「パン粉」を長持ちさせるには?余った時は?今さら聞けない「パン粉」基本のき


一度封を開けた乾燥パン粉、どうすればいい?

乾燥パン粉は未開封なら常温で保存できます。ただし、湿気を吸収するとカビが発生しやすいため、高温多湿や直射日光の当たる場所での保存は避けましょう。また、虫が侵入することもあるので、缶などの密閉容器に入れておくのがおすすめ。
開封した場合は、湿気と食材のにおい移りを防ぐために、密閉袋へ入れて冷蔵庫で保存しましょう。未開封でも冷蔵庫に保存しておくと安心です。
もし、冷蔵庫で長期保存する場合は、湿気を吸ってカビが発生する可能性もあるので、冷凍保存がおすすめです。水分が少ないため冷凍しても塊になりにくく、解凍しなくてもそのまま利用できます。
また、一度バットやお皿に出したパン粉を袋に戻して保存するのはNG。使い切れる分だけ袋から出すようにしましょう。
捨てないで!余った乾燥パン粉の活用レシピ4選
賞味期限が迫った乾燥パン粉があるからといって、急に揚げ物をするのは時間的にもなかなか難しいですよね。ここでは、フーディストさんたちのアイデアが光る、余ったパン粉の活用レシピをご紹介します!
生パン粉との違いって?

パン粉は、含まれる水分量によって「乾燥パン粉」と「生パン粉」に大別されます。JAS規格によれば、乾燥パン粉は水分量が14%以下、生パン粉は乾燥しないものと定義されています。
ご家庭でよく使われるのは、リーズナブルで保存期間が長めの乾燥パン粉ですよね。揚げ物に使うと、カリッと香ばしく仕上がります。これに対し、生パン粉は柔らかくサクサクした口当たりが特徴。お店のとんかつやエビフライなどは、ボリューム感の増す生パン粉がよく使われています。
食感や保存期間など、嗜好やライフスタイルに合わせて、パン粉を使い分けてみて下さいね。ちなみに、生パン粉は常温をなるべく避け、冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。
おなじみのパン粉は、日本生まれだった!
そもそもパン粉は、ドイツ料理のウィンナーシュニツェル(子牛のカツレツ)に使われたのが始まりといわれています。ただし海外のパン粉は、ビスケットや乾パンを粉末にしたサラサラタイプで、日本で見かけるパン粉とはほぼ別物。
明治時代に西洋料理が日本にもたらされた時も、衣に使われていたのは海外のパン粉でした。ただし、それでは使い勝手がよくなかったのでしょうか。そこから日本の料理人が知恵を絞り、食パンを使って誕生させたのが日本独自のパン粉なのです。
日本でパン粉が商品化されたのは大正時代のこと。その後、食感が良いと海外でも広く使われるようになりました。実際に海外の料理番組でも、「このパン粉は日本でつくられたものです」といって、おなじみの乾燥パン粉が登場するシーンをよく見かけるほどです。
西洋から伝わったパンを使って、日本オリジナルのパン粉が生まれ、それが日本はもちろん、今や世界のキッチンで使われている…。そんなストーリーを知ると、冷蔵庫の隅でうっかり賞味期限切れにさせるなんて、もったいない話です。上手に保存し、アレンジレシピも取り入れながら、わが家のパン粉にももっと活躍してもらいましょう♪
※参考ホームページ
全国パン粉工業協同組合連合会「パン粉のおはなし」
ニチレイフーズ「米、玉ねぎ、小麦粉は“常温注意”! 梅雨入り前に食材の保存を見直そう」
旭トラストフーズ「お問い合わせ・よくある質問」
フライスター「フライとパン粉の豆知識」
フライスター「生パン粉の魅力」
酒井食品加工所「生パン粉と乾燥パン粉」
カメリア「そういえば知らない!パン粉の歴史」
共栄フード「パン粉の歴史」
農林水産省「パン粉の日本農林規格」
フライスター株式会社「楽しくパン粉を知ろう」
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