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料理のうまみがアップ!砂糖とみりんを上手に使いわけよう

料理のうまみがアップ!砂糖とみりんを上手に使いわけよう
砂糖とみりんはどちらも甘味をつける調味料ですが、どのような違いがあるかをご存じですか?それぞれの特徴を把握して使いわけることで、料理がひと味違ったものになります。
フーディストノート
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2023/07/23
2023/07/21
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意外と知らない!砂糖の特徴と活用方法

料理やお菓子作りで甘味を足したいときに活躍する砂糖は、植物が光合成によって作り出すショ糖から作られているため、みりんと比べると甘みが強く感じられます。食材本来の味を損なわないよう使いすぎには要注意ですが、甘味を加える以外にどのような働きがあるのでしょうか。

すき焼き

【特徴1】保存性を高める

カビや細菌の繁殖には水分が必要ですが、砂糖はそれらが繁殖するために必要な水分を吸収してくれます。ジャムやようかん、シロップなど長期保存する料理には、砂糖をたっぷり使い、なるべく水分を含めないようにするとより保存性が高まります。

【特徴2】たんぱく質をやわらかくする

お肉の主成分であるたんぱく質は、加熱によって固まりやすい性質がありますが、砂糖を揉みこむことで、肉の組織に入りこんだ砂糖が水分をたんぱく質に引き付けてくれるため、やわらかさを保ちやすくなります。

【特徴3】泡立ちを保持する

メレンゲやホイップクリームを泡立てる際に、砂糖を入れると泡が安定する効果があります。卵白や生クリームの水分を砂糖が抱えこむことで、きめが細かく消えにくい泡を作ることができます。

やさしい甘さ!みりんの特徴と活用方法

みりんは、材料によって本みりん・みりん風調味料・発酵調味料にわけられます。本みりんはもち米・米麹・アルコールで発酵させたもので、それぞれの素材がもっている甘さを発酵によって引き出したものです。砂糖よりもやさしい甘さでうまみがあるので料理の味に奥行きを出してくれます。

ぶりの照り焼き

【特徴1】料理に照りとつやを与える

みりんには複数の糖類が含まれていますが、食材の周りに膜を張って水分を保持することで、照りとつやを与えます。砂糖でも代用はできますが、砂糖は糖類がショ糖のためみりんほどの照りやつやはでません。

【特徴2】食材の臭みを消す

加熱調理をする際に、みりんのアルコールが蒸発します。そのときに、食材の臭いも一緒に取り除いてくれます。臭みが出やすい肉や魚料理には、みりんを加えると臭いが軽減されますよ。また、アルコールは分子が小さいので、他の調味料の味がしみやすくなるという効果も。

【特徴3】煮崩れを防止する

みりんに含まれる糖類とアルコールが、野菜のでんぷん質の流出を抑制するので、煮崩れを防止します。かぼちゃやじゃがいものような、煮崩れしやすい食材を使う際は、みりんを加えることをおすすめします。

砂糖とみりんを使用する際の注意点

料理に使うことで甘味を付ける以外にもメリットが多い砂糖とみりんですが、どのようなことに気をつけるとより効果的に使用できるのでしょうか。

砂糖を使用する際の注意点

砂糖

調味料は砂糖・塩・酢・しょうゆ・みそ(さしすせそ)の順に入れていくと味がよくしみるといわれています。それぞれの調味料の分子の大きさも関係していて、砂糖は塩の約6倍の大きさです。塩を先に加えてしまうと、分子の大きい砂糖が奥に入れず、甘味がしみ込みにくくなります。また、塩には食材の水分を出す働きがあるので、やわらかく仕上げたいときにも、砂糖を先に入れると効果的です。

みりんを使用する際の注意点

みりん

みりんの活用方法で、糖類とアルコールの効果をご紹介しましたが、みりん風調味料は、水あめやブドウ糖などに化学調味料を混ぜたものでアルコールは含みません。臭み取りや煮崩れ防止を目的で使う場合は効果が期待できないので、本みりんや発酵調味料を使用してください。発酵調味料を使用する際は、塩分が含まれているので、塩加減にも注意が必要です。

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砂糖とみりん、同じ甘味でも料理への影響は異なります。砂糖は保水性に優れているので食事をやわらかくしたいときに、みりんは料理に照りとつやを出したいときや煮崩れを防ぎたいときに使う、と覚えておくとよいですね!それぞれの特徴を生かして、いつもの料理をワンランクアップさせるのはいかがでしょうか。

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