固くなる…加熱ムラができる…。お肉の電子レンジ加熱で失敗しない4つの調理ポイント
こんにちは!かな姐です。
暑くなってきてキッチンに立つのはなるべく短時間で済ませたい!でも食欲が落ちがちな季節でもあるから、しっかり栄養のあるものも食べたい!そんなシーズン到来ですね。
冷たいもの、口当たりのいいものばかりでは力がでないので、調理を工夫してなるべくしっかり栄養を摂って、夏バテしない体作りをしましょう!
さて、そんな暑い時期にぴったりな今月のお悩みはこちらです。
レンチン料理が苦手です。肉にうまく火が通らなかったり、生だったり、一部キューってなっちゃうことも。
いろいろ工夫してみてもうまくいかず、レシピの写真だと照りっとしてるのにうちでやるとシャバシャバ。子どもにも不評。うまくできたら絶対楽なのに!性格が適当だから?そんな私でもできるレンチン技術の伝授をぜひお願いします!
電子レンジ調理についてです!
電子レンジ調理って確かにおっしゃる通り、適当にやるとうまく火が通らない。生の部分があったり、逆に一部分だけキューンと縮んでしまったり。突如ポーンと弾けて電子レンジの庫内が大惨事に…なんてことも。
が、その特徴をよく理解し、電子レンジでできることとできないことを把握していれば、上手に、しかもおいしく調理することが可能だと思います。大きなポイントは4つ。
- 必ずレンジ対応の容器を使用する。使う容器の重さで加熱時間が変わる。
- 分量を守る。電子レンジでは基本、1~2人前までの調理までだと思っておいた方がいいです。2人分で書いてあるレシピを倍量で用意し、倍の時間を加熱すればいいかといったら全くそうではありません。
- 調理中に食材から水分が出てきてしまうので、それをどうするかを考えて味付けする。
- 加熱後、余熱でじっくり中まで火を通しながら味をしみ込ませる。
では実際に電子レンジで調理する、「鶏もも肉の照り焼き風」を(焼いていないので実際には蒸し?)見ていただきましょう。
電子レンジを使った調理のポイントを解説!
鶏もも肉1枚(300g)は6等分に切ります。厚みをそろえ、全部同じ大きさくらいに切り分けると、火の通りも均一になりやすいです。これを電子レンジ対応のプラスチック製の容器に入れました。
ここで鶏肉から出てくる水分のことを考え、薄力粉をまぶしておきます。片栗粉を使えば、よりしっかりとしたとろみになります。
お箸でいいので、粉を全体にまぶすように肉を動かし、表裏まんべんなく粉が行き渡るようにします。
全体に粉をまぶしました。
皮は下側に向けておきます。
ここで調味料を入れます。みりん、しょうゆをそれぞれ大さじ1ずつ回しかけ、最後に砂糖を大さじ1/2を振りかけました。
加熱中の蒸気を逃がすため、蓋は斜めにのせるだけ。ラップの場合もこのように隙間をあけてかぶせます。
逆に蓋をせずに加熱するとどうなるかと言いますと、蒸気がうまく容器の中で対流してくれなくなるので、加熱ムラができてしまう原因になります。
はい、これで電子レンジへ入れます。600Wで5分加熱しました。
加熱後です。しっかり火が通っている状態ではありますが、まだ味は染みていません。
なのでここから冷まして、しっかり味を含ませます。
時折上下を返しながら冷まします。
残ったたれは冷ましていくうちにとろみがついてくるので、より鶏肉にからみやすくなっています。
もっと照りっとさせたい場合は、肉だけ取り出し、容器に残ったたれだけをレンジに数分かけて煮詰め、これを肉にかけるようにするとよいです。
ちなみになんですが、CMやパッケージに載っている調理例は、おいしく見せるためにみりんを塗ったり油を塗ったりしていますので、あの通りにできない!と嘆かないでください、ごめんなさい。わたしも企業さんの商品を使って広告撮影をしている側なので心が痛むのですが、そういう写真はおいしく見せるための技を使っています。
さて、しっかり冷まして味をしみ込ませたら完成です。
ここでひと手間ですが、香味野菜をトッピングしたり、海苔をのせたり、からしを添えたり。そういうひと工夫をするとよりおいしくいただけます。
いかがでしょうか。
「電子レンジで照り焼きチキン風」レシピ
分量
1~2人分
材料
・鶏もも肉…1枚(300g)
・薄力粉…小さじ2
・みりん…大さじ1
・しょうゆ…大さじ1
・砂糖…大さじ1/2
作り方
1. 鶏肉は厚みを均一にして6等分に切る。耐熱コンテナに入れて薄力粉を振り入れ、箸で全体にまぶすようにする。
2. 皮を下にして並べ、上からみりん、しょうゆを全体に回しかけ、砂糖も肉全体に振りかける。
3. 蓋を斜めにのせて600Wの電子レンジで5分加熱する。取り出し、たまに上下を返しながら煮汁の中で冷ます。
薄力粉を使わず、調理中に出てきた水分を捨てる方法も!
