【おいしい暮らし】岸田夕子さんがシカゴ時代から作り続けている思い出のおやつって?
海の向こうでも、お子さんたちに日本食を
料理の世界でお仕事をするようになったきっかけは?
「シカゴ在住時に、現地の知人たちに振る舞った料理のレシピをレシピ投稿サイトで紹介したところ、大葉にんにく醤油が爆発的にヒットしたんです。
その流れで、当時日本で人気だった情報番組『はなまるマーケット』にレシピ提供をするようになり、帰国してすぐに番組で大きく取り上げくださって。料理研究家として活動するようになったのはそうしてご支持いただいたのがきっかけです。
もう1つ、iPhoneが初めて日本で発売された頃に、レシピブログを運営するアイランドさんとのコラボで、日英2ヵ国語の料理レシピアプリを作らせてもらったことも、今の仕事に繋がる第一歩だったように思っています」
レシピを考えるうえで大切にしていることはなんですか?
「シカゴ時代には、海外にいながらその土地で手に入る食材で日本食を作り、子どもに食べさせよう!というコンセプトでレシピを考えていました。それもあって、帰国後に仕事でアメリカの料理レシピを依頼されると、反対に日本で手に入るものでアメリカの味を作るようにしてきました」
お忙しい毎日、お時間のないなかで「味も見た目もおいしくするコツ、準備」などアドバイスをお願いします!
「下ごしらえ(下処理)をしなければならない食材、たとえば、鶏むね肉や魚介類を使う時は、味付けよりも下ごしらえをきちんとすること。それによって出来上がりのおいしさがかなり変わるので、面倒でもネットなどで調べて、しっかり下ごしらえするといいと思います。
見た目については、出来上がったメインの料理のサイドに、彩りよく野菜を2品またはそれ以上添えるだけでぐっとおいしく見えるようになるかと思います。サイドを添えるのが難しい炒め物などは、高さをつけて盛り付けるのが良いですよ」
食材や調味料選びでこだわっていること、気を付けていることはありますか?
「一番こだわっているのはオイルです。熱処理された精製オイルではなく、オリーブオイル、ごま油、菜種油などを用途によって使い分けています。多少高価でもおいしいオイルを買っておけば、オイルと塩をサラダにかけるだけでもおいしく食べられますよ」
岸田さんがシカゴ時代から作り続けているMY BEST おやつレシピは?
Instagramには日本酒の写真もたびたび登場しますね。JSA認定サケ・エキスパートもお取りになり、あらためて日本酒の魅力とは?
「日本酒の原料は米と水だけ、そこに微生物が関わるだけなのに、辛いものもあれば甘いもの、酸を強く感じるものなど味わいが様々あるところが面白いですね。
何かで割ることをせずに、そのままを味わえる数少ないお酒であることも魅力的です。私の体質に合っているのか、日本酒は多少飲み過ぎても二日酔いになったことがないんですよ」
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日本酒気分のときの一品をうかがうと、「ペアリングを勉強している料理家にあるまじき発言(笑)なのですが、朝の残りのおみそ汁の中で、みそ味がしみて少し硬くなったお豆腐などは、とてもいいおつまみになるんですよ。晩酌のために朝、豆腐の味噌汁を作ることもあるくらいです」とニッコリの岸田さん。アメリカのママの味から、日本酒とのペアリングまで、さすがにおいしいものは何でも知っていらっしゃる!
岸田夕子(勇気凛りん)さんへのQ&A
ブログを始めたきっかけは?ニックネーム“勇気凜りん”の由来は?
「料理投稿サイトで紹介していたレシピを、ブログならたくさんの写真で載せることもできたので。また、アメリカ生活の様子なども一緒に書き残したかったのでブログが便利でした。ニックネームは、凛という漢字の字面と意味、雰囲気が好きで娘の名前にも使っているほどでして。サイトに登録するニックネームを考えているときになんとなく思いつきました」
大好物といえば?苦手な食べ物は?
「大好物は、カラメル苦めのカスタードプディング。苦手な食べ物は、おはぎです(あんこは大好きですが、半つきの餅米の食感が大の苦手…)」
料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?
「以前は愛犬との散歩でしたが、今はゆっくりお風呂に入ることと、ヘッドスパで爆睡することです」