夏休みのお昼ごはん作りに使える♪今さら聞けない「冷凍保存」と「下味冷凍」基本のき
夏休みは、「ごはん作り」に悩むママがとくに増える!?
食材宅配サービス大手Oisix(オイシックス)の調査(※)によれば、夏休みの時期は普段の生活より「大変・疲れる・憂うつ」と感じるママがなんと7割超え!その理由は、「家族に食事を作る回数が増えるから」がトップになりました。その中でも「昼食の調理」に最も負担を感じる様子…。
たしかに、お昼ごはんを作る回数が増えるのは、メニューを考えるのも、買い物をするのもひと苦労です。そんなお悩みを解消する方法のひとつが「冷凍保存」。使いやすい状態にしてから冷凍すれば、調理も断然時短できます♪それに、冷凍なら鮮度をキープしやすいので、暑い季節でも食材をストックできて心強いですよね。
※Oisix調べ「夏休みの家事に関する調査」より
おいしく冷凍するコツは、「水分」と「小分け」
家庭の冷凍庫の冷凍スピードは、一気に冷凍できる業務用にはかないません。そのため、冷凍の過程でできる氷の結晶が食材の組織や細胞を壊し、食感がわるくなりがち。冷凍によるダメージを少なくするポイントをおさえておきましょう。
水分を減らす
野菜の場合は、水気を切った後キッチンペーパーなどでしっかり水分を拭き取ってから冷凍して下さい。生のまま冷凍することもできますが、野菜は水分が多いため、硬めに茹ででから冷凍する方が◎変色も防げますよ。
肉や魚の場合は、表面の水分を拭き、塩をふってから冷凍するのがおすすめです。冷凍する過程で肉から水分が出てくるので、パサツキや柔らかくなり過ぎるといったダメージを防げます。
小分け・平らが鉄則
肉は1回で使う分量を小分け、または厚みを薄くしてからラップに包んで冷凍して下さい。薄く平らにしておけば、冷凍スピードがアップします。ひき肉は小分け以外にも、全てを密閉袋に入れて平らにのばし、お箸などを使って適当な分量で筋をつけておきましょう。後からその筋に合わせて必要な分だけポキポキと折れるので、使いやすいです。
野菜も同様に、1回分を小分けにして冷凍して下さい。料理に使いやすいサイズにカットしておくと便利です。冷凍するときは、密閉袋内の空気をしっかり抜いておくことも忘れずに。
100均トレーやアルミホイルで急速冷凍
食材は、早く全体を凍らせるとダメージが少なくて済みます。もし、冷凍庫に急速冷凍モードがあれば、ぜひ活用しましょう。
アルミ製のトレーは熱伝導がよいので、食材をのせると早く冷凍できます。100均などでもかんたんに手に入りますが、トレーがない場合はアルミホイルで包んでもOK。さらに、食材の上に保冷剤をのせると、冷凍スピードが速まります。
時短&味しみ!「下味冷凍」のメリット
肉はそのまま冷凍するだけでなく、下味を付けてから冷凍する方法もあります。これが話題の「下味冷凍」のテクニック。味付けが済んでいるので、メニューを考える必要がなく、調味料を使う手間も省けます。
下味冷凍なら、奥まで味がしみ込みやすく、普段よりおいしく感じたり、調味料の量を減らせたり…といった嬉しい効果も。また、醤油やみそなどを使えば、酸化を防いでくれるため、そのまま冷凍するよりもおいしさをキープできます。冷凍中の乾燥も防げますよ。
おいしく安全に!上手な解凍方法とは?
上手に保存できたら、次は解凍方法です。野菜の場合は、解凍せずにそのまま炒めたり、お鍋に入れたりして調理すればOK。なかなか解けにくい肉の場合は、旨みや栄養素を逃さず、安全に食べられるよう注意しましょう。
冷蔵庫なら手間いらず
肉を急に解凍すると、ドリップが出てきて菌が繁殖しやすく、栄養素も流れ出てしまいます。冷蔵庫は低温をキープしながら、ゆっくりと解凍できるのでおすすめ。
時間はかかりますが、冷蔵庫へ移すだけなので手間がかかりません。夜ごはん用なら、朝に移せば夕方には解凍でき、すぐに調理に取りかかれますね。
おすすめは氷水解凍
氷水を入れたボウルなどにつけて解凍すれば、低温ながらも冷蔵庫より速く解凍できます。低温をキープするために、途中で氷を足して下さい。肉が水に触れないように、密閉袋にさらにビニール袋をかぶせるなど気をつけましょう。
電子レンジは「半解凍」を目安に
すぐに使いたいときに便利なのが電子レンジ。解凍機能もありますが、急速に解凍するためドリップが出やすいデメリットがあります。また、解凍しすぎて変色したり、解凍にムラが出たりすることも。短時間ずつ様子をみながら解凍し、半解凍を心がけましょう。
常温で自然解凍する場合は、ドリップが出やすく菌の繁殖が気になります。特に夏場は、温度差がはげしいため避けた方が無難です。
夏休みのごはん作りばかりか、覚えておくと普段の食事作りの時短にもなる冷凍ワザの数々。肉や野菜をお得にまとめ買いして冷凍すれば、出費の多い夏休みのお財布も喜びますね。ちなみに、食材の多くは冷凍すれば1ヵ月ほど保存できますが、おいしく食べるには2週間ほどを目安にして下さい。
※参考ホームページ
旭化成ホームプロダクツ「肉保存のポイント」
旭化成ホームプロダクツ「平日が楽になる!下味冷凍のすすめ」
カゴメ「常備野菜の冷凍保存/ほうれん草やネギなど、生で冷凍するコツ」
NIKKEI STYLE「冷凍した肉や魚、おいしく解凍する裏ワザ」
ベターホーム「冷凍の科学」
日本冷凍食品協会「解凍・調理の基本」
特選松阪牛やまと「冷凍したお肉を美味しく解凍するコツ。賞味期限はいつまで?」
オイシックス・ラ・大地「<調査結果>~夏休みは楽しい!だけじゃない!?夏休み、実はママが疲れている~原因の第1位はお昼ごはん問題」
▼調味料や野菜、お肉にお魚…上手な選び方や保存方法、使い分けって?これまでの記事をチェック!
「今さら聞けない!調味料&食材の基本のき」