸時代では、夏になると、塩ゆでされた枝豆が街で売られていて、おやつ感覚で楽しまれていたという記録もあるそうです。
枝豆と大豆は同じ仲間ですが、「豆類」として分類される大豆とは違い、枝豆は「野菜類」に分類されます。枝豆は、大豆が緑色のまだ未熟なうちに収穫されるため、ベージュ色に熟した大豆とは、見た目も栄養も異なることが理由です。
枝豆の名前の由来は?
枝についたまま塩ゆでにして売られていたことから「枝豆」と呼ばれるようになったとされています。
枝豆の旬はいつ?
枝豆は6月頃から収穫が始まり、7~8月頃に最盛期を迎え、9月頃まで店頭に並びます。採れたての枝豆は驚くほど甘く、風味や食感も格別に良いことが特徴です。前述した通り、一般的には夏の時期が枝豆の旬になりますが、枝豆は全国各地で栽培されており、種まきの時期や品種の違い次第で、収穫の時期も異なります。有名な「丹波の黒枝豆」のように、種類によっては10月が旬のものもありますよ。
枝豆と大豆は栄養も違う?
未熟な枝豆と、完熟した大豆とではその栄養価に大きな違いがあります。それぞれの主な栄養を比較してみましょう。
枝豆と大豆を比較すると、枝豆の方がエネルギーや脂質が低く、よりヘルシーということがわかります。たんぱく質はやや大豆の方が多いですが、大豆にはないビタミンCが枝豆にはあり、また、β-カロテンや葉酸などの含有量も豊富です。
枝豆はたんぱく質などの栄養素が豊富!
枝豆はたんぱく質、炭水化物、カルシウム、鉄、ビタミンB1・B2、が多い食品ですが、たんぱく質の中に多く含まれるメチオニンにはアルコールの分解を助け、肝臓の働きをサポートする作用があると言われています。「二日酔い防止に枝豆が良い」と言われているのもこのためで、お酒のおつまみとして登場するのも理にかなっているという訳です。
また、ビタミンB1・B2には疲労回復の効果があり、スタミナ不足を解消します。暑くて食欲がないときや、夏バテ防止に最適です。鉄分は貧血予防になるので、枝豆は疲れやすい夏に最適な食べ物と言えますね。
枝豆で太る?
枝豆はヘルシーそうなイメージがありますが、油断していると太ってしまう危険性も。
というのも、大豆よりは低カロリーとご説明しましたが、100gあたりの枝豆のカロリーは野菜類の中では比較的高く、食べだすとなかなか止められないことがあるからです。おつまみで食べるときはほどほどを心がけましょう。
反対に、甘いおやつの代わりに枝豆を食べれば置き換えダイエットにもなるので、食べ過ぎに注意しながら上手に日々の生活に取り入れられるといいですね。
うぶ毛と粒をチェック!枝豆の選び方
生の枝豆は、黄色や茶褐色などに変色していない、全体的に鮮やかな緑色をしているものを選びましょう。さやにはうぶ毛が多く、豆はふっくらとして大きさがそろっていると◎です。また、枝から切り離すと鮮度が落ちるので、枝付きの枝豆を選ぶのがおすすめです。
枝豆の下処理とおいしいゆで方
枝にたくさんのさやを付けた枝豆が店頭にずらりと並ぶと、夏の訪れを感じますよね。自分でゆでた枝豆の香りと食感は格別です。まずは、生の枝豆の下処理と塩ゆでするときのポイントをチェックしておきましょう。
さやの両端をカット
枝付きの枝豆は、枝からさやを切り離したら、さやの両端もキッチンバサミでカットしておきます。こうすることでゆでるときに塩水がしみやすくなり、熱も早く通ります。また、冷ますときには熱が逃げやすくなるというメリットもありますよ。
うぶ毛も取ると◎
もうひと手間、さやの表面に付いているうぶ毛を取り除くと、色あざやかにゆで上がり、口当たりもよくなります。枝豆をよく洗った後に水気を切ってボウルに入れ、塩をもみ込んでおきましょう。手で枝豆をやさしくこすり合わせるようにすると、うぶ毛が取れやすいですよ。
ゆでるときの塩分量は?ゆで時間はどれくらい?
枝豆を塩ゆでするときの塩分濃度は、4%がおすすめ。1Lの水でゆでる場合、塩は40gです。全体に対して1/3~1/4の量の塩を下処理で枝豆にもみ込み、ゆでるときにはボウルに残った塩も一緒に鍋の中へ入れてくださいね。
枝豆の量にもよりますが、家庭でゆでるならゆで時間は4~5分が目安。さやの口が開きはじめたら、ゆで上がったサインです。枝豆はゆで過ぎると旨味成分が溶け出してしまうので、気を付けてください。
電子レンジで加熱してもOK!その場合の時間はどれくらい?
