生焼け、ペタンコから卒業!松山絵美さん流“もちもちふわふわ”の「チヂミ」を作るコツ

お話を伺った方

――チヂミ作りでよくある失敗は何でしょうか?
「いろいろなお声を耳にしますが、一番多いのは『生焼け』ですね。外は焼けていても中まで火が通っていないことがあります。次に多いのは『ペタンコ』や『ベチャッ』としてしまうこと。ひっくり返すと崩れるというお悩みも多いです」
――それぞれの失敗の原因や対策を教えていただけますか?
「生焼けは火力が弱かったり、加熱時間が不足していたりすることが原因です。特に厚みのある部分は火が通りにくいので注意が必要です。また、共通して言えるのは、生地がゆるすぎること。水分の多い食材を使うと、水分が出すぎてベチャッとしてしまうんです。
私のレシピでは、水を加えず食材の水分だけで生地を作るものも多いです。チヂミ作りに慣れていなかったり、水を足すレシピで失敗する方は、ぜひ食材の水分だけで作る方法を試してみてください」
――食材の水分をいかして作るレシピといえば、「もやしチーズチヂミ」が人気ですよね
「はい。ありがたいことに、2018年にこのレシピを投稿して以来、かなり反響をいただいています。もやしから出る水分だけで生地を作るので、水は一切加えません。もやしはザルにあげて水気をよく切り、さらにキッチンペーパーで包むようにして水気を取るようにしてください。片栗粉効果で、外はカリッと中はもちもちに仕上がりますよ。この作り方なら、『ペタンコ』や『ベチャッ』といった失敗も起きにくくなります」
――ほかに食材の水分がいかせるものはありますか?
「キャベツやにら、じゃがいもなどもおすすめです。野菜以外なら豆腐もいいですね。水分が多いので一見ゆるくなりそうですが、逆に生地のつなぎとしてうまく使えるんです。豆腐をつぶして加えると、ふんわりもちもちに仕上がり、卵なしでもまとまりやすいんですよ。豆腐は軽く水気を拭くだけで十分なので、あまり水切りしすぎなくて大丈夫です」
――焼くときのコツはありますか?
「片面がしっかり焼けたら、フライ返しで軽く押さえながらひっくり返します。こうすると生地が均一に焼けて、崩れにくくなるんです。両面がこんがり色づいたら、最後に少し火力を上げて表面をカリッと仕上げると香ばしく、食感も抜群です。押さえすぎず、時々軽く押すくらいがポイントです」
***
松山絵美さんに“もちもちふわふわ”のチヂミを作るポイントを教えていただきました。成功のカギは水分量。
水分量の調整にイマイチ自信がない…という方は、ぜひ食材の水分をいかしたレシピで作ってみてくださいね。生焼けやペタンコの失敗も減らせるので、家庭でもお店のような食感が楽しめますよ。