料理用ワインがなくても大丈夫! 身近なもので代用するアイデア
赤ワインと白ワインの違い
赤ワインと白ワインの違いは色だけではありません。大きな違いとしてぶどうの品種と醸造課程があります。
赤ワインの特徴
ぶどうにはたくさんの品種がありますが、赤ワインは黒ぶどうを使って作ります。黒ぶどうの果肉と果汁だけではなく、果皮や種もまるごと発酵させて圧搾します。赤ワイン特有の渋みは皮や種子に含まれるポリフェノールの一種・タンニンによるもので、味わいに深みがあるのも特徴です。
白ワインの特徴
白ワインは白ぶどうを使って作ります。白ぶどうの果皮を取り除き、果汁だけを圧搾してから、発酵させます。そうすることで赤ワインよりすっきりとした味わいに。渋みはわずかなので、口当たりがやわらかくフルーティーな香りが特徴です。
料理におけるワインの役割
そもそも、なぜワインを料理に使うのでしょうか?赤ワインと白ワインが料理にどのような役割をもたらすのかご紹介します。
料理に深みを与える赤ワイン
赤ワイン特有の芳醇な香りや苦味は、肉の旨みや甘味と相性がいいため、長時間煮る料理やソースなどに使われることが多いです。肉のくさみを消したり、肉をやわらかくしたりする効果も。
甘い香りが料理を引き立てる白ワイン
白ワインはすっきりとした酸味のある味わいです。さわやかでフルーティーな香りは魚介やお菓子の香り付けにも用いられます。そのまま振りかけたり、漬け込んだりして使うと◎。
ワインの代わりに使える!身近な調味料やジュース
デミグラスソースやミートソースなどの濃厚なソースに、コクや旨みを引き出してくれる赤ワイン。魚介のマリネやワイン蒸しなどの香り付けに使われる白ワイン。料理にワインを使うと、おいしさを底上げしてくれます。どんな目的でその料理にワインが使われているのかを考え、代用品を選ぶようにしましょう。
日本酒・料理酒
日本酒や料理酒は常備しているご家庭が多いと思います。旨みやコクを引き出すために赤ワイン・白ワインのどちらの代わりにも使えます。香りがきついと感じる方は、加熱してアルコールを飛ばしましょう。料理酒には食塩が添加されているものが多いため、必ずラベルの原材料を確認し、塩分が含まれている場合は塩加減を調整してください。レモン汁を加えると白ワインに似た風味になります。
焼酎
日本酒と同じく白ワインの代わりに使うことができます。ただ、独特のくせや風味があるので、使い方としてはしっかり加熱調理するものがいいでしょう。アルコール度数が高いため、肉や魚のくさみ消しにもおすすめです。肉をやわらかくする効果もあります。
みりん
白ワインは料理に甘味やコクを加える目的で使います。みりんも同じように甘味を加えてくれるので代用品として使うことができます。ただし、みりんは白ワインより甘味が強いので入れる量には気をつけましょう。
ジュース(ぶどう・りんご・ジンジャーエール)
ジュースもレシピによってはお手軽な代用品として使えます。ぶどうジュースの味や色味はワインに似ているので、赤ワインはぶどうジュース、白ワインは白ぶどうジュースに置き換えることができます。りんごジュースとジンジャーエールは白ワインの代わりに使うことができます。
ただし、ジュースは甘味が強いので、砂糖など糖類が添加されていない果汁100%のものを使用するようにしましょう。甘味を抑えるには少しだけ酢を加えてみてください。ジンジャーエールには生姜が入っているため、レシピの中でしょうがを使っている場合におすすめです。
ビネガー+砂糖(バルサミコ酢・ワインビネガー)
バルサミコ酢もワインビネガーもぶどうを原料とする果実酢です。ワインと同様、料理にコクと酸味を加えてくれます。注意点は酸味が強いこと。砂糖を加えよく加熱することで、酸味が抑えられて味がまろやかになります。風味付けや隠し味程度の少量での使用がおすすめです。
ワイン不使用の本格レシピ
フーディストさん考案のワインの代わりに日本酒やみりん、ジュースを使ったレシピをまとめました。
【日本酒】ラタトゥイユ
【みりん】クリームシチュー
【ジュース】ミートソーススパゲッティ
ワインの代用にできるお酒や調味料にはいろいろなものがありますが、使用するポイントとしては少しずつ味を見ながら調節していくこと。ワインがなくて困ったときに、ぜひお試しくださいね。