小麦粉のベストな保存方法は?中力粉と強力粉の違いって?今さら聞けない「小麦粉」基本のき
小麦粉を上手に保存するコツ
小麦粉は、湿気を吸収するとカビが発生しやすいため、高温多湿や直射日光の当たる場所を避け、風通しの良い冷暗所で保存するのがおすすめです。また、ニオイ移りしやすい性質があるので、ニオイの強いものと一緒に保存するのは避けましょう。
小麦粉を冷蔵庫へ保存する方法もあります。ただし、結露によりカビが発生する可能性もあるため、長期保存は控えましょう。冷蔵庫へ入れる場合は、袋ごと保存袋に入れてしっかり口を閉じてください。使うときに長い間常温に出しておくと、温度差で湿気が出やすいので、速やかに冷蔵室へ戻すのがポイント。
また、虫が侵入することもあるため、缶やタッパーなどの密閉容器に入れておくと安心です。開封後は特にしっかり密封するのが上手な保存方法です。
薄力粉・中力粉・強力粉の違いって?
スーパーなどの小麦粉コーナーには、薄力粉、中力粉、強力粉などたくさんの種類が並んでいますよね。これらは品種の違う小麦を製粉してできたもので、それぞれグルテンといわれるタンパク質の量が異なります。含有量の目安は次の通り。
薄力粉…6.5~9.0%
中力粉…7.5~10.5%
強力粉…11.5~13.0%
グルテンが多いほど、弾力性と粘着性が強くなり、粒も粗くなります。それぞれの特性に合わせて、料理やお菓子作りなどに使い分けられています。ちなみに、賞味期限にも違いがあります。薄力粉と中力粉は製造から1年、グルテンの多い強力粉は製造から半年が目安です。
薄力粉・中力粉・強力粉のおすすめレシピ
知っていたようで知らなかった小麦粉の違いが明らかになりましたね。次は、それぞれの小麦粉を料理に使ったときの食感について、おすすめのレシピと一緒にご紹介していきます。
ソフトで軽い仕上がりの「薄力粉」
グルテンの量が最も少なくキメの細かい薄力粉は、ソフトな食感になるため、お菓子や天ぷらなどに向いています。幅広い料理に合うので使い勝手がよく、家庭用の小麦粉といえば大半が薄力粉といえます。
ほどよい粘りが出る「中力粉」
グルテンの量は薄力粉と強力粉の中間あたりで、弾力性はやや薄力粉に近いのが特徴です。ほどよい粘りが必要なうどんやお好み焼き、たこ焼きなどに向いています。
強い粘りが出る「強力粉」
小麦粉の中でグルテンを最も多く含み、水とこねてできる生地に強い粘りの出る性質があります。もっちりとした仕上がりのパンや餃子の皮、ピザ、中華めんなどに利用されます。
中力粉がないときの対処法は?
ご家庭で3種類の小麦粉をストックしておくのは大変ですよね。薄力粉と強力粉を混ぜれば、まったく同じものとはいかないまでも、レシピによっては中力粉の代用品として使うことができるんです。その際、薄力粉と強力粉の配合の割合は1:1が目安。次のレシピを参考にしてみてくださいね。
気温と湿気が高くなる梅雨や夏場は、小麦粉の保存にもとくに注意が必要な季節です。毎日のお料理にかかせない小麦粉。上手に保存して、おいしく無駄なく使い切りたいですね。この機会に、小麦粉、中力粉、強力粉の使い分けも覚えておきましょう。
※参考ホームページ
日本製粉「小麦粉について」
日清製粉「賞味期限、保存方法について」
昭和産業「小麦粉を上手に保存するにはどうすればよいですか?」
旭製粉「小麦粉豆知識」
ニチレイ「米、玉ねぎ、小麦粉は“常温注意”! 梅雨入り前に食材の保存を見直そう」
製粉振興会「小麦粉の基礎知識」
日穀製粉「用語辞典/中力粉」
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