「和食ってじつは簡単!?」ミシュラン15年掲載店の“まかないレシピ”が目からウロコ

一つの鍋で完成!シンプルだけど奥深い、料亭のまかない
「かぶの炊いたん」は、京ことばで「かぶを炊いた(煮た)料理」の意味。今回はかぶと油揚げという身近な食材を使い、だしの旨みをたっぷり含ませた一品です。
教えてくれたのは、京料理 本家たん熊本店で若主人(料理長)を務める栗栖純一(くりすじゅんいち)さん。まかないでは「手軽でありながら食材の力を最大限に引き出すこと」を大切にしているそうで、このレシピもその想いが詰まっています。
「下ゆでをしない」「油揚げは油抜きしない」など、素材の旨みを逃さず活かす工夫が随所に。鍋一つで作れて、和食初心者でも挑戦しやすいのも魅力です。
栗栖さんいわく「この料理は、和食は難しいというイメージをくつがえすレシピです」とのこと。確かに家庭でも再現しやすく、それでいて味は本格派。だしや素材の力を活かす調理法、シンプルだけど奥深い味わい。まかないを通じて、和食の魅力と奥行きを感じられる一品です。
素材の旨みがあふれだす!京料理 本家たん熊本店「かぶの炊いたん」レシピ
分量
4人分
材料
かぶ(葉付き)…4個
油揚げ…1枚
みりん…大さじ3と1/3(50ml)
酒…大さじ6と2/3(100ml)
だし汁…1000ml
塩…小さじ2
薄口しょうゆ…小さじ2
作り方
1. かぶは皮をむき2等分(大きければ4等分)に切る。茎は5cm幅に切る。
2. 油揚げは10等分に切る。
※油抜きせずそのまま使用します
3. 鍋にみりんと酒を入れ中火で煮切る。
※全体を煮立たせてアルコールを飛ばします
4. 3にだしを加えて沸騰させ、塩を入れる。
※顆粒だしを使用する場合は、水1Lに対し小さじ1を加えてください
5. かぶを入れ落としぶた(クッキングシート)をして中弱火で5分煮る。
6. 落としぶたを取りしょうゆと油揚げを加え、中弱火でさらに15分煮る。
7. かぶに竹串がスッと入るやわらかさにになったら、かぶの茎を加え2~3分煮て完成です。
おいしくなるポイント
・かぶは素材の持つ旨みを最大限に生かすため、下ゆではしません
・油揚げは油抜きをせず使用します。油も旨みなので最大限に利用するとおいしく仕上がります
・・・・・
だしがしみしみ、ほっこり味わい深い一品の完成です。余っただしはお吸い物にしてもよいですし、他の野菜を入れて新たな煮物を作ってもOKです。ぜひご家庭でお試しくださいね!

【シェフ歴】業界歴24年目(2009年に京都たん熊本店入社)
【役職】若主人(料理長)
【将来の夢】伝統の世界を維持しつつ、食の多様性に対応した京料理を世界中の人々に提供していきたい
「まかない伝」放送回
ミシュラン店で働くシェフと若手従業員が、まかないを通して真剣勝負を繰り広げる様子を描いたYouTubeのリアリティーショー番組。