揚げ油は何回使える?保存方法や捨て方、名前の由来は?「サラダ油」の基本のき

揚げ油は何回使える?保存方法や捨て方、名前の由来は?「サラダ油」の基本のき
揚げ物に使ったサラダ油。そのまま処分するか、もう何回か使うか迷いますよね…。今回は、料理に欠かせない「サラダ油」のお話。上手な揚げ油の使い方や、保存方法、捨て方などサラダ油の基本から、サラダ油で作る絶品&簡単スイーツまでご紹介しますよ♪
Kayoko*
Kayoko*
2020/07/18
2023/08/14
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まずは調理の基本から! サラダ油の上手な使い方

サラダ油を使っておいしい揚げ物を作るために、上手な油の使い方をご紹介します。ポイントは揚げるときの温度にあり。

油の温度の見極め方にはいくつかの方法がありますが、ここでは菜箸を油の中に入れ泡の出方で判断する方法、少量の衣を油の中に入れる方法の2つをご紹介します。

最近は、自動で温度設定してくれるコンロもありますが、自分で見分ける方法を知っておくと温度設定機能のないコンロを利用するときに便利です。

低温

低温の温度は150℃〜160℃です。

菜箸を入れると、先端から静かに細かい泡が出ます。

衣をたらし入れると、底まで沈んでからゆっくりと浮き上がってきます。

根菜のような火の通りにくいものを揚げるときに適した温度です。焦がさずじっくりと揚げたい場合は、低温にしましょう。

中温

中温の温度は170℃〜180℃です。

菜箸を入れると、箸全体から細かい泡が出ます。

衣をたらし入れると、途中まで沈んでから浮き上がってきます。

コロッケ・天ぷら・とんかつなど、ほとんどの揚げ物に適した温度です。カラッと揚げたい場合は中温で揚げましょう。

高温

高温の温度は180℃〜190℃です。

菜箸を入れると、箸全体から勢いよく泡が出ます。

衣をたらし入れると、途中まで沈んですぐに浮き上がってきます。

白身魚など火の通りが早くさっと揚げたい食材に適した温度です。また、二度揚げしたい場合も高温で揚げるとよいでしょう。

 

油の温度の見分け方をご紹介しましたが、菜箸を入れる際は軽く水でぬらし、しっかりと水分を拭き取ってから油の中に入れてくださいね。また、ご紹介した方法で温度を見極めるのが難しい場合は揚げ物専用の温度計を用意すると便利です。100円ショップでも購入できるので初心者の方はぜひ活用してみてくださいね。

光と熱に注意して!サラダ油の上手な保存方法

油は光や熱により劣化するので保存方法も重要です。使った後はもちろん、使う前も気を使うようにしましょう。

購入した油の保存方法

まずは、購入した油の保存方法から。サラダ油をはじめ、油は光や熱に弱い食品です。直射日光や蛍光灯が当たる場所、温度変化のあるコンロの周辺を避け、暗く涼しいところで保存してください。買い物の途中に、炎天下の車内に長時間放置するのもやめましょう。

開封した油の保存方法

次は開封した油の保存方法です。油は空気に触れると劣化しやすいため、開栓した場合はきちんとキャップを閉めてください。缶の容器ならアルミホイルなどでカバーをしておくと安心です。開栓後は、1~2か月を目安に使い切るのがおすすめです。

揚げ物に使った油の保存方法

揚げ物に使った油をフライパンや鍋などにそのまま放置しておくと、空気や光の接触が多くなるため酸化が進んでしまいます。油こし器や紙などでろ過し、冷めてから密閉できる保存容器に入れましょう。揚げかすが沈んだあと、上澄みを保存容器へ移す方法もあります。

揚げ物に使った油は何回くらい使える?

揚げ油

揚げ物に使用した油が、何回くらい使えるのかも気になるところ。どんなレシピで使ったか、さらに、油の種類や保存状態によっても異なりますが、こしたり継ぎ足したりして使用したとしても、多くても3、4回を目安に使い、処分しましょう。また、使いまわす回数が少なくても日数が経っているものは酸化をしてしまうためなるべく早めに使い、何日も経ってしまったものは使用しないようにしましょう。

