
ポイントを押さえれば意外と簡単?ふわとろに仕上がる親子丼の「卵のとじ方」
こんにちは、かな姐です。
夏の暑さが長引いている影響なのか、お肉やお野菜の価格高騰が止まらないように思います。
卵も昔に比べるともはや3倍くらいのお値段になってしまいましたが、それでも、10個で300円ほどで買えるのはありがたいなと思います。
前回は、目玉焼きのきれいな作り方についてのお悩みでしたが、
白身が広がらない&黄身に膜がはらない!きれいな目玉焼きを焼く3つのコツ
今回のお悩みも卵つながりです。
今回のお悩み相談:親子丼をふわとろに仕上げる、卵のとじ方のコツが知りたい
親子丼を作るとき、卵の火の通し加減が難しいです。とろとろになりすぎたり、逆に固くなりすぎたり…。お店みたいなふわとろに仕上げるにはどうすればいいですか?
親子丼の卵の火の通し方について!
家庭料理の定番、おふくろの味として誰もが知っている親子丼。人によって好みはありますが、お店みたいなふわとろ食感の火の通し具合に仕上がるのが理想。
ちょっとしたコツを押さえるだけで、特別な食材を使わなくても、家にある定番の材料で、いつも以上においしく作れたらうれしいですよね。
これまでにわたしも数えきれないほど親子丼を作ってきましたが、今回のご質問をきっかけに、改めて原点に立ち返ることができました。
まずは1人分から!失敗しにくい親子丼の作り方
親子丼の基本の作り方ですが、普段わたしが作ってる親子丼を例にポイントを見ていきましょう。
(おすすめは1人分ずつ作ることですが、2人分くらいまでなら材料を単純に倍量にしても、とろ~り卵が作れると思います)
鶏肉は2cm角くらいの大きさにカットし、塩、酒をふって下味をつけます。
下味をもみ込んで10分ほど置くと、鶏肉の臭みがやわらぎ、塩で味が付くので中までしっかりおいしくなります。
本来は10分くらいおきたいところですが、もし時間がなければ5分くらいでも大丈夫です。
その間、ボウルに卵を2個割り入れ、軽く菜箸で溶きます。白身と黄身が完全に分かれている程度の溶き具合でOKです。
(ここからは時間勝負なので、ご飯をどんぶりに入れてスタンバイしておきます)
小さめのフライパンか鍋(直径18cm~20cm)に、みりんと水を入れ、薄切りにした玉ねぎと先ほどの鶏肉を加えます。
冷たい状態から煮始めることで、鶏肉の旨味がよく出て、味もしっかり中までしみ込み、肉が締まり過ぎることなくやわらかく仕上がります。
中火にかけ、煮立ってきたらしょうゆを加えます。
お箸で混ぜながら、均一に火が通るように途中で鶏肉をひっくり返します。
鶏肉をひっくり返したらかつおぶしを加えます。これが簡易的なおだし代わりになります。
※煮汁は必要最小限にしているので、あっという間に煮詰まります。煮汁がなくならないように注意してください
鶏肉の色が完全に変わり、玉ねぎがしんなりとしてきたら、フライパンの中央に具をやや集めるようにして周囲を少しあけます。
このとき、煮汁がぶくぶくと勢いよく煮立っている状態になっていることを確認してください。
ここに卵液を2/3量くらい(大体の感覚でOK)流し入れます。
このとき、黄身よりも先に白身がどぅるん!と流れていきますが、それが狙いです。白身の方が黄身よりも火の通りが遅いので、先に白身を流すイメージです。
一緒に黄身も少し流れ出ますが、気にしなくていいです。
ボウルに少しだけ黄身部分を残しておいてください。このくらい残してあればOKです。
ふたはせずとも、わりとあっという間に白身部分に火が通ってきます。
このくらいになったら火を止め、真ん中に残しておいた黄身を流し入れます。
この間にもどんどんフライパンの熱で周りの白身部分に火が通っていきますので、大急ぎで。
上下を返してしまうとしっかり火の通った卵が上になってしまうので、半熟部分が上になるようスライドさせてのせてください。
お好みで青ねぎや三つ葉、刻み海苔などをのせてできあがりです。
卵を流し入れてからは刻々と状態が変わり、思っているよりも早く、あっという間に火が通っていきますので、
- ご飯は先によそっておく
- トッピングをするものがあるのなら調理台の上に並べておく
- カトラリーは食卓に並べておく
など、段取りしておくとよいと思います。
これが2人前、3人前になっていくと鍋の中の全体の火の通りを把握しつつ卵に火を入れていくのが難しくなっていくので、まずは1人前から練習をしていくことをおすすめします。
卵がとろ~り「基本の親子丼」レシピ
分量
1人分
材料
- 玉ねぎ…80g
- 鶏もも肉…80g
- 卵…2個
- 酒…大さじ1
- 塩…ひとつまみ
- 水…大さじ2
- みりん…大さじ1
- しょうゆ…大さじ1
- かつおぶし…ひとつまみ
- ご飯、青ねぎ、刻み海苔…各お好みの量
作り方
1. 玉ねぎは薄切りにし、鶏もも肉は1.5~2cm角に切って、酒と塩をまぶして10分ほど置く。卵はボウルに割り入れて軽く溶き、どんぶりにご飯をよそう。
2. 小さめのフライパンか鍋(直径18cm~20cm)に水とみりん、1の玉ねぎと鶏もも肉を入れて中火にかける。煮立ってきたらしょうゆを加え、鶏肉をひっくり返しながら全体に均一に火が通るようにし、かつおぶしを振り入れる。
3. 鶏肉に火が通り、玉ねぎがややしんなりしてきたら、具を真ん中に寄せ、フライパンまたは鍋の周囲に、卵液の2/3量を流し入れる。周囲の卵に火が通ってきたら火を止め、真ん中の部分をめがけて残りの黄身を流し入れる。
4. 1のどんぶりに、フライパンの具をすべらせるようにしてのせる(上下を返さないようにスライドさせる感じで)。青ねぎや刻み海苔をトッピングする。
家庭でお店みたいに!親子丼をおいしく作るポイントまとめ
- 鶏肉に下味をつける
- 材料は冷たい状態から火にかける
- 卵は、煮汁が煮立っている状態で、具の周囲をめがけて流し入れる
- 卵を二度に分けて入れることで、半熟部分を強制的に作る
- フライパンの中に入っている間は余熱で火が通るので、すぐにご飯の上に移動させる
- 上下を返さずスライドさせるようにご飯の上にのせる
- 1人分ずつ作ったほうが、卵の火の入り具合の調整がしやすいので、まずは1人分から練習をする
1回ではなかなかうまくいかないかもしれませんが、何度も作るうちに徐々に慣れて、自分の好みの卵の火の通り具合の見極めができるようになってきますよ。
ではまた次回をお楽しみに!