ご飯がすすむ!「さば缶まるごと麻婆なす」と、旬のそら豆で「自家製豆板醤」
みなさん、こんにちは!発酵食スペシャリスト、のんです♪
今回は、春から初夏にかけてが旬のそら豆で作る「自家製豆板醤」と、豆板醤のピリ辛風味でご飯が進む「さば缶まるごと麻婆なす」のレシピをご紹介します。
日本でもおなじみの、四川料理を代表する調味料「豆板醤」は、麻婆豆腐やえびのチリソースなど辛味のきいたお料理に欠かせない調味料ですね。
「豆板醤を作るってハードル高くない?」
「そもそも豆板醤の使い方がわからないんだけど!」
そんなふうに思われる方もいらっしゃると思いますが、じつは作り方はとっても簡単なんです。
本場の豆板醤は、そら豆に天然の菌をつけてカビを生やし、発酵させて作りますが、それだとさすがに難易度が高いので、今回のレシピでは日本の米麹を使って仕込みます。
日本のおみそを作る際には「大豆、麹、塩」を合わせますが、豆板醤は「そら豆、麹、塩、唐辛子粉」を合わせます。要は、大豆がそら豆になったところへ唐辛子粉が加わるだけで、工程はおみそ作りと同じです。
辛さは好みで調整できますし、無添加なので安心です。日持ちもするので、一度仕込めば長く楽しめます。
まずは、炒め物や和え物など、普段のお料理の風味づけに少し加えてみてください。「豆板醤ってこんなにおいしいものだったの?」と感じていただけることと思います。
驚くほど風味豊かな、自家製豆板醤!ぜひこの機会にチャレンジしてみてくださいね♪
「自家製豆板醤」のレシピ
材料
・そら豆 …正味200g ※だいたい9~10本分
・生米麹…20g(そら豆の重さの10%)
・天然塩…30g(そら豆の重さの15%)
・韓国産粗挽き唐辛子…5g
・韓国産粉唐辛子…15g
・そら豆のゆで汁 …大さじ1半ぐらい
作り方
1. そら豆をさやから取り出します。
2. そら豆の薄皮に包丁で浅く切り込みをいれ、取り出しやすくしておきます。
3. 蒸し器でそら豆がやわらかくなるまで5~6分程度蒸し(ゆでても大丈夫です!)薄皮をむいて清潔な袋に入れて押し潰します。
4. 米麹と塩を合わせておきます。
5. そら豆が十分に冷めたら、4と唐辛子を袋の中に加えてよく混ぜ合わせます。もし水分が少なくパラパラとしすぎていたら、軽くまとまるぐらいまでそら豆のゆで汁を加えて調整してください。
6. 煮沸、またはアルコールスプレーで消毒した清潔な瓶に、空気が入らないように押し込みながら詰めます。
7. 6の表面にぴったりラップを敷いてから瓶に蓋をし、直射日光の当たらない場所に3~6か月ほど置き、おみそのような良い香りがしてくるまで常温発酵させます。
上は一昨年仕込んだ豆板醤、下は今年仕込んだばかりの豆板醤です。味や香りだけではなく、色もこのように鮮やかに変化します。
こちらは仕込んでから3か月が経った頃の豆板醬です。赤みが濃くなり、おみそのような良い香りがしてきました。
このぐらいになれば後は冷蔵庫で保存し、熟成させるのが安心です。取り出す際は清潔なスプーンを使い、衛生面に気をつければ、経験上2年くらいはおいしくいただけます。
ポイント
麹菌は熱に弱いため、そら豆はしっかり冷ましてから合わせるようにしてください。今回は辛味がマイルドな韓国産唐辛子で仕込んでいますが、お好みで唐辛子の種類を変えたり量を増やしていただいても結構です。容器やスプーンなど、使う道具は必ず消毒してください。
自家製豆板醤で「さば缶まるごと麻婆なす」
豆板醤が完成したら、こんな一品はいかがですか?
濃いめに味付けをして、炊きたてご飯にたっぷりとのせて食べるのがおすすめです!
トロトロのなすとなめらか食感の絹厚揚げにピリ辛のさばだれが絡んで、ご飯が止まらなくなりますよ♪
材料
・なす…2本
・絹厚揚げ…1枚
・さば水煮缶…1缶
・自家製豆板醤…小さじ2(市販のものを使用する場合は小さじ1.5〜2)
・にんにく…1片分(みじん切り)
・しょうが…1片分(みじん切り)
・白ねぎ…10cm(みじん切り)
・米油…大さじ2.5
・水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1/2+水小さじ1)
[A]
・水…大さじ2
・しょうゆ…大さじ1
・酒…大さじ1
・砂糖…小さじ1
・オイスターソース…大さじ1/2
[お好みで]
・青ねぎ
・花椒または山椒粉
作り方
1. なすは乱切りにして水にさらした後、ざるに上げて水を切っておく。
2. 絹厚揚げは湯をかけて油を抜き、2cm程度の角切りにする。さば水煮缶は身と汁に分けておく。
3. フライパンに米油を入れて火にかけ、にんにく、しょうが、白ねぎを香りが立つまで炒めた後、豆板醤を加えて炒める。
4. なすを入れて油がなじむまで炒めたら、さばの身を加えて崩しながら炒める。
5. 絹厚揚げとさば水煮缶の汁を入れて混ぜ合わせ、蓋をして弱めの中火で5分程度蒸し煮にする。
6. 蓋を開け、合わせておいた[A]を加えてひと煮立ちさせたら、水溶き片
ポイント
・にんにく、しょうが、豆板醤は、お好みで増量してパンチをきかせてもOKです!さば水煮缶の汁が少ない場合は水を足して調整してください。 熱々をご飯にたっぷりのせて、お好みで花椒か山椒をかけて召し上がれ!
・さば水煮缶の汁が少ない場合は焦げつかない程度の水を足して調整してください
季節の仕込みものは、食べる楽しみはもちろんのこと、作る楽しみ、育てる楽しみ、待つ楽しみがあり、心を込めて作ることで愛おしさが生まれます。
なんでも時短の時代だからこそ、あえて手間と時間をかけてみる。この手間暇が「わが家の味」につながるのではないでしょうか?
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!