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どうしてなすは油をよく吸うの?保存や下ごしらえのコツは?今さら聞けない「なす」の基本のき

どうしてなすは油をよく吸うの?保存や下ごしらえのコツは?今さら聞けない「なす」の基本のき
夏野菜の代表ともいえる「なす」は、焼いたり揚げたり煮たり…と、献立に困ったときに頼りになる存在。とくに、油との相性は抜群です♪ただし、油を吸い過ぎるとおいしさは半減…。そこで今回は、なすをもっとおいしくいただく調理や保存のポイントについてご紹介します!
Kayoko*
Kayoko*
2018/07/09
2023/07/14
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なすの種類と選び方

なす

日本国内だけでも200近い種類があるというなす。現在、主流となっているのは「中長なす」で、「長卵形なす」ともよばれています。扱いやすいサイズで料理の種類を選ばず、オールマイティーに活用できます。

これに対し、20~30cmにもなる「長なす」は、やわらかいのが特徴で、炒め物や焼きなすにおすすめ。また、「賀茂なす」で有名な「丸なす」は、肉質がしまっていてなめらかなので、田楽や煮物、揚げ物に向いています。

選び方としては、持ったときにずっしりと重みがあるものがおすすめ。表面にツヤとハリがあり、傷や色ムラがなく、濃い紫色のなすを選んでくださいね。また、へたのトゲが鋭くチクチクしているものが新鮮です。

なすの保存方法

ハリのあるなすを買ったのに、思ったより早く傷んでぶよぶよになってしまった…なんてこと、よくありますよね。

夏野菜のなすは、温暖で湿潤な気候には強い一方で、表面から水分が抜けやすく、寒さや乾燥には非常に弱いことが特徴です。そのため、基本的には冷暗所での常温保存がおすすめですが、すぐに使わないときや室温が高すぎるときなどは冷蔵庫をうまく活用するようにしましょう。ただし、何も気にせず保存をすると低温障害を起こすことがあるため、ポイントを押さえながら保存をしてください。

冷蔵庫で保存する際のコツ

なすを冷蔵庫で保存する際は、切らずにそのままの状態で冷蔵室ではなく野菜室に入れるのがポイントです。低温に弱いなすは冷やしすぎないことが重要ですが、野菜室は冷蔵室に比べて温度が高いのでなすの保存に適した場所となります。

表面から水分が蒸発してしまうことを避けるためにも、1本ずつラップかポリ袋で包んでから保存するとよいでしょう。その際、なすの表面をキッチンペーパーや新聞紙でくるむようにするとベストです。また、なすの表面に水分が付いたまま保存してしまうと、ラップやポリ袋の中で傷んでしまう可能性があるため、保存する前に水分を拭き取っておくとより長持ちします。

なすは水分を多く含み、放っておくとすぐにしなびてしまうため、正しく保存し、冷蔵保存している場合でも購入から1週間以内に食べきることをおすすめします。

冷凍庫で保存する際のコツ

すぐに使い切れない場合は、冷凍する方法もあります。小分けして冷凍しておくと、冷凍庫から出してそのまま使えるので便利ですよ。

【生のまま保存】

食べやすい大きさに切ってさっと洗い、水分を取ってから保存袋に入れます。その際、できるだけなすを袋全体に平らに広げて、空気を抜くようにしましょう。

 

【揚げてから保存】

なすは揚げてから冷凍することもできます。しっかりと油を切って冷ましてから冷凍庫へ。料理の仕上げに添えれば、簡単にコクをプラスすることができ、重宝しますよ。

なすの下ごしらえ方法

なすを調理する際によく聞く言葉といえばアク抜きですよね。

なすはアクが強いため、切ると切断面が褐色に変化します。また料理によってはアクの渋みで味が落ちることがあるため、仕上がりをきれいによりおいしくしたい場合は下ごしらえとして水にさらしてアク抜きをします。

ただし、調理法によってはアク抜きが不要な場合もあります。漬物など色をきれいに出したいときや、切ってすぐに調理しないときはアク抜きをし、炒め物などあまり色を気にしなくていい場合は切ってすぐに加熱すればアク抜きが不要です。また、油と一緒に調理するとアクの渋みが感じにくくなるという傾向もありますが、あまり難しく考えずに切ってすぐに調理するかどうか、色をきれいに出したいかどうかという観点で判断してもよいかもしれませんね。

さて、ここからはアク抜きをする場合の方法をパターン別にご紹介していきます。

水や食塩水にさらしてアク抜きをする方法

水にさらしてアク抜きをする場合、水を入れたボウルを用意し、洗って切ったなすを時間を置かずにすぐさま入れてください。この状態で10分ほど置き、流水でさっと洗って表面の水分を拭いてから調理に使いましょう。

水にさらしすぎるとナスニンなど水溶性の栄養が流れ出てたり色が悪くなったりすることがあるので、長時間放置しないように注意してください。

また、水に塩を入れてアク抜きをする方法もあります。水に対して0.5~1%程度の濃度で食塩水を用意し、先ほどと同様に切ったなすをすぐに入れてください。この方法だと、水だけのときより短い時間でアク抜きができます。

