辛いのは先っぽ?甘いのは葉の方?今さら聞けない「大根」の基本のき
生でも加熱しても栄養満点!大根の辛みの正体とは?
日本各地で栽培されている大根は、昔は200品種以上ともいわれていましたが、現在では青首大根が主流。葉の下の部分が青く、甘くて小ぶりなサイズで使い勝手がいいですよね。その他には、首(葉の方)が細くて先に向って太くなる三浦大根、かぶのように丸く水分が多めの京都の伝統野菜ともいえる聖護院大根などが有名。
ところで、大根といえば「辛み」が特徴的ですが、あの辛みは「イソチオシアネート」という成分によるもの。血液サラサラや抗菌作用などが期待できるんだとか。その「イソチオシアネート」の量は、大根の部位によって違いがあり、大根の先に近づくほど多く含まれ、首の部位に比べるとなんと10倍以上とも!大根の先の方が辛みを感じやすいのは納得ですね。
大根は、生でも加熱しても食べられる何かと重宝する根菜。生で食べる大根には、「イソチオシアネート」の他にも、「アミラーゼ」をはじめたくさんの消化酵素が含まれています。これらは加熱すると弱まってしまいますが、逆に甘みが強くなるというメリットも。さらに、加熱をすることで、抗酸化作用が強まったり、食物繊維が多くなったりもします。大根は生でも加熱しても栄養たっぷりということですね。
上半分はサラダ!下半分は煮物!大根の部位別の特徴を教えます!
大根は部位によって味が違うだけでなく、食感も異なります。葉に近い首の部分は固くて甘みが強いので、食べやすくカットしてサラダなど生のままがおすすめ。真ん中は柔らかく甘みがあるので煮物やおでんに、先の部分は筋があり辛みが強いため、すりおろして薬味などに向いています。葉の部分は、細かく刻んだり茹でたりして味噌汁や炒め物に利用できますよ。
これらは一本で購入した場合の調理法。スーパーではカットされている大根も並んでいて、上半分と下半分どちらを選んだらいいか迷いますよね。上半分は水分が多いため生のままがいいものの、煮物にすると煮崩れしやすいデメリットがあります。下半分は繊維があるため煮崩れしにくいので煮物や汁物におすすめ。カット大根の場合は、料理の用途によって選べば簡単ですね♪
ちなみに、選ぶときはずっしり重く表面が白くてツヤとハリのある大根がよいといわれています。
大根はどうやって保存するのがいい?
大根は水分が多いため、乾燥させないことがポイントです。新聞紙などにくるんで冷蔵庫に保管しましょう。寒い季節なら冷蔵庫以外でも日が当たらない場所での保管も可能。もし、丸ごと一本のまま冷蔵庫に入らない時は半分にカットして、ラップで包んだり、ビニール袋に入れたりして下さい。その際、切り口を上にして縦に保存することを忘れずに。
葉付き大根の場合は、養分や水分を葉に吸い取られてしまうので早めに葉を切り落としておくといいですよ。葉は新鮮なうちに軽くゆで、水気を取ってからラップに包んで冷凍しておくと便利。また、大根おろしも冷凍保存可能です。一食分ずつラップに包み、密閉袋に入れて冷凍しておくのがおすすめ。
大根の部位別おすすめレシピ4選
これからますます甘みの増す旬の大根を、この冬は余すところなくたっぷりといただきましょう!買うときは、「上が甘くて、下が辛い」をお忘れなく!
※参考文献
東洋経済オンライン「なぜ大根は”医師が奨める冬野菜No.1”なのか」
カゴメ「栄養たっぷり!大根の賢い保存方法」
キユーピー「大根の基本情報」
キッコーマン「食材とレシピ/大根」
北陸農政局「今月の園芸特産作物/10月大根」
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