「筋切り」に噂の「ブライニング」、そのやり方であっていますか?今さら聞けない「鶏肉の下ごしらえ」の基本のき
鶏肉の皮や筋をきちんと下処理して、おいしさUP!
鶏肉の皮や筋は、熱を加えると縮んだり、硬くなってしまうこともしばしば。基本の下ごしらえをあらためておさえておきましょう。食感や味わいがグンとアップしますよ。
皮と脂肪の下処理で油っこさを抑える
むね肉やもも肉は、皮面を下にして置き、周りにはみ出した黄色い脂肪を皮ごと切り落としておきます。もも肉の場合は、皮面と逆の表面にある脂肪も取り除いておくと、油っこさが抑えられますよ。
また、皮つきのまま調理するときには、皮の縮みを防ぐために、フォークなどで皮面に穴をいくつか開けておきましょう。味がしみ込みやすくなるメリットも。包丁の背でたたいてもOKです。
焼き縮みを防ぐには「筋切り」を
筋が残っていると鶏肉が縮んだり、口当たりが悪くなります。もも肉は、筋が多い部分を筋に対してタテに2~3ヵ所、包丁で切り目を入れましょう。
ささみには白い筋があるため、取り除いておく必要があります。まず、筋が見える面を上にして、筋の両脇に包丁で切り込みを入れます。その後、裏返して筋の端を手で持ち、包丁で押さえて引っ張り出しましょう。
そぎ切り?観音開き?鶏肉の部位別おすすめカット法
下処理の次は、部位ごとに、料理の用途に合わせたカットの方法をおさらいしておきましょう。
むね肉は、レシピに合わせて「そぎ切り」や「観音開き」に
むね肉には、中心から葉っぱのように放射状に伸びる筋肉の繊維があります。横長に置き、丸みがある方はヨコ方向、とがっている方はタテ方向に切ると、仕上がりが柔らかくなります。
炒めものやフライなどで食べやすいサイズに切るときは、包丁を寝かせるように斜めに入れて引くように切る「そぎ切り」がおすすめ。面が大きくなるので、火の通りや味のしみ込みがよくなりますよ。
鶏ハムなどで1枚のまま使うときは、厚みが平らになるように開く「観音開き」にしましょう。包丁を寝かせて中央から両側に向かって切り込みを入れ、切り離さないように左右へ開く切り方です。短い時間で火の通り具合を均一にすることができます。
ささみは「観音開き」をすれば広げて使える
むね肉と同じように、一口大では「そぎ切り」に、そのまま使いたい場合は「観音開き」にするのがおすすめ。ささみはむね肉に比べて小さいため、観音開きにした後、具材を巻いてアレンジすることもできますよ。
もも肉に火を通しやすくするコツ
もも肉を一口大で使うときは、3センチ角ほどのぶつ切りにしましょう。さらに食べやすい方がお好みなら、そぎ切りや細切りにしても。1枚で使うときは、肉の厚い部分に切り目を入れておけば、火が通りやすくなりますよ。
まるで魔法の水!?「鶏肉」がもっと柔らかに!
下処理や切り方にひと手間かけても、なんだかまだ硬かったりパサパサしたり…。そんなときは、あの魔法の水を使った「ブライニング」で、もっと柔らかくしてみましょう!
まだまだある!鶏肉をしっとりさせる方法とは?
ブライン液以外にも、鶏肉を柔らかくジューシーに仕上げる方法をご紹介します。
鶏肉は、ヘルシーな上に、上質なタンパク質やビタミンなどがたっぷり。「筋切り」や「観音開き」、「ブライン液」など、ひと手間かけて下ごしらえすれば、仕上がりの柔らかさもおいしさもワンランクアップしますよ。さあ、今日はどんな鶏肉レシピをテーブルに並べますか?
※参考ホームページ
味の素Park「鶏肉の下ごしらえ・切り方」
NHKガッテン「新発見!鶏むね肉がこんなにもやわらかくなるとは!」
NHKテキストView「いつもの料理がワンランクアップ!鶏肉の下ごしらえ」
日本ハム「下処理の仕方」
キッコーマン「肉の下準備/鶏肉」
日本気象協会tenki.jp「運動会のメニューにも!安くてヘルシーな鶏むね肉を使って作りおき」
日本食鳥協会「チキンミュージアム」
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「今さら聞けない!調味料&食材の基本のき」