
台湾で人気の朝スープ「鹹豆漿(シェントウジャン)」を和食材で楽しもう♪
みなさん、こんにちは!発酵食スペシャリストの、のんです♪
今回の「毎日食べたい発酵ごはん」では、和テイストで食べる「鹹豆漿(シェントウジャン)」をご紹介したいと思います。
「鹹豆漿(シェントウジャン)」は、台湾で朝ごはんとしてよく食べられている、お酢の力で豆乳を半凝固させるスープです。ここ数年の台湾ブームもあって、食べた事がある方も多いのではないでしょうか?
ここまで読んで「どこが発酵食?」と思う方も、もしかするといらっしゃるかもしれません。
意外と知られていないのが、お酢が発酵食品だということです。お酢にはさまざまな種類がありますが、どれも原料を発酵させて作り出したお酒に酢酸菌という菌を加え、「酢酸発酵」を行うことで最終的にお酢になっています。
できあがるお酢の種類は、最初につくるお酒の原料によって変わります。代表的なものでは純米酢がありますが、原料は名前のとおりお米で、お米をお酢にする事で、酢酸、クエン酸、アミノ酸、有機酸などが豊富に生まれます。これらの成分は、健康と美容に大きな効果が期待できると言われています。
そんなすごいパワーを持つ「お酢」に、大豆たんぱく質やイソフラボンが豊富な豆乳を合わせるんですから良いこと尽くめです。このすばらしい台湾のお料理を、日本人になじみのある食材でもっと手軽に作れないかと考えたのが、今回の「和シェントウジャン」です。
「和シェントウジャン」レシピ
準備する材料はこちらです。
豆乳はパッケージを確認し、必ず成分無調整豆乳で、大豆固形分が10%以上含まれるものをご用意ください。
材料
・無調整豆乳(大豆固形分10%以上のもの)…200ml
・ラー油(食べるラー油など、ザクザクとした食感のあるものがおすすめ)…適宜
・三つ葉…適量
[A]
・黒酢…小さじ2
・だし醤油…小さじ1弱
・辛子高菜…大さじ1
[B]
・中くらいの大きさのちりめんじゃこ…大さじ1
・ごま油…小さじ1/2
九州の味で育った私が最初にひらめいた食材が、九州っ子が愛してやまない辛子高菜です。
辛子高菜は九州を代表するお漬物で、高菜を塩漬けにして乳酸発酵させたあと、油炒めにして唐辛子でピリ辛に味付けしています。常備菜としても優秀で、おむすび、チャーハン、ラーメンなど幅広く利用できるため使い残すこともありません。その他、ちりめんじゃこや三つ葉など日本で手に入りやすい食材を使っていきます。
作り方
1. 器に[A]をすべて入れる。
2. 別の器(電子レンジ使用可のもの)にちりめんじゃことごま油を入れてよく混ぜ、飛び散るのを防ぐためにキッチンペーパーを器の上にのせてから600Wで1分20秒ほど加熱し、カリカリじゃこを作る。
※ご家庭の電子レンジに合わせて時間は調整してください
3. 1. に2. を加える。
4. お鍋に豆乳を入れ、沸騰寸前まであたためて(沸騰させない)、1. に注ぐ。
5. ラー油と三つ葉をのせて完成です。
お好みで、トースターで軽く焼いた油揚げやごまなどをトッピングしてもおいしくいただけます。
健康維持や美容、ダイエットのためにお酢を毎日の習慣にしたい方は、豆乳に黒酢を加えて飲むだけの「黒酢ドリンク」もいいですよ。2つを混ぜるととろみがついて、飲むヨーグルトのような味わいになります。
目安の分量は、豆乳50mlに対して黒酢小さじ1です。豆乳と黒酢を混ぜて、そのままお召し上がりください。
黒酢の香りや酸味の強さが気になる方は、旬のフルーツを合わせて撹拌したり、オリゴ糖やはちみつを少量加えたりしてみてくださいね。例えばいちごを加えて撹拌すると、こんな風に色味もかわいらしくなります。
なお、お酢の摂取量の目安は、1日に大さじ1ぐらいかなと思います。身体に良いからとたくさん摂りすぎると、こんどは胃腸に炎症を起こす可能性などのデメリットも出てくるようです。参考にしてみてくださいね。
日本は発酵大国です。
発酵食品は思いのほか身近にたくさんあるので毎日気づかないうちに食べていることもありますが、意識的に摂ることができればより効率良く、たくさんの良い菌を身体に取り込み、整腸作用を促すことができますね!
これから夏に向けて少しずつ暑くなり、気温の変化で身体が疲れやすくなる時期です。
そんな時にはお酢のパワーを思い出して、ぜひ、疲労回復にお役立てください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!