肉料理の仕上がりがグンとアップするコツ5つ

肉料理の仕上がりがグンとアップするコツ5つ
日々の献立に欠かせないお肉ですが、しっかりと下ごしらえをすることで味・食感がよくなり、ひと味ちがう仕上がりになります。下ごしらえといっても難しいことはありません。素材に合わせた簡単なコツをつかむだけで、さらにおいしくなりますよ。
フーディストノート
フーディストノート
2023/02/18
2023/08/04
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肉の下ごしらえの基本

赤身ステーキ肉

牛肉、豚肉、鶏肉に共通する5つのポイントをまずは押さえましょう。

 

肉は常温に戻しておく

冷えた肉をそのまま焼いてしまうと、表面だけが焦げてしまい、生焼けになる恐れも。焼く30分ほど前に、冷蔵庫から出しておきます。肉の温度を常温に戻すことで、外側と内側の温度差がなくなり、火が均一に通りやすくなる効果が。また加熱時間も短縮できるため、風味もよくなります。ただし、表面積の多いひき肉の場合は肉汁が溶けパサパサになりやすいので、冷蔵庫から出してすぐの調理がおすすめです。

 

ドリップを拭き取る

ドリップとは、時間が経つと肉から出てくる赤い水分のこと。旨味や栄養が水分とともに溶け出したもので、このドリップを拭き取らないと生臭さの原因に。キッチンペーパーでそっと挟み、水分を取っていきます。こうすることで油はねを防ぐほか、調味料がしみこみやすくなります。

 

筋を取る

肉の繊維や硬い部位に、数か所包丁を入れておきます。脂身と赤身の間にある筋にも切れ目を入れます。筋の処理をせずに肉を加熱すると、そり返りやすくなりますし、硬い筋が残り口当たりが悪くなります。もともと全体が硬い肉の場合は、肉たたきや包丁の背でたたいてもOK

 

塩は焼く直前に振る

肉の表面に塩を振るのは、味付けはもちろんですが肉をさらにおいしく焼き上げる効果が。塩を振ると、焼いたときに肉の表面のたんぱく質が早く固まり表面に壁ができ、旨味を逃しにくくなります。さらに塩が肉の奥の水分を引き出すため、身が引き締まり焼きやすくなります。その反面、塩を振ってしばらく放置してしまうと、肉汁とともに旨味成分まで流れ出てしまう原因に。塩は焼く直前に振ってください。肉にまんべんなく振りかけられるように、やや高めの位置から振りかけるのがポイントです。

 

漬け込むことで肉をやわらかく

タレに漬け込んだ肉

酒や果物などに肉を漬け込む方法です。酒や果物、発酵食品のもつ酵素には、肉をやわらかくする作用があります。また、水分が浸透することでパサつき防止にも。

酒・赤ワイン

アルコールで肉の臭みを消し、風味がよくなります。料理に合わせてお酒の種類を選ぶといいですね。 

ヨーグルト

ヨーグルトのたんぱく質が肉の保水性を高め、しっとりとした仕上がりに。やわらかくなるだけでなく全体の味もまろやかになります。 

玉ねぎ

玉ねぎの酵素には肉のたんぱく質を分解する作用があるため、30分ほどでやわらかくなります。すりおろしたものを使用するのがおすすめ。残りは醤油などと合わせてソースに利用してもいいですね。 

キウイ/パイナップル

肉をやわらかくする酵素が多く含まれています。生のフルーツをすりおろしやみじん切りにして肉を漬け込み、水分を拭き取ってから焼いてくださいね。 

塩麹

発酵調味料の酵素でたんぱく質を分解し、やわらかさもUP。旨味成分も増し、味つけの役割も果たします。 

 

肉の種類別の下ごしらえ

スーパーなどでよく見る肉の部位ごとの下ごしらえの方法です。あまりなじみがない部位でも、下ごしらえさえマスターすれば、気軽にメニューに取り入れることができますよ。併せて、おすすめレシピも紹介します。

 

牛ステーキ肉・豚ロース肉

厚切り肉は、焼くと縮んだり肉が反り返ったりしやすいため、筋を切ります。赤身と脂身の間にある半透明の筋の部分に包丁の先で34か所切り込みを入れますが、肉の旨味が流れてしまわないよう、1cmくらいを目安にします。裏側も同様に切り込みを入れてください。

 

筋切りの方法をくわしく説明している親切なレシピです。肉をやわらかくするためにフレッシュなキウイに漬け込む工夫も。残ったキウイはソースに活用できます。

 鶏もも肉

皮目を包丁の背で少し叩くか、フォークで数か所刺しておくと、焼いたときの縮みが防げ味もしみやすくなります。周りに大きくはみ出ている脂は指先でつまみ、包丁でそぎ取ってください。白い筋があることが多いので、指先でつまみながら切り取っておきます。

 

下ごしらえをしっかりしてから焼くことで、均一に火が通り、焦げやすい照り焼きも作りやすくなります。こってりした味に、大葉のさっぱりとした風味がよくあうレシピです。

鶏むね肉

皮を下に置き、中央から両端に向かって包丁を寝かせながら切り、身をそぐように開きます。手で少し切り開くのもいいですね。まだ厚みがある場合は上下をひっくり返し、同じように切ります。

 

均一の厚さになるように下ごしらえし、さらに綿棒で叩いて薄くすることで、衣も肉もサクサクとした食感が楽しめます。

鶏ささみ

白い筋が1本ありますが、口当たりがよくなく、肉が縮む原因にもなるため、取り除きます。まず、筋のついた面を上にして、筋の両脇に包丁の先で切り込みを入れます。次に身を裏返して筋の端を手で持ったら、包丁で軽く押さえて引っ張りながら取り除いていきます。

 

こちらのレシピでは、計量スプーンの穴を使って筋をとる裏ワザを使っています。筋を取ることで口当たりよく仕上がります。淡泊なささみも、揚げ物にすれば立派なメインに。

 

砂肝

真ん中の谷間のところで半分に切ります。次に包丁で銀色の皮の部分を切り取ります。同じように反対の面の皮も取ったら、スライスにするか、塊で使う場合は縦に切り込みを入れておきます。

 

下ごしらえの方法が写真でわかりやすく紹介されているレシピです。シャキッとした砂肝の食感にとろりとしたタレがぴったり。鉄分が多く栄養価が高い砂肝は、食卓に取り入れたい食材の一つですね。

 

レバー

牛・豚・鶏、どのレバーも同じ下ごしらえで大丈夫です。まず氷水にレバーを入れて血の塊や汚れを落とします。ボウルの水に濁りがなくなるまで洗ったら、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。別のボウルにレバーを入れ、レバーが浸るくらいの牛乳を入れて2030分置きます。

 

水でしっかり下ごしらえをしたあと、生クリームで煮込むことで、牛乳につける手順を省略したレシピです。乳製品で臭みの取れるレバーは、洋風のおかずにもぴったり!

 ちょっとしたひと手間ですが、きちんと下ごしらえをすればいつもの料理がワンランクアップした仕上がりになること間違いなし!部位にあった方法をマスターしてもっと肉料理を楽しんでくださいね。

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