蒸しゆでにすれば短い時間でOK!
うちわで冷ますのがベター
熱々の枝豆は、ザルに上げてうちわなどで手早く冷まして粗熱を取ります。水に浸けると味がぼやけてしまいがちなので、もし一気に冷やしたい場合は、氷水にさっと通す程度にとどめておきましょう。
冷凍もできる!枝豆の保存方法
枝豆は鮮度が落ちやすく風味を損ないやすいので、購入したらできるだけ早めにゆでましょう。ゆでて冷ましたら、タッパーなどの密閉容器へ入れて冷蔵庫へ。2日ほどで食べ切ってくださいね。
ゆでた枝豆は冷凍保存もできます。しっかり冷ましてから密閉袋などに入れて冷凍庫で保存すれば、約1か月ほどおいしさをキープできますよ。冷凍するなら、再加熱を考慮していつもよりややかためにゆでるのがポイントです。
冷凍した枝豆の解凍方法
冷凍した枝豆は沸騰したお湯に入れてさっとゆでるか、レンジで加熱、あるいはフライパンで蒸し焼きにして解凍しましょう。
レンジで解凍する場合は、凍ったままの枝豆を耐熱皿にのせ、ふんわりラップをかけます。300gの枝豆なら約4分、100gなら約1分、どちらも600Wで加熱してできあがりです。
フライパンで解凍する場合は、中火で温めたフライパンに、凍ったままの枝豆を入れます。ふたをしてそのまま3分程蒸し焼きにし、おいしそうな焼き色がついたらできあがりです。時間があるときは自然解凍でもOKですよ。
調理法も食べ方もいろいろ!枝豆のお手軽アレンジレシピ
塩ゆでした枝豆に調味料を和えたり、料理の具材として活用したり、枝豆は調理法も食べ方もいろいろなので、アレンジをしながら楽しんでくださいね。
ゆでて調味料で和えるだけ!枝豆麺つゆ
ゆでてから炒めてしっかり味付け!ピリ辛にんにくの枝豆炒め
フライパン1つで完結!枝豆のペペロンチーノ
混ぜて揚げ焼きに!枝豆のはんぺん焼き
ペースト状にしてスープに!枝豆ビシソワーズ
二日酔いの朝にも♪枝豆のみそ汁
ゆでてするつぶせば完成!ずんだ餡
彩りきれい♪枝豆サラミチーズのスコーン
市販の冷凍枝豆を上手に活用!おすすめレシピ
枝豆はゆでたもの、ゆでて冷凍したものを使ってもOKですが、市販の冷凍枝豆を使えばお手軽です。パッケージの表記どおりに流水や電子レンジなどで解凍して、さやから出せばパパッとさまざまな料理にも使えますよ。
枝豆チーズパリパリ
枝豆とチーズのマリネ
枝豆を多彩な調理方法で楽しもう!
塩ゆではもちろん、炒めても揚げてもおいしい枝豆。良質なたんぱく質とビタミンB1を豊富に含み、積極的に摂りたい食材のひとつです。今年の夏は、いろいろな枝豆レシピを楽しんでみませんか。
枝豆は栄養満点で使い勝手もよいので、おつまみだけではなく、おやつや朝食にもぴったりな食材です。また、鮮やかな緑色はとても美しく、お弁当のおかずとしても彩りを添えてくれます。いつもより少し硬めにゆでた枝豆を、よく冷ましてから冷凍保存しておけば、使いたいときにサッと取り出せて便利♪おつまみやおやつなど、今回ご紹介したレシピにぜひチャレンジしてみてくださいね。
※参考ホームページ
農林水産省「えだまめと大豆は同じものですか。」
カゴメ「[枝豆]おいしい茹で方や含まれる栄養素、冷凍保存のコツ」
ニチレイフーズ「枝豆の下ゆではレンジが正解!簡単に美味しく仕上げるプロの技」
ニチレイフーズ【枝豆の保存】冷凍がベスト!味と食感を1ヵ月キープする保存テク
JAグループ「夏の旬野菜/エダマメ」
JA新潟みらい「枝豆・茶豆のおいしい食べ方」
マイナビ農業「おつまみの定番! 鮮度の良いエダマメの選び方・下ごしらえ【野菜ガイド】」
辻調グループ「枝豆塩ゆで」
伯方塩業「枝豆の塩ゆで」