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野菜のプロ・青髪のテツが教える!おいしい野菜の選び方・保存方法
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野菜のプロ・青髪のテツが教える!おいしい野菜の選び方・保存方法

野菜のプロ直伝!「にんにく」の基本・豆知識・おすすめの食べ方

スーパー青果部歴10年の野菜のプロ・青髪のテツさんに、おいしい野菜の選び方やおすすめの食べ方を教わるフーディストノート公式連載。今回ご紹介いただくのは今が旬のにんにくです。おすすめの「野菜が高騰しているときの節約術」も教えていただきました♪
2024/05/10
2024/05/09
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野菜のプロ直伝!「アスパラガス...
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こんにちは。

スーパーの青果部歴10年の青髪のテツです。

今回は「にんにく」についてご紹介していきます。

にんにくは年中お店に並んでいるので、いつが旬かわからない方も多いかなと思いますが、暑くなってくるこれからの季節が旬なんです。

それでは、まずは鮮度がよくおいしいにんにくの選び方からご紹介していきます。

おいしいにんにくの選び方

にんにくの選び方 青髪のテツ

鮮度のよいにんにくの見分け方は以下のポイントをチェックしてくださいね。

・芽が出てない

・全体的に乳白色をしている

・全ての片が茎にくっついている

それぞれ詳しく紹介していきます。

芽が出てない

にんにくを選ぶときは頭に注目

鮮度のよいにんにくを見分けるときは、最初ににんにくの頭に注目しましょう。

収穫から時間が経つと、にんにくの突起部分から徐々に緑色の芽が伸びてきます。実際にお店で働いていても、陳列してから日数が経っているものや棚の裏に落ちて放置されていたものはニョキニョキと芽が伸びていました。

芽が生えているからといって食べられないことはないのですが、収穫から時間が経ち鮮度が落ちている証拠になります。ですので、もちろん芽が生えたにんにくは店員が撤去して見切りに回すべきなのですが、にんにくは比較的長持ちするので、チェックが疎かになって見落とされていることがよくあります。

鮮度がよいにんにくを選びたい方は、頭に注目して芽が生え始めていないか確認しておきましょう。

 

全体的に乳白色をしている

にんにくの色に注目

次に、にんにくの色に注目しましょう。

収穫から時間が経って傷んでしまったにんにくは、一部分が黒くなったり黒いカビが生えたりします。なので、全体が乳白色のにんにくを選べば傷んでいるにんにくを避けることができますよ。

とくに何個かネットに入っているにんにくの場合は、にんにく同士がくっついている部分に湿気がたまり、黒いカビが生えることが稀にあります。ネット売りのにんにくを購入する際は、念の為確認しておきましょう。

 

全ての片が茎にくっついている

にんにくの片に注目

最後に、にんにくの片に注目しましょう。

全ての片が茎にしっかりとくっついているにんにくは鮮度がよい状態です。

逆に一つ一つの片が離れているものは、乾燥しすぎていて水分が抜けているので選ばないようにしましょう。

乾燥具合は重さでもわかります。極端に軽いにんにくは避けるようにした方が無難です。

 

にんにくの保存方法

ここからはにんにくの保存方法についてご紹介していきます。

冷蔵保存の場合

1. キッチンペーパーや新聞紙で包む。

キッチンペーパーや新聞紙でつつむ

2. 保存袋に入れる。

にんにくを保存袋に入れる

3. 冷蔵庫の「チルド室」で保存する。

にんにくは湿気に弱いので必ずペーパーに包んで保存しましょう。そのままビニール袋に入れて冷蔵庫に保存すると、にんにく自身の水分が揮発してカビが生えてしまいます。ペーパーに包んで保存することで、湿度の調整をしてくれるのでより長持ちします。

また、にんにくは冷蔵庫のチルド室で保存しましょう。にんにくの最適保存温度は0℃。野菜室だとにんにくにとって暑すぎるので、傷みが早くなります。スペースに余裕があればチルド室、難しければ冷蔵室で保存しましょう。

冷蔵保存したにんにくの保存期間はおよそ1か月です。ただし、保存期間はあくまで目安です。野菜は収穫後も生きているので傷む速度は全て同じというわけではありません。なるべく早めに食べきるようにしましょう。

