忙しい人でも大丈夫♪吉永麻衣子さんの毎朝焼き立て「おうちパン」の楽しみ方【おいしい暮らし】
誰に食べてほしくて焼くか、をリアルに思い浮かべながら
——レシピを考えるうえで、大切にしていることはなんですか?
「誰に食べてほしくて焼くのか?を必ず考えて、それを食べるシーンも想像しながらレシピを作るようにしています。
たとえば、ママが焼きたてのパンを朝ごはんに出そうと、生地をこねたり焼いたりしているのを、待ちきれない子どもがトースターの前で覗いている…。みたいなシーンを、結構リアルに思い浮かべています。そうすると、配合はわかりやすいほうが良いなとか、材料は少ないほうが良いとか、いろいろ考えるのに実は近道だったりして。楽しい作業です」
——レッスンで、生徒さんたちと一緒にパンを焼く際に心がけていることは?
「レッスンにご参加いただくのは子育て中のママさんが多いのですが、みなさんとてもまじめで子どものためにパンが焼きたい!と来てくださいます。そうすると、パンが焼けないとダメなママ、みたいになってしまうので…。ママの笑顔が一番だから自分が楽しいことをやってほしい、とお伝えしています。たまにはパン屋さんのパンだって、コンビニのパンだって、別にいいと思うと伝えています。
また、どうしても面倒になってしまってホームベーカリーすら使わなくなってしまうのは、きっと計量が面倒くさいからだ!ということで、毎日パン焼きが気軽にできるコツのようなものをいくつかご紹介しています。
私のお伝えしているパンは、家庭料理。だから、今日はもちもちだねー、今日はふわふわだねー、と、食感や甘みが変わっていいと思っています。お味噌汁をつくる時、忙しくてつい味噌の量をはからずに、いつもとちょっと違うけど、おいしいから大丈夫!なんてことありますよね。それと同じです」
——「おいしく、美しく見える料理の盛り付け、スタイリング」のアドバイスをお願いします!
「そんなに自信がある分野ではありませんが…、写真を見る人が、そこからストーリーが読み取れるように写真にパンだけでなくいろいろ入れこんでいます。朝ごはんだと家族5人の器が入り込み、野菜が嫌いな子のお皿には少しにしていたり、パパのお皿にはウィンナーが多めだったり。実際、あまりスタイリングというのはしていなくて、でも自分がその空間に入りたいなーと思ってもらえるような写真を心がけています。
あと、不自然さがないようにも気を付けています。これは何で食べるの?みたいなことがないように、必ずお箸とかスプーンは入れるようにしています。子どもの手が入るととても日常な感じが出るので、食べ始めてすぐの写真を撮っていたりもします」
——これまでのMY BEST レシピは?
買ってきた材料は、すべてすぐに下準備を
——忙しい毎日でもできる「味も見た目もおいしくするちょっとしたコツ」を教えてください
「作り置きがはやっていますが、まさにそれです!買ってきた材料は、すべてすぐに下準備をしてしまいます。野菜はゆでたり、オリーブオイルをまぶしたりして野菜室へ。お肉類はカットして味をつけてすぐに使わないときは冷凍庫へ。
見た目は、難しいですよね。本当に勝負!のきめきめ写真の時は、玉ねぎもアーリーレッドを使ったりするし、レタスもグリーンカールにしたり。でも、じつは普通のレタスのほうがおいしかったりして。悩むところです(笑)」
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「やっぱり、家族の“おいしい”が正解。あとは材料は少なく、素材の味を楽しむ!なるべく手間をかけずにできるものをつくろうと思っています」という吉永さん。ときおり、お子さんたちもやってくるキッチンでみんなでパンを焼く姿を思うと、こちらまでハッピーな気分になってきます♪
おうちで気軽に焼ける。そして、おうちごとにその“家族の味”があっていい。吉永さんの「おうちパン」という言葉には、きっといろんなメッセージが込められているんですね。
吉永麻衣子さんへのQ&A
——ブログを始めたきっかけは?
「パン教室をスタートしようと決めた時、その準備期間中にブログを始めました」
——大好物といえば?苦手な食べ物は?
「好きなものは甘栗!苦手な食べ物は…、レバーです(笑)」
——お料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?
「テレビを見ながらコーヒーをのんでぼーっとする…、でも、テレビでパンに活かせそうなことをしていると頭が完全オンになり!試作したくてキッチンへ。というパターンが多いです(笑)。子どもがいるのでぼーっとなかなかできないので、こういう時間が本当に貴重です」
パン作りを手軽に身近なものにしてもらいたいと、吉永さんが立ち上げた「おうちパンマスター」認定制度。通信講座、認定教室で受講でき、そのネットワークは国内外に拡大中!
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おうちパンのある生活
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おうちパンのある生活(吉永麻衣子)@maiko_y