【おいしい暮らし】お料理が自然とおいしそうに見える、松山絵美さんの食材の選び方って?
松山さんのレシピに、薬膳効果が添えられている理由
レシピを考えたり、お料理をするうえで大切にしていることはなんですか?
「私が薬膳漢方マイスターの資格を持っていることもあって、レシピには、なるべく薬膳効果を書くようにしています。以前、『薬膳効果が書いてあると罪悪感なく食べられる』と言ってくださった方がいて、食で悩んでいる方に届くといいなという思いでいます。
じつは私自身、中学3年生くらいの時にご飯が食べられなくなる、食べるのが怖い、という拒食症になった経験があります。ガリガリに痩せて、毎日泣いていました……。
でも、食で病気になったのを治したのも、やっぱり食でした。栄養不足と食の楽しみを失うと身も心もぼろぼろになることをわが身で経験したので、食で悩んでいる方に、食材ひとつひとつに大切な効能があること、そして、食べる楽しみを伝えられたらなと思っています」
忙しい毎日でもできる「味も見た目もおいしくするコツや準備」のアドバイスをお願いします!
「何より大切にしているのは、“旬の食材”を使うことです。体調を整えてくれるのはもちろん、旬の食材はその時期の体が自然と欲するものなので、旬を活かせばお料理も自然とおいしそうに見えるんですよ。その上で、ごまを振ったり、乾燥パセリを振ったりして、さらに見ばえよく仕上げています。
後は、丁寧に下ごしらえをすることでしょうか。洗った野菜の水気はしっかりとキッチンペーパーで拭いたり、鶏肉の余分な脂肪を取ったりと、母がすごくすごく丁寧にする人なので、見習うようにしています」
食材や調味料選びでこだわっていること、気を付けていることはありますか?
「調味料は、なるべくスーパーで手に入る身近なものを使ってレシピを考えています。ただし、キムチや、夫が毎朝食べるビビンバなど韓国料理を作る時だけは、韓国食材店で買った本場のものを使いますね。常備しているのは韓国の唐辛子に春雨、えごまの粉。野菜はなるべく無農薬野菜や有機野菜を選ぶよう心がけています」
これまでのMY BEST レシピは?
嫌いだからとあまり出さないと、苦手なままになってしまう
お子さんたちに野菜を食べてもらうコツ、教えてください!
「なるべく野菜を使った簡単に作れるレシピを常に意識していいます。野菜は主菜、副菜、汁物で満遍なく摂れるように、また、育ち盛りの子どもたちに、お肉、魚、卵、大豆のタンパク質をバランスよくしっかりと摂れるように献立作りをしています。
嫌いだからとあまり出さないと、苦手なままになってしまうと思うので、子どもが苦手な野菜なども気にせず使います。諦めないで根気よく食卓に並べていると、知らないうちに食べられるようになったりするんですよ!」
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お料理のモットーは、「なるべくイライラしながら作らないこと。楽しく、愛情込めて!を心がけて、気持ちを切り替えてから料理を作るようにしています」という松山さん。ご自身も子どもの頃、お母さまがいつも楽しそうにお料理をしていた姿をよく見ていたそうで、「私もそんな姿を子どもたちに見せていきたいなと思っています」。お子さんたちもお手伝いに集まるキッチンからは、今日も楽しそうな声が聞こえてきます。
松山絵美さんへのQ&A
ブログを始めたきっかけは?
お友達の、スイーツコーディネーターでお取り寄せ達人の下井美奈子さんから、「お料理発信した方がいいよーー!」と、レシピブログのサイトを教えてもらいました。お酒やチーズ、薬膳や、食に関するの資格を持っているので何か活かせたらな~とも思っていましたが、子どもが小さくなかなか始められずにいて…。次男が少し手がかからなくなったのを気に思い切って始めてみました!
大好物といえば?苦手な食べ物は?
苦手な食べ物はないです。大好物は香味野菜です!パクチー、シソ、ネギ、ミョウガが大好きで、食欲がなくて何もしたくない時は、お茶漬けにドサッとのせてとサラサラっと。私のパワーフードです。
お料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?
庭に小さな畑を作ったんです。子どもたちが中心になってお野菜を育てているのですが、子どもと一緒に土いじりをしてると、すごく気持ちがいいです!子どもたちのリクエストで、もう少し拡大しようと、横のスペースの芝を剥がし、土作りから始めています。