先ほどご紹介したレシピでは、薄力粉を使って出てきた水分をからめる方法で調理しましたが、次は肉から出てくる水分を一回捨てて、電子レンジ加熱後に調味する方法です。
こちらのレシピでは豚のもも肉の塊を300g使います。
冷蔵庫から出して全体に塩を振り、室温で30分ほどおきます。
30分後、肉の表面にしみ出してきているドリップをキッチンペーパーで拭き、蓋を斜めにのせて600Wの電子レンジで3分加熱し、裏返してさらに3分加熱します。
両面加熱後です。ここで水分や脂が出ていたら捨てます。今回は出ていなかったのでそのまま行きます。
お醤油を振りかけます。先ほどの塩分も残っているので、ここでは香り付け、色付けくらいにとどめます。
粗熱が取れたらこうして厚手のポリ袋にしょうゆごと移し、ここで密閉して味をなじませていきます。
完全に冷めたら冷蔵庫で冷やし、冷たい状態にしてから肉を切り分けると、うす~くうす~く切れるのでおすすめです。
アツアツの状態では決して切らないように!!パサパサでおいしくありませんよ…。
「電子レンジで煮豚風」レシピ
材料
・豚ももブロック肉…300g
・塩…小さじ1/2
・しょうゆ…小さじ2
作り方
1. 豚肉は表面に塩を振り、耐熱コンテナに入れて室温に30分ほど置く。
2. 出てきた水分をキッチンペーパーで拭き、蓋を斜めにのせて600Wの電子レンジで3分加熱する。肉を裏返してさらに3分加熱する。
3. 出てきた水分や脂を捨て、しょうゆをまわしかけて粗熱が取れるまでたまにひっくり返しながらおく。完全に冷めたら密閉袋に移し、冷蔵庫に入れて一晩おく。食べやすい薄切りにする。
いかがでしたでしょうか。
電子レンジで調理するときの注意点を知ると、失敗はぐんと少なくなるはず!
あとはご家庭でお使いの電子レンジによって加熱のクセなどがあるので、それは何度も作っていくうちにだんだんとわかってくるはず。うちのはレシピ本よりやや多めに加熱するんだなとか、やや少なめでも大丈夫そうだなとか。
電子レンジではどうしてもフライパンで焼いたときのような香ばしさやパリッと感などは望めませんが、それなりにふっくらしっとり仕上げることは可能です。
皮の食感がどうしても苦手でしたら、最後にトースターなどで表面だけ焼いても良いかもしれませんね(その場合は専用の容器に入れてください)。
ちなみにお肉には火が通っているのに、煮汁がしゃばしゃばしてどうも味が薄い…というときは、肉だけを取り出し煮汁だけを煮詰めて、あとで肉にソースのようにしてかけるのがおすすめです。そうすれば肉をカチコチになるまで加熱することもなく、やわらかい状態で食べることができますよ。
お役に立てたらうれしいです!!
では来月もお楽しみにーーーー!