どうしてなすは油をよく吸うの?下ごしらえのコツは?今さら聞けない「なす」の基本のき


なすの種類と選び方はコレ!

日本国内だけでも200近い種類があるというなす。現在、主流となっているのは「中長なす」で、「長卵形なす」ともよばれています。扱いやすいサイズで料理の種類を選ばず、オールマイティーに活用できます。
これに対し、20~30センチにもなる「長なす」は、やわらかいのが特徴で、炒め物や焼きなすにおすすめ。また、「賀茂なす」で有名な「丸なす」は、肉質がしまっていてなめらかで、田楽や煮もの、揚げ物に向いています。
もともと水分が多いなすは、持ったときにずっしりと重みがあるものがおすすめなんです。表面はツヤとハリがあり、傷や色むらがなく、濃い紫色のなすを選んで下さいね。また、へたのトゲが鋭くチクチクしているものが新鮮です。
なすに油を吸わせすぎないコツ!

和食や洋食、中華を問わず、幅広い料理に使える「なす」。油やだし汁を吸って、ジューシーでおいしいですよね。とはいえ、悩ましいのが油を吸い過ぎてしまうこと。ベチャッとした食感になってしまうばかりか、カロリーも気になるところです。
なすの油吸い対策で注目したいのが、なすの水分量。食材に含まれる水分が多いと、加熱してその水分が外に出たとき、入れ替わりで油を多く吸ってしまうんです。反対に、水分が少ないと油の吸収も少なくて済む、というわけ。なすは、90%以上が水分できているため、そのまま調理してしまうと多くの油を吸収しがち。つまり、事前になすの余分な水分を出しておけばいい、ということになります。
なすをカットし、断面に塩をふりかけて10分ほど置いておけば水分が出てきます。あとはそれをキッチンペーパーで拭き取るだけ。油の吸い過ぎを抑えられるばかりか、水分と一緒に出るアクをとることができるメリットもあるんです!
なすは冷凍保存もできる!?
なすは低温や乾燥に弱いため、冷暗所で常温保存するのがおすすめ。しばらく保存したいときや暑い季節には、新聞紙でくるんで密閉袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ入れて下さい。冷やしすぎないことがポイント。
冷凍する方法もありますが、生のままでは品質が落ちやすいため、調理してから冷凍する方がベター。焼く場合は、皮が黒くなるまでしっかり焼き、皮をむいて冷ましたら、食べやすい大きさにカットしてラップで包み密閉袋へ。小分けして冷凍しておくと、使いやすいですよ。
なすが主役の「丼ぶり」レシピ4選
ここからは、なすをガッツリ味わう丼ぶりレシピをご紹介してきます。お肉やお魚に負けないボリューム満点の「なす丼」、ぜひチェックしてみて下さいね♪
夏から秋にかけて旬を迎えるなすは、お値段もますますお手ごろになって手に取る機会も増えそう♪今回ご紹介した油の吸収を抑える方法や保存方法を参考に、目指せなす料理マスター!この夏はごはんもビールもすすむ一品をあれこれ作ってみてくださいね。
▼みりんにお酢、砂糖…上手な選び方と使い分けって?これまでの記事をチェック!
「今さら聞けない!調味料の基本」
※参考書籍、ホームページ
『料理の裏ワザ・隠しワザ2』(平成暮らしの研究会/河出書房新社)
農林水産省「ナス/こんなにいろいろあるんだ!」
JAグループ「とれたて大百科/ナス」
JAグループ福岡「JA野菜ソムリエ通信/なす」
ハウス食品㈱「食材を知って、おいしく調理/なす」
キューピー㈱「なすの選び方」
旭化成ホームプロダクツ㈱「野菜保存のポイント/なす」
WACOAL BODY BOOK「吸油率からみる揚げ物の極意」