コッペパンの「コッペ」ってなに?いま一番食べたい「コッペパン」の基本のき
コッペはフランス語?ドイツ語?
コッペパンの「コッペ」の由来は諸説あるようで、よく知られているのがフランス語説。クッペとはフランス語で「切られた」という意味で、バゲット系のパンの一種に、中心部に大きな切れ込み(クープ)が入ったクッペ(coupe)というものがあります。パン屋さんに並んでいるのを見かけることもありますよね。バゲットより長さがはるかに短いそのクッペの形は、たしかにコッペパンに似ているんです。一方、ドイツ語で「山形」を意味するコッペ(Koppe)に由来したという説もあるとか。
ただし、語源は海外でも、コッペパン自体は日本オリジナル。戦後、小麦粉と脱脂粉乳で作られたコッペパンが給食で出されるようになってから広く普及しました。
コッペパンを油で揚げて、砂糖などをまぶした「揚げパン」も給食では人気のメニューですよね。揚げパンは、とある学校の調理士さんが、かたくなったパンをおいしく食べるために考案したもので、学校をお休みした児童の家に届けたのがはじまり。それが好評で、給食メニューにも加えられ話題を集めたそうです。
もう行った?大人気のコッペパン専門店
かつては給食の味だったコッペパンは、パンブームの波にも乗って、いまや続々と専門店がオープンするほどに!その火付け役といわれているのが、コッペパン専門店「吉田パン」。岩手県民のソウルフードと呼ばれる老舗「福田パン」の系列店で、2013年に都内にオープンしてから話題となり、数々のメディアで取り上げられるほどです。
喫茶店チェーンのコメダも、「やわらかシロコッペ」の名前で専門店を相次いで出店しています。特製の小倉あんを使用した小倉マーガリンを挟んだコッペパンが一番人気で、開店前から行列ができるとか。この他にも、個人が経営するコッペパン専門店も都内を中心に増え続けています。
これまでの給食用のコッペパンのイメージとは違い、やわらかな食感に仕上げていたり、サンドイッチのように具だくさんを売りしていたり、時代とともに進化し続けているようです。
コッペパンは、“コスパパン”でうれしい♪
コッペパンの魅力のひとつは、そのコスパのよさ!スイーツ系で200円前後~、惣菜系で300円前後~とお財布にやさしいのが魅力です。自宅用ばかりか、ちょっとした手土産として1人でいくつも購入する方も多いとか。
また、サンドする具材やソース、ジャムなどをいろいろな種類から選べるのも人気の一つ。しかも、注文を受けてから仕上げる店舗がほとんどのため、いつでも作りたてを味わえます。
その日の気分でさまざまな味わいを手軽に楽しむことができるコッペパン。新しいスタイルと給食を思い出す懐かしさで、コッペパンが幅広い層に支持されているのは納得ですね。
家庭でも手軽に!「コッペパン&あげぱん」レシピ4選
並んで購入する専門店のコッペパンは格別のおいしさですが、自分で作ると愛おしさが増してもっとおいしくなりますよ。たくさん作って、オリジナルの味を楽しんでみませんか?SNSうけも抜群です!
いまやSNS映えするかわいい系フードに進化したコッペパンですが、素朴でやさしい見た目と味わいは昔のまま。行列に並ぶのもよし、自宅で作るのもよし。お好きな具材やトッピングでさまざまな味わいを楽しめるコッペパンは、これからも目が離せませんね♪
※参考書籍、ホームページ
『サンドイッチの発想と組み立て』(ナガタユイ/誠文堂新光社)
カメリア「給食のコッペパン特集」
東京あげパン「あげパンは鵜の木発祥?」
ITmedia「コッペパンがブームで終わらないこれだけの理由」
NEWSポストセブン「”コッペパン”のブーム到来 昔の給食とはレベルが違う」
吉田パンHP
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