イタリアの“キッチンあるある”が素敵!ミラノ暮らしのmayumiさんのキッチン
mayumiさんの「世界一楽しいわたしの台所」
——まずは、キッチン全体のテーマや収納のこだわりを教えてください
「ご覧の通り、白を基調としたキッチンです。特に強いこだわりというのはないのですが、モノを増やし過ぎないことと、いつもキレイに保つようにはしています。
というのも、年間200万人の方にご利用いただいているレシピサイト「Bacchette e Pomodoro」を運営しているので、ぐちゃぐちゃのキッチンで撮影して、それを公開するわけにはいかない、というのが大きな理由です。多くの人に見られるキッチンだからキレイにする。本来はめんどくさがり屋の私には、最高に強制力のあるモチベーションです(笑)」
——キッチンのお気に入りポイントは?
「冷蔵庫がないことです!というのは冗談で、もちろん冷蔵庫はあるのですが、写真のように家具と一体化されてるんです。どの扉が冷蔵庫かわかりますか?
これは、イタリアではよく見るキッチンの作り方です。冷蔵庫のような大きな家電は、デザイン性のあるものでもやはり存在感がありすぎて、キッチン全体の統一感が崩れてしまいがちに。なので、こうして家具と一体化させてしまうんです。
ちなみに、一番左の真ん中が冷蔵庫、下が冷凍庫の扉です」
収納は重ね過ぎず、詰めすぎず
——収納のマイルールといえば?
「重ね過ぎずに、取り出しやすく収納するようにしています。
見せる収納はあまりしないですね。ショールームばりのオシャレな見せる収納ができればいいですが、現実には難しいと思います。普通に引き出しや棚にしまう方が、ほこりもつかずにキッチン全体もすっきりしますし、掃除も圧倒的にスピーディーにできると思います。
あとは、工夫しないと入らないほどのものは持たないこと。キッチングッズは便利なものがいっぱいあり、見ているとついほしくなるのですが、やはりモノであふれたキッチンは逆に効率が下がりますよね」
——お使いの食器の収納もご紹介をお願いします!
「食器も、重ね過ぎない、詰めすぎないようにしています。
ちなみに、これもイタリアのキッチンの特徴なんですが、シンクの上の棚が写真のように水切り兼収納になっているんです。底板が網状になっていて、お皿を洗った後にこうして立てて乾かして、そのまま収納スペースに。乾いた後も食器棚に戻す手間がいらず、そのまま取り出して使えます。扉を閉めてしまえば見た目もすっきり。便利ですよ!」
——食器はどんなものがお好きですか?
「食器は白いものが多いですね。シンプルな白いお皿というのはやっぱり便利ですよ。あらゆる料理を引き立ててくれます。ホームパーティー用などにお皿一式をそろえるのであれば、まずは絶対にシンプルな白だと思います。お肉と生ハムの旨味がたまらないローマ風サルティンボッカも白いお皿に盛り付けました。
少し素朴な風合いのお皿なども少し持っていて、そういったものはフランス系のインテリアショップMaisons du Mondeで買ったりします。普段使いの食器なら、イケアのおつとめ品コーナーなどもよくのぞきますよ」
——料理に使う食品や調味料はどちらにストックされていますか?
「キッチンにある両開きのパントリーにまとめています。パントリーの中は、調理中でも探しやすいように、たとえば昆布やかつおぶしなどの和食に使う食材は“和食ゾーン”に、穀物・パスタは“イタリアゾーン”にと、なんとなくですがカテゴリーごとに分けてあります」
「イタリアの家庭ですからね、パスタはパントリーの一番取り出しやすいところにしまっています。パスタの本場イタリアでは、ソースに合わせてパスタを変えるのは当たり前。ショート・ロングと合わせて5~10種類くらいは常備していますよ」
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「子どもが1歳のとき、いつの間にかキッチンのテーブルに一人でよじ上り、置いてあったご飯を勝手にむしゃむしゃ食べていたことがありました。じつは私も子どもの頃、まったく同じことをしていたと母からよく聞かされていて(笑)。思わずビデオに撮って日本にいる母に送ったところ『やっぱりあなたの子ね!』と爆笑していました」というmayumiさん。キッチンが“家族の思い出が生まれる場所”なのは世界共通なんですね。
(記事中キッチン撮影/mayumiさん)
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