風邪や肌の疲れもやさしくケア!富岡清美さんの野菜たっぷり「おうちイタリアン」レシピ
娘の幼稚園の先輩ママさんから頼まれて
——富岡さんが料理の世界に、とくにイタリア料理に携わるようになったきっかけを教えてください
「“お店の味”を自分でも作ってみたいという思いから、20代のころからさまざまなジャンルの料理を学び、ご縁あってイタリア料理研究家の方に師事しました。会社員のかたわら、その方の料理アシスタントを任せていただいたのが最初のきっかけでした。その後、イタリア料理教室の講師も務めました。
もう1つのきっかけは、娘の幼稚園の先輩ママさんから『イタリア料理を教えてほしい!』と声をかけていただいたことです。家庭との両立が難しく、一度は料理の仕事から離れていたんですが、自分のペースでイタリア料理の魅力を伝えられないかと考え、自宅で料理教室をスタートすることにしました。ソムリエさんとコラボの料理教室や、親子クッキング、地元の児童館でママさん向けのイタリア家庭料理のレッスンなど、さまざまな形でレッスンを開催しました」
——どちらも素敵な出会いが始まりになったんですね
「コロナをきっかけに活動の場をSNSに移し、Instagramやレシピサイトで発信を始めてからは、フォロワーさんともたくさんの出会いがありました。私のレシピを見てくださった方、作ってくださった方から感想をいただくことも多く、それが日々の活動の励みになっています」
——レシピを発信するようになってから、ご自身の生活にどんな変化がありましたか?
「それまでは自宅を中心とした料理教室が主な活動の場でしたが、企業様からレシピ開発やタイアップのお話をいただくことが増え、料理家としての活動の幅がぐんと広がりました。
たっぷりの野菜を使い、オリーブオイルなど体にやさしいヘルシーなもので素材のおいしさを引き出せること。そして、色鮮やかでテーブルが華やかになり、見た目からも元気をもらえることなど、私が学んで感じてきたイタリア料理の魅力を、さまざまな場で伝えていけたらと思っています」
——そうしたレシピを考えたり、料理をしたりする上で大切にしていることはありますか?
「年齢を重ねるにつれて、季節による体調の変化をよりはっきりと感じるようになったので、そのときどきのコンディションを意識したレシピを考えるようにしています。
たとえば、風邪や花粉症が流行る季節には、免疫力が上がるような食材をたくさん取り入れたり、紫外線が強く肌が疲れるような季節には、ビタミン豊富な食材を多く取り入れたり。
また、旬の野菜や果物には、その時々で体にうれしい栄養がたっぷり詰まっているので、レシピには積極的に取り入れるようにもしています。料理をいただくことで、体の細胞が喜んで、元気になってくれるとうれしいですよね」
——お忙しい毎日、お時間のない中で「味も見た目もおいしい料理を作るコツ、準備」などアドバイスをお願いします!
「料理は見た目の印象も大切です。シンプルな色の料理にはカラフルな野菜を合わせるなど、彩り豊かで、食卓がパッと華やぐ仕上がりになるように考えて食材を組み合わせています。また、ローズマリー、タイム、バジル、パセリなどハーブを育てているので、料理の色味が寂しいときには添えてアクセントにしています。室内でも育てやすいハーブも多いので、自分だけの“キッチンガーデン”で育てながら楽しむのもおすすめですよ」
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「食べることって、食材の栄養だけでなく、その食材が持つエネルギーも一緒にいただくことだと感じています。それに、作る人の気持ちも自然と料理に込められると思うんです。だからこそ、味や栄養だけでなく作るときの気持ちも大切にして、私はできるだけ楽しく幸せな気分で、気持ちがざわついているときには心を整えてからキッチンに立つようにしています」と語る富岡さん。そうしたやさしい思いがそっと伝わるからこそ、富岡さんのレシピは多くの人に愛されているんですね。
富岡清美さんへのQ&A
——大好物といえば?苦手な食べ物は?
「好きなものは生牡蠣です。お店のメニューにあると必ず注文してしまいます。苦手な食べ物は、強いていえばハマチです」
——思い出の料理本はありますか?
「スパゲッティ専門店を手がけた西巻 眞さんの『365日スパゲッティが食べたい』です。イタリア料理の世界に入る前、まだインターネットも使っていなかったころ、自宅でいろいろなパスタが作りたくて、本屋さんで見つけたのがこの本でした。掲載されているレシピはほとんど作りました!買ってから30年近く経った今でも時々、懐かしくページをめくります。私のイタリア料理の原点ともいえる本です」
——インテリアやライフスタイルなど参考にしているショップ、カフェ、雑誌、サイトなどはありますか?
「好きなお店は『TODAY’S SPECIAL』や『TIMELESS COMFORT』です。どちらの店舗もある自由が丘は、とくにお気に入りの街。インテリアやキッチン雑貨のお店を散歩がてら見てまわるのが楽しみです」
——料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?
「飼っているインコの世話をしたり、ガーデニングをしたり。おいしいコーヒーを淹れて、好きな音楽を聴きながら本を読む時間も好きです」

フーディストノートアンバサダー。イタリア料理教室で講師を務めた経験や、野菜ソムリエの知識を活かし、旬の食材を使ったヘルシーで見た目も味も楽しめるレシピを発信中。企業のレシピ開発やメディアでのコラム執筆など多方面で活躍中。
<Instagram>
富岡清美/ちょっぴりイタリアンな野菜レシピ(@kiyomitomioka)