冷凍保存の場合

にんにくは冷凍保存も可能です。以下の方法で保存しましょう。

1. にんにくを一片ずつにバラす。

にんにくを1片ずつに分ける
2. にんにくの皮をむく。

にんにくの皮をむく
3. 冷凍用保存袋に入れる。

冷凍用保存袋に入れる 青髪のテツ
4. 冷凍庫に入れる。

冷凍したにんにくの保存期間はおよそ1か月です。

冷凍したにんにくを料理に使う場合は、必ず凍ったまま加熱調理してください。自然解凍してしまうと、食感や味が悪くなります。冷凍庫から出して少し常温でおいておけば切りやすくなるので、そのまま切って加熱調理するのがよいでしょう。

にんにくの豆知識

にんにくの豆知識

にんにくの豆知識をご紹介します。

“スタミナ野菜”と呼ばれるにんにく。

「本当に食べたらスタミナがつくの?」と思っている方もいらっしゃるかと思いますが、にんにくを食べるとスタミナがつくというのは本当なんです。

にんにくはアリシンと呼ばれる成分が豊富で、アリシンはビタミンB1という栄養素の吸収を助けてくれます。

ビタミンB1の働きは糖質のエネルギー代謝を高めてくれるので、スタミナがつくというわけです。

ただし食べすぎるとお腹を壊したり腸内の善玉菌が破壊されたりするので、食べすぎには注意。1日3片以内を目安にするとよいそうです。

おすすめのにんにくの食べ方

にんにくのアヒージョ 青髪のテツ

私が個人的に好きなにんにくの食べ方は、にんにくが主役のアヒージョです。

調理時間

10分

分量

2人前

材料

にんにく…1個

ブロッコリー…1/2個

えび…6尾

オリーブオイル…200ml

唐辛子…適量

塩…小さじ1/2

作り方

1. にんにくは一片ずつにバラし、根本を切り落とす。

2. えびの皮をむき、背わたを取る。

3. ブロッコリーを洗い、食べやすいサイズに切る。

4. 中火にかけた鍋にえび以外の材料を全て入れ、混ぜながら5分間加熱する。

5. えびを加えて火が通るまで加熱し、皿に移したら完成。

ホクホクしていてめちゃくちゃおいしいですよ。食卓の一皿にもおつまみにも持ってこいのレシピです。

最近の野菜トピック

野菜の高値が続いていますね。

とはいえ、野菜を食べないというわけにもいかないもの。

そこで、野菜が高いときの節約方法を箇条書きでご紹介します。

・工場栽培の野菜を買う

・冷凍野菜を買う

・直売所で買う

これらの方法がおすすめです。

野菜が高騰する理由は、天候や気温の影響を受けて生産量が落ちるためです。流通量が減れば需要と供給のバランスで値段が高くなります。

工場や施設で作られる野菜は、生産量や流通量が一定なので価格がブレにくく、他の野菜が高騰しているときでも高くなりにくいんです。

工場で作られている野菜は以下のようなものがあります。

・もやし

・豆苗

・フリルレタス

・カイワレ、など

この中でも特におすすめなのは、もやしと豆苗です。

もやしは価格が安く、単純に節約効果の高い野菜です。豆苗は100円前後しますが、切る時に根を残し、その根を水につけておけば、芽が伸びて再度収穫して食べることができます。

また、同じく価格が一定な傾向にある冷凍野菜もおすすめです。冷凍しているから栄養がないと思っている方も多いですが、それは間違っています。むしろ旬の時期に急速冷凍しているので、冷蔵庫で保存している鮮度が落ちた野菜を食べるよりも栄養素を多く含んでいる場合もあります。

最後に直売所に行ってみるというのもよい節約方法です。直売所は農家さんが値段を決める仕組みになっているお店が多いので、相場の上下に影響を受けにくいんです。掘り出し物があることも多いので、これまで直売所に行ったことがないという方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

それではまた次回の連載で!最後まで読んでいただきありがとうございました。

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X(旧Twitter)フォロワー数75万人を超える(2024年2月現在)、スーパー青果部歴10年の野菜のプロ。野菜・果物の役立つテクニックや、価格の市場動向など価値ある知識をXやブログを中心に発信している。著書は『野菜売り場の歩き方』『おいしい野菜まるみえ図鑑』『やさいのトリセツ』など。

 

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