3つのポイントで毎日の料理のハードルがグッと下がる!かめ代。さんの【おいしい暮らし】
ブログのおかげで自分の知らなかった世界に
——かめ代。さんがフーディストとしてレシピを発表するようになったきっかけを教えてください
「若い頃から、友人や知人を家でおもてなしすることを趣味にしていました。そのときに、おいしい、どうやって作るの?と喜ばれた料理のレシピを書いてはコピーして届けていたんです。そのうちに『ブログに書いてくれたらみんなで見るから』と言ってもらって。世の中にはそんなに便利なものがあるのかとびっくりして(笑)、恐るおそる料理ブログを始めたのがきっかけです。レシピは、簡単でおいしい、おもてなしに使えるものを中心に書き始めました」
——レシピを発表されてから、ご自身の生活にどんな変化がありましたか?
「ブログを始めてすぐに、あるサイトから私のブログを紹介したいと問い合わせがあったんです。せっかく紹介していただけるのならレシピ数もあった方がいいと思い、それから毎日1レシピずつ、朝仕事に行く前にレシピをアップしました。家庭と仕事以外に自分の知らなかった世界がパッと明るく広がって、ワクワクしたのを覚えています」
——そうしたレシピを考えたり、料理をしたりする上で大切にしていることはありますか?
「料理ブログを始めてから、『夕飯のことを考えると頭が痛くなる…』『料理することがつらい』といったコメントをいただくことがあり、私はたまたま料理が好きだけれども、世の中にはこんなにも料理が苦痛な方がたくさんいらっしゃるんだ、とよくわかりました。
それ以来、料理好きな方はもちろん、料理が苦手な方の気持ちも思い、負担を減らすレシピ作りを大切にしようと思っています。具体的には、簡単で、おいしくて、お財布にやさしいこと。この3つがそろうと料理のハードルがグッと下がると信じてレシピ作りをしています」
——お忙しい毎日、お時間のない中で「味も見た目もおいしくするコツ、準備」などアドバイスをお願いします!
「おすすめしたいのは、私もずっと助けてもらってきたホットプレート料理です。温度管理が簡単にできて、スペースも広く調理しやすいホットプレートは、料理が苦手な方にこそ利用していただきたい調理器具。料理をおいしくする最大のポイントは『温度』と『楽しさ』だと思うので、どんなにシンプルな料理でも、ホットプレートで作り、熱々をみんなで囲んで食べるとおいしいですよ。
ホットプレートでトロトロにおいしくできる親子丼、熱々を食卓で取り分けながらいただける炊き込みご飯など、いろいろなレシピをご紹介しているうちに“ホットプレート料理の母”と呼ばれるようになりました(笑)」
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「日本の行事食や、ハレの日にまつわる食空間の知識をもっと深めていきたいです」という、かめ代。さん。公式サイトやブログにも数々のハレの日ごはんレシピが並びます。しかも、そのどれもが特別感があるのに手軽で、心がラクになるものばかりなんです。作り手思いのかめ代。さんのレシピ、ぜひチェックしてみてくださいね。
かめ代。さんへのQ&A
——ニックネームの由来は?
「万年長生きするという亀のように、家庭料理や大切なものが代々受け継がれていく様子を思い描いて『かめ代』としました。ブログを始めた当時は、とにかく元気に料理するおばあちゃんになりたくて。私自身が長生きして、たくさん料理の勉強をして、若いみなさんに伝えていけるようになりたいというのが目標でした。そして、姉から、字数を1字増やすようにと言われて『かめ代。』に。どうやら縁起のよい字数だそうです」
——大好物といえば?苦手な食べ物は?
「豆腐、納豆、豆乳…などの大豆製品が大好物です。ありがたいことに、なんでもおいしく食べられるタイプなので、苦手なものはありません。なので、食べ過ぎには注意ですね」
——思い出の料理本はありますか?
「たくさんあって選べないのですが、母から受け継いだ昭和のレシピ本です」
——インテリアやライフスタイルなど参考にしているショップ、カフェ、雑誌、サイトなどはありますか?
「倉敷市にあるレストランで、現在は料理教室とカフェで営業中の『ティルナノーグ』です。10年以上前に初めて訪れた時に、その空間と料理に感動して心を射抜かれ、即料理教室に申し込みました。その後、厨房で働かせていただき、様々なことを教えていただいて現在に至ります。私にとってはコーディネートと料理のお手本です」
——料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?
「水引き作りです。ハレの日に使う箸袋を自分好みに作りたいと思ったのがきっかけで最近始めたのですが、水引きの歴史やハレの日との関係もとても興味深く、どうやら一生の趣味になりそうです」
<公式サイト>
「kameyo レシピと暮らし」
<ブログ>
「かめ代のおうちでごはん。」
<Instagram>
かめ代。(料理家)(@kameyogohan)
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