体あたたまる~♪「とろとろ白菜のピェンロー鍋」
こんにちは、国際薬膳師の麻木久仁子です。季節や体質、体調に合ったものを食べるという伝統的な東洋医学の考え方に基づいて、簡単で健康的なレシピをご紹介します。
「ピェンロー鍋」をご存知ですか?たっぷりの白菜と春雨、鶏肉、豚肉を干ししいたけのもどし汁で煮込んで食べる、シンプルでも滋味深く、からだの温まる鍋です。かつて舞台美術家の妹尾河童さんが紹介したことで広まったのだそうです。出汁は使わず食材から出る旨味だけで仕上げ、食べるときに塩と七味を好みで振りかけるのが本来の楽しみ方のようです。
今回はこのピェンロー鍋の基本を踏まえつつ、旨味を出すために鶏は骨付きの手羽中を使いザーサイを加え、体を温める薬膳食材としてしょうがも入れました。そしてこの時期おいしくて値段もお手頃な白菜をどっさり使います。薬膳的には「清熱養胃(せいねつようい)」といい、年末年始に食べすぎてしまった胃にこもった熱を冷まし、消化を整え、お通じを促す食材です。とろとろになるまで煮込めばいくらでも食べられてしまいますよ。
食べるときに粗塩を添えますが、シンプルな味わいなのでどんなたれでも合います。冷蔵庫にあるたれやドレッシング、薬味なども使って味変してください。
からだ温まる~♪「とろとろ白菜のピェンロー鍋」レシピ
調理時間
15分
※干ししいたけの戻し時間は含まれません
人数
2人分
材料
白菜…1/5~1/4個(500gくらい)
鶏手羽中…6本(150gくらい)
豚薄切り肉…100g
しょうが…20g
ザーサイ…50g
干ししいたけ(水で戻して汁もとっておく)…4~6枚
春雨…50g
日本酒…1/2カップ
塩…少々
ごま油…大さじ2
<たれ>
粗塩…少々
七味…少々
※お好みでポン酢、ごまだれ、梅干し、柚子こしょう、わさび、辛子などを加えてもOK
作り方
1. 白菜は軸と葉に分け、軸は太めの拍子切りに、葉はざく切りにする。
2. 鶏手羽中は軽く塩を振る。豚薄切り肉は食べやすい大きさに切る。
3. しょうがはせん切りにし、ザーサイは粗いみじん切りにする。
4. 鍋にごま油を熱し、しょうがとザーサイを入れて炒める。
5. 日本酒、白菜の軸、鶏手羽中、干ししいたけともどし汁を入れ、ひたひたになるまで水(分量外)を注ぎ、弱めの中火で白菜がとろとろになるまで10分ほど煮る。
6. 味を見て塩を少々入れてから白菜の葉を入れ、その上に豚薄切り肉と春雨を乗せ、水分が少なければ水を足し、火を中火に強めて煮立たせる。
7. 粗塩、七味(そのほか好みのたれや薬味)を添えていただく。
調理のポイント
しょうがはたっぷりと使ってしっかり炒めるのがコツです。辛味が飛んで食べやすくなります。また加熱によってショウガオールという体をよく温める成分が増すので、冬の鍋におすすめです。ザーサイはメーカーによって塩分量が違うので、入れる量は調整してください。ピェンロー鍋は鶏もも肉を使うことが多いですが、骨からでる旨味やコラーゲンは薬膳的にとても体に良いので手羽中を使いました。手羽元や水炊き用のぶつ切りでもおいしくできますよ。
ぜひご家庭で試してみてくださいね。それでは、次回もお楽しみに♪