ワンルームのキッチンでお料理教室を開催!圧力鍋研究家 さいとうあきこさんの「世界一楽しいわたしの台所」
圧力鍋研究家 さいとうあきこさんの「世界一楽しいわたしの台所」
キッチンのテーマ、こだわりやお気に入りのポイントを教えてください。
「元々が単身者用の部屋で、キッチンも最低限お料理ができるという感じでしたが、その分、本当によく使うものだけを厳選して、料理教室や、レシピの試作の際にも必要なものがさっと手に取れるように配置しています。コンロもひと口だったので外してしまい、動かせてスペースも作れるように卓上コンロを使っています。キッチンのすぐ横の壁は普通の壁紙だったので、100円ショップのシートを貼って防水しています。
使い始めて半年、もっとシンプルにスッキリさせていきたいなと思っています」
収納のマイルールはありますか?
「よく使うターナーや泡立て器、菜ばしは、まとめてスタンドに立ててあります。とくに大切な圧力鍋のおもりは、なくさないようにそのスタンドの前を定位置にしています。砂糖や塩などの普段使いの調味料も、外に出して、さっと取れるようにしています。
中央に置いてある白い角皿は、やはり100円ショップで見つけた4枚組のプラスチック製。教室で使う材料を計量したり、切ったものを入れたりと、重宝しています。あまりにも便利すぎて、大量に追加購入したほどです。生徒さんからもよく聞かれますね」
洗濯バサミもなくてはならない存在だそうですね!
「棚の右端、さっと取れる位置に大きめの洗濯バサミを6、7個付けています。棚にレシピを吊り下げたり、布巾を干したり、洗ったざるや調理器具などを水切りするためにフック代わりにしたり。キッチン以外でも、撮影するときにテーブルの上に広げたクロスを押さえるのにも便利なんですよ。
こうして外に出しておくつもりだったので、悪目立ちしないようにスケルトンタイプを選びました」
食器や調理器具の収納のルールは?
「部屋の端にニトリの棚を2つ置いて、教室用の食器と圧力鍋などを置いています。上段の食器は、生徒さんにも出し入れしてもらうことがあるので、同じ種類のものを重ねて、わかりやすくしています。選ぶときにも、いろいろなジャンルのお料理に使え、なるべくスタッキングしやすいものにしています。
撮影用に使う食器類は、隣の棚に置いた100円ショップの白いボックスの中に。その他、ファブリック類など撮影で使うものはどんどん増えていくので、手持ちはこの棚に置き切れるまで、と思っています」
そして、さすがは『うちごはんラボ』、圧力鍋も各種ずらりと並んでいますね!
「下の段には常時5、6種類の圧力鍋を置いてます。お鍋の種類による違いを学ぶ講座も開催しているので、そのときに使ったり、同じメニューでもお鍋を変えるとどう変わるかを検証したりもしています。
圧力鍋って、どれも同じだと思っている方も多いと思うのですが、メーカーや商品によって、本当に個性豊か。それぞれのお鍋に合わせて加圧時間などを調整することで、よりおいしく、より簡単にお料理が作れるんですよ。いろいろなメーカーのものを使って研究を重ねて、そういった違いをもっとご紹介したいなと思っています」
冷蔵庫収納のマイルールは?
「スーパーが近いので、必要なものはすぐに買いに行けることもあり、とくに食材はその日の試作や教室で使うものだけを入れています」
冷蔵庫の中も厳選してあるんですね。調味料はどんなものを常備していますか?
「しょうゆ、みりん、お酒など基本の調味料はひと通り。どれも必ず原材料をチェックして、同じ調味料でも添加物が多いものは避けています。
お酢は、純米酢1種類だけを置くようにしていて、和洋中すべてのお料理に使います。その時の気分で簡単ドレッシングを作るのも好きで、生徒さんにも好評なんですよ。
あとは、煮干し粉ですね。おみそ汁が好きなので、すぐに作れるように、自宅で愛用している煮干し粉を赤いジャムの瓶に入れて持ってきています。ちなみに、みそは『ひかり味噌 無添加円熟こうじみそ』と決めてます」
生徒さんもお使いになるというダイニングスペース、お気に入りのポイントは?
「正方形のテーブルを2つくっつけて置いていて、使い方によって、壁にくっつけたり、窓辺に持って行ったりとレイアウトを変えらるようにしています。お料理や、最近始めたYouTubeチャンネルの動画を撮るときには、片方のテーブルで撮影して、もう一方で食材を準備したり、調理をしたりといった具合です。
椅子とホワイトボードは、知人からのお下がりです。タイミングよくいただけることになって、部屋の雰囲気にもあっているので、本当に助かってます」
テーブルとは運命的な出会いだったとか!
「じつは、この部屋を借りることは半ば衝動的に決めてしまったので、とにかく時間がなくて…。たまたまこの部屋の近所のリサイクルショップに行ったら、別々のテーブルなのに、形も色合いも、高さも幅もぴったり合うものが見つかったので、これは運命だと(笑)。冷蔵庫も、そのお店で見つけたものなんです。
しかも、使い始めてから気づいたのですが、手前のテーブルは、浅い引き出しがついていたんです(笑)。そこには教室で使うカトラリーを入れて、生徒さんに自分で出してもらえるようにしています」
そのお教室『うちごはんラボ』では、どんなレシピが好評ですか?
「普段から、どんなお料理でもどうやったらもっと楽にできるか、どこで手を抜けるかということを考えてますが、とくにロールキャベツの手抜きっぷりは我ながらすごい!生徒さんにも好評です。本当に楽なんですよ。あとは、市販のルウを使わないクリームシチュー。これが衝撃的に簡単な作り方で(笑)。生徒さんからは「衝撃のクリームシチュー」と呼ばれてます。他には、ハムやローストビーフ、煮汁がラーメンのスープに使えるチャーシューなどのお肉料理も喜ばれていますね。
あとは、圧力鍋で作るとは想像もつかないもの。例えば、ピクルスを一瞬で漬けるとか、作り置きできる濃縮タイプの自家製めんつゆを作るとか、ジャンボプリンを作るとか、毎回の講座でも、びっくり!がいっぱいです。
そして、一番うれしいのが、教室でご紹介したお料理を、おうちで復習してくださる方がすごく多くて!ある生徒さんからは『復習率100%です』というお言葉をいただきました」
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「圧力鍋研究家としてお仕事を始めてからの夢で、必ず実現させたいのが、圧力鍋のレシピ本を出すこと!教室でご紹介しているレシピで、実際に生徒さんたちも圧力鍋を毎日使いこなしていらっしゃるので、そのエッセンスをたくさんの人にお届けしたいなと思っています」という、さいとうさん。毎日の“うちごはん”をもっとおいしく、もっとラクにしてくれるさいとうさんの圧力鍋レシピで、圧力鍋はますます身近な存在になりそうですね。
さいとうあきこさんのプロフィール
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