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実は簡単!失敗しない・おいしく作れる煮物のコツ

実は簡単!失敗しない・おいしく作れる煮物のコツ
日々の献立にかかせない煮物ですが、「煮込み」と「煮付け」の違いって?「ひたひた」ってどれぐらいの量?など、よくわからない……という方も多いのではないでしょうか。煮物の基本を押さえると、ワンランク上の仕上がりを叶えることができますよ。
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2023/01/10
2023/01/06
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煮物が食卓に並んでいると、ほっこりとした温かな雰囲気になりますね。とはいえ、工程が多く、作るのはちょっとハードルが高いという声も。実は煮物の基本は、一つひとつはとってもシンプル。今回は簡単においしい煮物が作れるコツをお伝えします。 

煮物の種類

煮しめ

煮る時間や味付けなどで呼び方が変わってくる煮物ですが、基本はすべて、ベースのだし汁に調味料を入れ、具材を煮たもののこと。材料の組み合わせ次第で、和洋中さまざまな料理を作ることができます。

 

煮込み

たっぷりの煮汁で長時間コトコト煮ることで、味をしっかりと染み込ませ、やわらかく仕上げていきます。固めの煮崩れしにくい素材にぴったりの方法です。

(例)もつ煮込み、豚の角煮、おでんなど

 

煮付け

少ない煮汁を使い、短時間で煮ることでやわらかい具材の煮崩れを防ぐことができます。強火で味をからませるイメージです。

(例)煮魚など

 

煮しめ

煮汁がなくなるまで具材をしっかりと煮込みます。おせち料理でお重に入れても、汁がもれにくく、冷めてもおいしく食べることができます。

(例)おせちの煮しめ

煮物の筑前煮

 煮びたし

薄めのだし汁で、味を含ませるようにさっと煮ていきます。素材の味や食感を活かすことができる方法です。焼きびたし、揚げびたしなど、調理した具材を使うことも。 

(例)小松菜・ふきの煮びたしなど

 

水加減を覚えよう

おでん

煮物のレシピを見ているとよく出てくるのが水加減。料理をしながら「これで合っているのかな……?」と不安になることもありますよね。具材の量に対してどの程度の水を入れるのかで、水加減は決まります。

 

ひたひた

材料の表面が、水にぎりぎり浸かっているか、またはわずかに水から食材が出ているぐらいの状態で、かぼちゃなどをほくほくの食感に仕上げたいときに用いられる水加減です。

 

かぶるくらい

材料と同じぐらいの高さに水があり、表面がちょうど浸かっている状態です。じゃがいもや大根など、煮汁を残しながら、ゆっくりと煮るときに適した水加減です。

 

たっぷり

材料がしっかりと水の中に浸り、さらに十分に水が入った状態です。青菜をゆでるときや、煮汁をたっぷり使うおでんやシチューなどに適しています。

 

 

煮崩れせず、味がしみている煮物を作るには

かぼちゃの煮物

いくつかの具材を組み合わせることが多い料理である煮物は、注意するポイントがいくつかあります。

 

下ゆでで仕上がりに差をつけよう!

あくのあるたけのこや、火が通りにくい大根などは、まずは水から下ゆでをしましょう。下ゆでをしてすべての素材が同じ条件になることで、味が均一にしみ込みやすくなります。また、余計なあくがとれて仕上がりもきれいに。ひと手間ですが、下ゆでをすることで結果として時短になりますし、なによりおいしく仕上がりますよ。

 

鍋の大きさにあった量を入れる

煮物の量は鍋の2/37割)程度がベストです。鍋底に材料が収まり、煮汁がしみ込みやすい適当な隙間ができるようにします。鍋に具材をたくさん入れすぎると、均一に火が通らず芯が残りやすくなりますし、反対に少なすぎると、煮汁がいきわたらず味ムラができやすくなってしまいます。はじめに鍋の大きさと入れる具材の量を調整しておきましょう。

 

煮崩れを防ぐには、触りすぎず・煮立たせすぎず

味をしみ込ませるために、つい頻繁にかき混ぜたくなりますが、煮崩れの原因となってしまいますので、必要以上に触らないようにしましょう。また、グツグツ煮立たせすぎると鍋の中で具材が動いてしまい、これも煮崩れの原因になります。火加減をチェックし、鍋の様子に注意を払うようにしておきましょう。

その他に煮崩れを防ぐ方法としては、具材に工夫をするのもおすすめです。大きさを揃えて切っておくと、煮崩れもしにくくなりますし、見た目や食感もよくなります。具材の角を包丁で取る「面取り」や、事前に油で軽く炒めて表面を硬くしておくのもおすすめです。

 

鍋ぶたの代わりに落としぶたを使おう

鍋にふたをすると早く沸騰しますが、温度が上がりすぎてしまうので、実は煮物には不向きなんです。具材の表面だけに味がしみ込み、中には味がついていないなんてことにもなりかねません。代わりにおすすめしたいのが落としぶたです。鍋より一回り小さいふたを材料の上にのせて使います。煮汁がしっかりと具材に回るので味が均一にしみ込みやすくなりますし、煮崩れも防いでくれます。落としぶたがない場合はアルミホイルやクッキングシートでも代用できます。

鍋止めで味をしみ込ませる

煮上がったら火を止めてしばらく鍋をそのままにし、冷ましながらさらに味をなじませることを鍋止めといいます。時間をかけてしみ込ませることでより深い味わいになりますので、ぜひ忘れずに行うようにしましょう。調理時間にこの「鍋止め」の時間を含めておくといいですね。

 

味をしっかり決めるには

煮物料理

自分で作った煮物を食べて「いまいち味が決まらない」なんて思ったことはありませんか?

 実は、煮物の基本の調味料は「だし汁+みりん+酒+しょうゆ」と至ってシンプルです。この基本を押さえながら自分好みにアレンジしていきましょう!

 

調味料を入れる順番はさしすせそ

調味料を入れる順番を表す言葉のさしすせそ。さ=砂糖、し=塩、す=酢、せ=せうゆ(しょうゆ)、そ=みその略というのはご存知の方も多いでしょう。味付けの基本的なルールで、最初に味のしみ込みにくい砂糖などの甘味、次に味のしみ込みやすい塩など、最後にしょうゆやみそなど香りのあるものを入れていきます。

 

めんつゆで気軽に煮物を作ろう

煮物の基本の味付けの「だし汁+みりん+酒+しょうゆ」ですが、これはめんつゆの材料とほぼ同じなんです。すでに味の調っているめんつゆをベースにして、甘味を足したいときにはみりんか砂糖を、うま味を足したいときは酒を、塩分を足したいときはしょうゆか塩をそれぞれ追加すれば、微調整するだけで好みの味付けにすることができますよ。

 

【めんつゆのみで味付け】

味付けはめんつゆのみ!下ごしらえや基本を押さえれば、めんつゆだけでもじんわりおいしい煮物ができあがります。

   【めんつゆ+バター】

定番の肉じゃがも、バターでコクを出すことで、さらに食べ応え満点な煮物へと変身。子どもたちにも喜ばれそうですね。

 【めんつゆ+ケチャップ】

ケチャップをプラスするユニークなレシピ。洋風の煮物でも、めんつゆが入っているためご飯がすすむおかずに。

むずかしく感じてしまう煮物の調理ですが、いくつかのポイントさえ押さえれば、気軽に作れるおいしい便利なメニューになります。ぜひ、煮物を毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。

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