いちごのムースがワンランクアップ!たけだかおるさんが凝固剤の使い方を伝授
たけだかおるさんが、生菓子を作る中で出てきたのが「ゼラチンがうまく固まらない」「ムースの食感が好みにならない」といった疑問。この疑問を解決すべくそれぞれの凝固剤との相性が良い食材、または影響が出やすい食材について、徹底検証しました。
凝固剤には粉ゼラチン、アガー、寒天、ペクチンなどいろいろな種類がありますが、いずれも元となる原材料が異なるのでまったくの別物です。凝固剤の基本を知ることでお菓子作りの幅も広がりますよ。
今回ご紹介するのは、板ゼラチンを使ったいちごのムースです。口溶けが良くぷるんとした食感が特徴のゼラチンはムースにぴったりですよ。
いちごのムース
いちごの牛乳をかけて潰した、いちごミルクをイメージ。ふんわりとした口溶けのムースです。いちごのフレッシュさを味わいたいので、火を入れていません。卵などを使用しないシンプルなムースはいくらでも食べられる飽きのこない味です。いちごの品種で味が変わります。酸味のある「とちおとめ」がおすすめです。
材料
直径81mm×高さ65mm・容量200mlの器2個分
◆いちごのムース
いちご…230g(約20個)
微粒子グラニュー糖…40g
板ゼラチン(エバルド)…5g
生クリーム(乳脂肪分36%)…145g
◆いちごジュレ
冷凍いちご(前の晩に冷凍しておく)…150g
冷凍フランボワーズ…20g
微粒子グラニュー糖…25g
板ゼラチン(エバルド)…1.5g
◆飾り用
いちご…適量
<下準備>
【いちごのムース】
・板ゼラチンは氷水で戻しておく
※水温が高いとゼラチンが部分的に溶け始めてしまうことも。戻す時間はメーカーの推奨時間を参考に、さわって芯がない状態になったら完了
【いちごジュレ】
・板ゼラチンは氷水で戻しておく
・いちごジュレの冷凍いちご、冷凍フランボワーズ、グラニュー糖を合わせてマリネして、2時間程度おく
※いちごは冷凍することで果物の繊維が壊れやすくなり、水分がよく出る
作り方
【いちごをグラスに貼る】
【いちごムースを作る】
【いちごムースをグラスに入れる】
【いちごジュレを作る】
※いちごムースが冷え固まってから作る
10. マリネしておいたいちご、フランボワーズを電子レンジで3~4分加熱する。
※ふきこぼれやすいので、大きめの耐熱ボウルを使う
【組み立てる】
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本書ではその他にもアガーや寒天、ペクチンを使ったこだわりのお菓子から凝固剤の比較・検証コラムまで多数、収録されています。ワンランク上のお菓子作りを目指す方はもちろん、お菓子作りが好きな方には凝固剤の教科書としても大活躍する1冊となっています。
洋菓子研究家、製菓衛生師。料理家や食のプロも通う洋菓子教室を主宰。こだわりレシピと独自メソッドを教えるだけでなく、「失敗の原因」や「なぜこの材料を使うのか」などの理論を交えた明確なレッスンが好評。著書に『たけだかおる洋菓子教室のマニアックレッスン』『たけだかおる洋菓子教室のマニアックレッスン 乳化と混ぜ方編』(ともに河出書房新社刊)がある。
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