ささみの筋取りはこれだけでOK!絶対に失敗しない簡単な取り方とは?
こんにちは!井上かなえです。
朝はなるべく時間をかけずに栄養価の高いものを効率よく食べたい、とか
休みの日は少し手間暇をかけて料理を楽しみたい、とか
同じ人間でもその時々によってニーズが変わってくるもの。
そんなニーズにぴったりと合ったレシピをピンポイントで探し当てられたらうれしいですよね。
前回のオンライン料理教室では煮物の味付けの秘密についてでしたが、料理ってほんとおもしろいですよね。
なぜそうなるのかの仕組みを知ることは、調理方法や味付けをする際の判断材料にもつながるので、奥が深いなぁと思います。
さて今回いただいたお悩みはこちらです。
鶏ささみの筋取りをすると、身がボロボロになってしまいます。
そのささみで、しそチーズのはさみ揚げを作りたいのですが、上手に作れないのが悩みです。
鶏ささみの筋取りについてです。
我が家はオットがささみやむね肉が大好きなので、普段からよく買いますが、脂身が少ないのであっさりさっぱりしていて食べやすいですし、冷めてもやわらかいのでお弁当にも向きます。
しかーし!なんせ1本ずつちまちまと筋を取るのが面倒なんですよね。
人数が多いご家庭や食べ盛りのお子さんがいらっしゃるご家庭なら、何本もの大量のささみの筋を取っていると手はぬるぬるになるし、きれいにスッと取れなくてイライラすることも。
筋がきれいに取れた!と思ったら身の方がボロボロになってしまっていて、これを広げて何かを巻いたりするのは無理!という状態になってしまうことも!!
そんな状態を回避するために、今回はささみの筋について解説していきます。まず、ささみのお肉をよく見てみましょう。
ささみの筋って?取らないとどうなる?
まな板の上に出してみます。
それぞれのお肉の中央にスッと白い線が見えます。これがささみの筋。
料理のレシピでは「ささみの筋を引く」とか「ささみの筋を取る」など、たったの一言で指示されています。
フォークを使ったり、包丁の先でそぐように取り出して、さらに包丁の背を使ってスッと引いたり、いろいろな方法がありますが、実はわたしはささみの筋は取りません!
では筋を取らないと、どうなるのでしょうか。
ネットで調べてみると、口の中で食感が良くない部分が気になったり、肉が縮んでしまうと書いてありますよね。
が、取らなければ口の中で気になったりする部分というのは本当はここだけなんです。
これは別のスーパーで買ったささみ。
最初にお見せしたささみにはこのぴょろんとした、手で触るとかたい白い部分が付いていなかったんです。多分売られる前に外してくださっているみたい。
お店によってはちゃんと外して売ってくださっているところもあるし、このようにそのままの状態で売っているところもあるので、買って来たお肉をよく見て処理の仕方を判断しましょう。
新常識?ささみの筋の簡単な取り方
ささみの筋は、全部を取らずに、飛び出しているこの部分だけを切ります。
包丁で筋に添って両側から2回、そっと切り込みを入れて、引っ張らずに切り落とすだけ。
このようにまな板の上で引っ張って、包丁で切り落とします。
これだけ!2cmくらいでしょうか。筋はここだけ切り落とせばOKです。
そしてこの薄皮のような部分、これは取ります。
取らずに作ると食感が悪いし、レンジにかけるとパチンとはじけるのではがしておきます。
ちなみに最初のお店で購入した方のささみは、この薄皮も取ってありました。
ささみの下ごしらえはこれだけ!
このあと、好きな大きさにカットして様々な料理に使います。
今回ご質問をいただいた方は、ささみでしそとチーズをはさんで揚げたいとのことでしたので、何かをはさんだり巻いたりするときのささみの処理の仕方と、しそとチーズをお肉で巻いて焼く方法をご紹介します。
「鶏ささみのしそチーズ巻き」の作り方
ささみを叩いて伸ばす!
まずはささみの裏側(つるんとした面ではない方です)
ここに縦方向に包丁を入れます。肉を切り落とさず、スッと包丁を入れるだけ。
左右に2か所くらい包丁を入れています。
筋が残っているのがわかりますでしょうか。でも気にしなくていいです。
このまま上にまな板くらいのサイズにカットしたラップをかぶせます。
ガラスの瓶などでたたいて薄く広げます。厚みのある所をトントントンとたたき、ガラスの重みを使って伸ばしていく感じ。
厚みが均一になるようやさしく全体的にたたき伸ばすとこんな感じ!
筋を全部取ろうとすると身がボロボロになってしまうことがあるのですが、全部は取らずに叩くのがポイントなんです。
しそチーズをのせて巻く!
しそとチーズをのせて、くるくると巻きます。
巻いたら、表面に塩とこしょうを振ります。
なぜ内側に塩こしょうをしなかったかというと、食べた時に最初に舌で塩味を感じるほうがしっかりと塩味を感じられるから。
内側だと舌で最初に塩味を感じることがないので、同じ量の塩を振っていても物足りなさを感じてしまい、ソースやしょうゆなどをかけたくなってしまうので、わたしは表面にだけ塩こしょうを振るようにしています。これなら他に何もかけなくてもしっかり塩味を感じることができます。
これに、薄力粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げても良いですし、わたしは面倒だったので薄力粉だけまぶしてフライパンで焼きました。
薄力粉をつけずにそのまま焼いてもいいのですが、つけるとお肉がしっとりやわらかく仕上がるのと、少し食べ応えがアップするので満足感も上がります。
また、薄力粉の代わりに片栗粉を付けて少し多めの油で揚げ焼きにするとカリッとした仕上がりになりますのでお好みでお試しください。
粉をつけて焼いた後は、たれなどの液体をからめてもしっかりとキャッチしてくれるので、塩こしょうをせずに粉だけつけて焼いて、甘辛いたれをからめて食べるのもおいしいです。
準備ができたらあとは焼くだけ!
フライパンに油をひいて中火にかけ、巻き終わりの部分が下になるように並べていきます。
3〜4分ほど触らずに焼き、しっかりきれいな焼き色がついたら裏返します。
裏返したら、蓋をして3〜4分ほど蒸し焼きにします。
中まで火が通ると、真ん中に入っているチーズが少しとろけて出てきます。
できあがりです。
焼きあがったらすぐにお皿に取り出し、お皿の上で冷まします。
フライパンの上にのせたままにしていると、余熱でどんどんチーズが溢れてきてしまいますので注意!
少しだけ冷まして、斜めに切り分けます。
いかがでしょうか。
筋はほんの2cmほどしか取っていませんが、中に残したままのはずの白いあの筋、どこへいったのやら。
もちろん食べても全く筋の存在はわかりません!
結論
というわけで、ささみの筋取りは先の方のかたい白い部分を2cmほど切り落とすだけでOK!
無理に取ろうとしてお肉をボロボロにしてしてしまうことはありません!
また、何かを中に巻き込みたい場合は、面倒でも一度肉をたたいて伸ばし、お肉を薄くしてからのほうが具を巻きやすく、扱いやすいです。
ぜひ、お試しくださいね。
次回のオンライン料理教室もお楽しみに♪