キッチンのインテリア、ちぐはぐにせず統一感を出すコツって?~柚木さとみさんの「世界一楽しいわたしの台所」

キッチンのインテリア、ちぐはぐにせず統一感を出すコツって?~柚木さとみさんの「世界一楽しいわたしの台所」
気になるあの人に、お気に入りのキッチンをご紹介いただく「世界一楽しいわたしの台所」。今回は、料理家で、料理教室「さときっちん」を主宰する柚木さとみさんです。わが家にも使えるヒントや暮らしがもっと楽しくなるコツ、見つかるかもしれませんよ。
フーディストノート
フーディストノート
2018/10/05
2021/11/05
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柚木さとみさんの「世界一楽しいわたしの台所」

築50年の一軒家をリノベーション

「テーマは、『家事がしやすい家』。あとは、やはり仕事柄もありますが、私に限らず、夫や友人など、みんなが『料理を楽しめる家』です」という柚木さとみさんのお住まいは、築50年、庭に梅の木のある一軒家。「といっても、スケルトンにして骨組みから補強を入れたので、残っているのは外壁と玄関扉、柱くらいです」と、味のある外観からは想像できないほど中はピカピカ。キッチンも、シンプルながらぬくもりあふれる空間が広がります。

「正面の壁のグリーンのタイルと黒い天板、そして木の組み合わせが気に入っています」というキッチンは、シンク、コンロを壁付けにしたこともあって広々した印象に。壁の中央、小さな窓の左に配した板が素敵なアクセントになっていますね。

基本は、取り出しやすいオープン収納

オープンな収納が好みという柚木さん、お鍋やフライパン、ボウルなどはシンク下の棚で見せる収納。「こまめに掃除は必要になりますが、扉を開けるひと手間がない方が、出すときもしまうときもスムーズですよ」

収納スペース上の漆黒の天板は、はるばるインドネシアからやってきたもの!建具やキッチン中央の作業台なども手がけた「gleam」にオーダー、「サイズが大きくて搬入は大変でしたが、熱々の鍋なども、鍋敷きを敷かずにここに置けますし、掃除も楽ちんです」と使い勝手、見た目ともに◎です。

遠くインドネシアで舟や枕木、民家に使われていた古い木材を使って家具作りを行うgleamは、じつは柚木さんの学生時代の同級生。しかも、家の設計を担当した建築家さんも同級生!「古い友人3人でデザインなど相談しながら進めていく作業は、新たなアイデアが生まれたりしてとても楽しい時間でした。キッチンの天板を石にするなんて、はじめは思ってもいないことでしたよ(笑)」

浄水器は、以前レシピブログの企画でアンバサダーを務めたクリンスイをセレクト。「浄水と水道水の蛇口を分けたので、食器を洗っている最中でも、浄水をいれることが出来るのはとっても便利です」

“抜け感”って大事なんです

キッチン中央、作業スペースたっぷりの作業台もgleam製。4段ある収納棚は、リビング側から見ると一段おきに目隠しを兼ねた扉がついています。ところが、シンク側にまわると2段目の引き出し以外はすべて取り出しやすいオープン収納に。

「リビング側すべてを閉じると重たい印象になりますが、交互に空けて抜け感があるところも気に入っています」と柚木さん。なるほど、存在感のある作業台がキッチンに自然になじんでいるは、この“抜け感”のおかげもあるんですね。

作業台の一番右、一見引き出しにみえるのは、シンク側に引き出せるキャスター付きのゴミ箱入れ。「無印良品さんのゴミ箱がぴったり2つ入るよう作ってもらいました。これが一番のお気に入りポイントかもしれません」。ゴミ箱を隠すと、空間も使う人の気持ちもすっきりします。

「ガラス扉の食器棚って、昔から好きなんです」

どこか懐かしい趣の食器棚も、gleamにオーダーしたもの。使い勝手を考えて、ガラス扉の入った上段と、引き出しから下の下段で奥行きが違うんです。「奥まで見やすいよう、奥行きを浅くしてあります。棚板も多めにして、その分、棚1段ごとの間隔は低めにしてあります」という上段。たしかに、器を高く積み重ねると取り出しづらいですよね。一方の下段は、大皿なども収納できるように奥行きは深め。小皿などは引き出しの中に。

「ガラス扉の食器棚って、昔から好きなんです」という柚木さん。このガラスは日本製で、ゆらぎのあるアンティーク調のガラスを選んだというこだわりも教えていただきました。

毎月、レッスンを行うキッチンスタジオにはスタッキングできるシンプルなものを、一方でご自宅には「シンプルなものに加え、少し変わったデザインの器や、作家さんの器なども置いています」という器探しは、「ザ・コンランショップ」、高円寺の「cotogoto」や、新宿・若松河田にある「備後屋」などに出かけるそうです。

作るひとと食べるひと、作る時間と食べる時間をひと繋ぎに

ダイニングはシンプルに、「食事や会話を楽しむ場所。テレビなどはここには置かず、ゆっくりと食事を楽しみたいです」という柚木さん。「作るひとと食べるひと、作る時間と食べる時間があまり分かれていないような、キッチンとひと続きの空間、というのは意識しました」と、キッチンから緩やかな動線でつながっています。キッチンの音も、匂いも楽しめる特等席です。

じつは、ダイニングのテーブルと椅子は目下、検討中で、今は仮置きのもの。(それにしても雰囲気はぴったりですよね)お住まいの施工をした大工さん手作りの椅子など、いろいろなものが置かれているそうです。「こちらもgleamさんと相談しながら、ちょっとした工夫のあるテーブルにしたいなと思っています」。どんなテーブルになるのか、Instagramでご紹介くださいね、柚木さん!

キッチンスタジオ、そしてご自宅と、とことん好きなものに囲まれた柚木さんの空間作り。でも、好きなものを集めていたら、なんだかちぐはぐになることってありませんか?そこで柚木さんから、「まずは、好きなものの理由を知る事が大事なのかなと思います」とアドバイス。

じつはキッチンスタジオでは、フレンチテイストの家具とアメリカ製の無骨なロッカー、年代物のKnoolのソファに廃材を使ったgleamの家具、とまるで違うテイストの家具を同じ空間で使っているいう柚木さん。「なのに、案外なじんでいます。それは素材感や、色味などによって生まれた統一感なのかなと感じます。どれも木、鉄、皮など、時を経て味わいが出る素材だったということ、そして色は白、グレー、茶などシンプル。そうか、自分の好みってこういうことなんだなって」。そうした“好き”の理由がわかれば、アイテム選びの基準が生まれて統一感も出しやすくなる、というわけなんですね。

「住まいは暮らしながら育てていく場所。この家は、友人や家族が気楽に集えるような場に育っていったらいいな、と思っています」という柚木さん。「キッチンもたくさん使って、磨いて、ステンレスや木などの素材に味わいが出てくるのが楽しみです」

柚木さとみ
柚木さとみさん
築60年の平屋をセルフリノベーションしたキッチンスタジオで、“おもてなしにも対応できる野菜たっぷりのおうちごはん”をコンセプトにした「さときっちん料理教室」を毎月開講。企業向けレシピ開発や、ドラマの料理制作、雑誌、Webサイトへのレシピ提供も手がける。『塩レモン・塩ゆず パーフェクトブック』(辰巳出版)ほか著書も多数。

 

<ブログ>

さときっちん ~日々のごはんと宴のレシピ~
<Instagram>
柚木さとみ(ゆぎさとみ)@yugisatomi

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