水にさらさず、塩をまぶしてアク抜きする方法

水にさらさず、塩をまぶしてあく抜きをする方法もあります。

方法はいたってシンプル。洗って切ったなすの断面に塩をまぶして10分程度放置するのみ。切り口に塩をまぶすことで、浸透圧で水分と一緒にアクがでてきます。水分が出てきたらキッチンペーパーで拭き取ってから調理をしてください。

なすに油を吸わせすぎないように調理するコツ

下ごしらえをする

なす

和食や洋食、中華を問わず、幅広い料理に使える「なす」。油やだし汁を吸って、ジューシーでおいしいですよね。とはいえ、悩ましいのが油を吸い過ぎてしまうこと。ベチャッとした食感になってしまうばかりか、カロリーも気になるところです。

なすの油吸いすぎ問題の対策で注目したいのが、なすの水分量。食材に含まれる水分が多いと、加熱してその水分が外に出たとき、入れ替わりで油を多く吸ってしまうんです。反対に、水分が少ないと油の吸収も少なくて済む、というわけ。なすは、90%以上が水分でできているため、そのまま調理してしまうと多くの油を吸収しがち。つまり、事前になすの余分な水分を出しておけばいい、ということになります。

このときに有効なのが「水にさらさず、塩をまぶしてアク抜きする方法」でもご紹介した、塩をまぶす方法。切ったなすの断面に塩をまぶして時間をおき、水分が出たらあとはそれをキッチンペーパーで拭き取るだけ。油の吸い過ぎを抑えられるばかりか、水分と一緒に出るアクをとることができて一石二鳥ですよ。

油は途中で足さない

なすを油で炒めていると、みるみる油を吸ってフライパンから油が消えてしまうことがありますよね。慌てて油を足す方もいるかと思いますが、油が足りないからと途中で足すのはNGです。なぜなら、なすは油を吸いやすい性質を持っているため、足した油も吸ってしまい、結果的にべたべたとした仕上がりになってしまうからです。なすを加熱調理する際は、慌てずじっくりと加熱していくことが大切です。

【少ない油で調理する】

最小限の油で炒める工夫の一つに、予めなすに油をなじませておく方法もおすすめです。こうすることで少ない油で済み、油を均等に行き渡らせることができます。

電子レンジを使って調理する

油の使用を最小限にしたい場合、電子レンジを活用する方法もおすすめです。油炒めにする場合も、切ったなすを軽く電子レンジで加熱してから炒めると少ない油で済み、炒める時間も短縮することができます。レンジで加熱する際は、なすがしんなりする程度にすると加熱しすぎを防げますよ。また、電子レンジを使った蒸し料理なら加熱時の油は一切不要です。ただし、加熱する際にうっすらとなすの表面に油を塗っておくときれいな皮の色をキープできるのでぜひお試しください。

【電子レンジを使って蒸す】

なすをレンジで加熱して、香味だれに浸けるだけ!皮の表面にごま油を薄く塗ってからラップでく

ご飯に合う!なすが主役のどんぶりレシピ4選

味付けをしたなすはご飯との相性が抜群!ここからは味もボリュームも抜群のどんぶりレシピをご紹介します!

なすの蒲焼きどんぶり

電子レンジでなすを加熱してからフライパンで焼けば、とろけるなすのかば焼き丼の完成!老舗のうなぎ屋さんのようなたれが絶品です。

焼きなす丼

ナンプラーをきかせた野菜スープをご飯にかけ、焼きなすをド~ンとのせたら完成。おろししょうがとかつおぶしをのせて風味もアップ!スープを多めにかければ、サラッといただけますよ。

ピリ辛なす丼

ケチャップベースにコチュジャンをきかせたピリ辛ソースをなすにからめています。辛さを調整すれば、お子さんも喜ぶ一品に♪

なすカレー炒め丼

みそでコクを出した、なすがメインのカレー炒めが食欲をそそります。バジルをそえて彩りよく♪

夏から秋にかけて旬を迎えるなすは、値段もますますお手ごろになって手に取る機会も増えそう♪今回ご紹介したなすの選び方や保存方法、油の吸収を抑えながらおいしく調理する方法などを参考に、この夏はご飯もビールもすすむ一品をあれこれ作ってみてくださいね。

※参考書籍、ホームページ
『料理の裏ワザ・隠しワザ2』(平成暮らしの研究会/河出書房新社)
農林水産省「ナス/こんなにいろいろあるんだ!」
JAグループ「とれたて大百科/ナス」
ハウス食品「食材を知って、おいしく調理/なす」
キユーピー「なすの選び方」
キユーピー「なすの保存方法 | 素材の基本 | とっておきレシピ 」
旭化成ホームプロダクツ㈱「野菜保存のポイント/なす」
カゴメ「こんなに違う!?なすをおいしく、長持ちさせる保存方法とは」

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この記事を書いた人

WEBライターとして料理レシピ記事などを執筆中。唎酒師の資格を持ち、日本酒やおいしいものに精通。旬の食材を活かしたレシピまとめや、思わずまねしたくなるようなアイデア料理の記事が人気。

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