傷んだ油の見分け方

一度でも使った油は、未使用のものと比べると当然、傷みやすいものです。劣化しているかどうかを見極めるポイントは、いくつかあります。

・枯れ草や塗料のような不快な臭いがする
・色が濃い、食材に焦げ色がつきやすい
・細かく消えにくい泡が多く出る
・粘りが出てトロッとする
・煙が出やすい

このような状態になった油は使用を避けましょう。

使い終わった油の再利用方法

油が傷む前になるべく多く油を再利用し、捨てる油の量を少なくする心がけも大切ですね。ここでは使い終わった油の再利用方法をご紹介します。

炒め物に使って再利用

揚げ物に使った油は、炒め物など日々の料理に活用すると早めに使い切れます。保存している油は揚げ物用と考えがちですが、炒め物などそれ以外の調理にももちろん使えます。

オイルポットから油を注ぎ入れる際に、菜箸に伝わせると、量の調整もしやすく便利ですよ。一度使った油は傷みやすいので、早めに使い切るようにするとよいでしょう。

さし油で再利用

揚げ油として再利用するのももちろんOK。こうすれば一度にたくさんの油を消費できますね。ただし、揚げ物に使うと食材が油を吸い、再利用するときに量が足りないことも。そんなときは「さし油」をするとよいですよ。

保存しておいた油を揚げ物用の鍋に入れ、足りない分を新しい油で補充します。少ない油で調理をすると上手に仕上がらないことがあるので、適宜さし油をするようにしましょう。

使い終わった油、正しい捨て方は?

サラダ油

使い終わった油の捨て方について、おさらいしておきましょう。揚げ物などで大量に使った油の処理で、最も手軽なのは、市販の凝固剤で固めて捨てる方法ですよね。凝固剤がない場合は、ポリ袋や牛乳パックに新聞紙や布などを入れ、冷ました油をしみ込ませればOK。

いずれの方法でも、一般家庭で使用する量の油であれば生ごみとして捨てられます。くれぐれも、そのままキッチンの排水口に流さないようにしましょう。

一部では、油を回収してリサイクルを行っている自治体があります。油の廃棄については、お住まいの地域のルールをチェックすることをおすすめします。

ところで、どうしてサラダ油は“サラダ”なの?その意味は?

ここで、ちょっとサラダ油の歴史のお話。
じつは、大正時代の終わりごろまで、日本で食用の油といえばもっぱら揚げ物用だったそうです。ところが、すでに西洋ではサラダのドレッシングに使うなど、生で油を口にする習慣は一般的なもの。

そんな中、当時の日清製油(現在の日清オイリオ)が、生でも食べられる質のよい油を「サラダ油」として発売。それが今も受け継がれているというわけなんです。大正デモクラシーの下で生まれた、絶妙なネーミングだったんですね。

バターがなくても!サラダ油で簡単スイーツレシピ

サラダ油を使って作る、簡単スイーツレシピを集めました。バターが手に入らないときにも助かりますね♪バターを使うより軽めに仕上がりますよ。

ヨーグルトケーキ

バターの代わりにサラダ油で作るケーキ。ヨーグルトを使うことで、しっとりとした食感になります。材料を混ぜて焼くだけなので、かんたん♪レモンとヨーグルトの酸味がさわやかなです。

シナモンレーズンクッキー

サラダ油を使えば、カリッ&サクッとした軽い仕上がりのクッキーに♪口に入れると、シナモンとレーズンの風味が広がります。

マフィン

ホットケーキミックスを使うので、とってもお手軽。外はカリッ、中はフワッとした食感を楽しめます。焼き立てもおいしいですが、一晩寝かせるとさらにしっとりしますよ。

ココアスノーボールクッキー

電子レンジを使用で、あっという間にできるココア味のスノーボールクッキー。できたてはやわらかいですが、冷めるとサクサクほろほろ食感に。仕上げに粉糖をまぶして見栄えよく仕上げます。

パンプキン蒸しパン

ホットケーキミックスとレンジで簡単に失敗なくできる蒸しパンです。かぼちゃの自然な甘みを楽しめる一品。
材料を混ぜるのも焼くのも同じ耐熱容器を使用するので、洗い物が少ないこともうれしいポイントです。

サラダ油が世に出てから90年以上経ち、日本のキッチンでもサラダ油をはじめさまざまな油が使われるようになりました。サラダ油は、揚げ物や炒め物など日々の料理に欠かせない存在ですが、バターの代わりとしてスイーツにも使える万能アイテムなので、サラダ油を上手に使って、日々の食事シーンを楽しんでくださいね。

※参考ホームページ
日清オイリオ「油に関するQ&A」
日清オイリオ「植物油のおいしいおはなし」
日清オイリオ’sキッチン「揚げ油の後かたづけ」
日清オイリオ’sキッチン「揚げる油の使用回数」
Jオイルミルズ「油の保存と廃棄」
日本植物油協会「植物油とJAS制度」
日本植物油協会「植物油の使い方と保存」
シママース本舗青い海「サラダ油」
持留製油「菜種油・サラダ油・ごま油に関するよくあるご質問」
味の素「“食用油”の適切な保存方法」

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