どのくらいの力加減でしぼるのが正解?ゆでたほうれん草の水気の切り方を徹底解説!
こんにちは!かな姐です。
ようやく暑さが和らぎ、ほんの少しだけ過ごしやすい季節になってきました。
待ち受けるは食欲の秋!!大好きな栗の季節ももう間もなく♪食いしん坊にとっては大好きな季節の到来です。
さてそんな今月は、こちらのお悩みを選んでみました。
・「ゆでたほうれん草をよくしぼる」というのを見ますが、主婦歴25年になろうというのに、どのくらいしぼるのか未だにわかりません。
・ゆでほうれん草などの「水気をしぼる」がどの程度なのか、毎度わかりません。しぼってもしぼってもいつまでも水分が出てきませんか?笑。ある程度のところでやめるのですが、味がぼやけたり、水分があると日持ちが悪くなったりするような気がして、いつも気になってしまいます泣。和え物系で、味がぼやけないポイントなどもあれば知りたいです!
・ほうれん草をゆでて水気をしぼるときの力加減が分かりません。しぼらずキッチンペーパーに吸い取らせた方がよいですか?
・もやしやほうれん草をゆでて水気を取るとき(ナムルとかごま和えとか)どうしていますか? 世間一般のレシピを見ると、もやしをさっとゆがいてザルにあげて水気を取る・ザルを振って水気を取る程度の記載がありますが、そうするとあとで水気が出て味が薄くなるので、私は一握りずつ握りつぶしてます。 小さくなったもやしやほうれん草を、再度箸でほぐして広げてますが、線維がつぶれまくるから、これは正しくないんだろうなと思ってます…。
というわけで、ゆで野菜に関する疑問です。
中でも、今回はほうれん草に焦点を当てて調理の方法をもう一度おさらいしていきます。
野菜はゆでた方がいい?ゆでる・ゆでないの基準は?
そもそもなんですが、野菜の和え物(ごま和え、白和え、たらこ和え、おかか和え、ナムルなどなど)に使用する野菜の中で、ゆでて使うものと生のまま使うもの、はたまた塩もみして使うものなどいろいろあるのですが、野菜によってはゆでるとちょっともったいないなーと思うものがあります。
たっぷりのお湯で野菜を長時間ゆでてしまうと、栄養素は流れ出てしまいます。
ですから蒸したり、さっと焼いたり、ゆでた後水にさらさずそのままざるに広げて水けを飛ばしたりし、なるべく栄養素の流出を最小限に食い止めたいとわたしは思っています(ブロッコリーや菜の花をゆでずに焼いて食べるのが好きなのもそれのせいです)。
が、そんな中で例外があって、それがあくが強い野菜。これはゆでてしっかり水にさらさないと、食べたときにえぐみを感じてしまいます。
その代表的なものがほうれん草で、ほうれん草に含まれるシュウ酸はしっかりゆでて、さらには水にさらすことでその量を減らし、食べたときにえぐみを感じにくくします。
ちなみにほうれん草と同じような見た目で小松菜がありますが、こちらはあくが少ない野菜になりますので、ゆでずにレンジで加熱したり、ゆでたとしても冷水にさらしたりする必要がありません。ゆでた後に色止めをしたい場合は、冷水に浸けてすばやく冷ますこともありますが、基本的にはキャベツや白菜と同じようにそのまま煮物に入れたり炒め物にしたり混ぜご飯にしたりできる野菜です。
ほうれん草は季節によって種類が違う?よりあくが少ないのは?
さて、そんなほうれん草ですが、季節によって売られているほうれん草が違うのをご存知でしょうか。
ほうれん草といえば根元の部分が赤い!と思い浮かべる方が多いかと思いますが、冬の寒いほうれん草の旬の時期によく並ぶこの根元が赤くて葉っぱが細長くギザギザしているほうれん草が、東洋種のほうれん草になります。
こちらの東洋種はあくが少なく、そして甘みが強いのが特徴で、昔から日本ではおひたしやごま和えなどに使われてきたほうれん草です。
一方、春~夏の時期に並んでいることが多い、根元まで緑色(または赤みが薄い)で、葉っぱが丸くて少し厚みがあるほうれん草が西洋種になり、こちらは東洋種に比べるとあくが強いですが、加熱しても崩れにくいという特徴があります。
今回わたしがこの記事を書いているのが夏真っ盛りの8月で、スーパーに並んでいるほうれん草も西洋種のものかなと思ったら、葉っぱは少しギザギザしていたので、多分品種改良されたものですかねー?
ほうれん草をおいしくゆでる方法
というわけでここからは、ほうれん草の栄養素をなるべく流出させないよう、なおかつあくをしっかりと抜きつつ、ゆでていくポイントをおさらいです。
まずはさっと洗い、根っこがあれば切り落とし、茎の根元の部分に包丁で切り込みを入れます。
根元の部分が特にあくが強いので、こうすることであくが流れやすくなるのと、根元に溜まっている砂が落としやすくなる、あと栄養的になるべく短時間でゆでたいので、短時間でゆでるために早く火が入るようにという意味もあります。
切り込みを入れたら、ボウルに溜めた水で洗っていきます。
何回もお水を変えながら洗います。
けっこう砂がたくさん出てきます。
根元がきれいになったら、葉っぱの部分も洗います。
葉っぱの部分も洗ったら、鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させます。
ぐらぐらと煮立ってきたら、ここに小さじ2程度の塩を加え、何度か小分けにしながらほうれん草をゆでていきます。
一気に入れるとそれだけゆでるのに時間がかかってしまい、栄養素が流れ出て行ってしまうのでもったいない!
1把なら半分くらいずつに分けてゆでていくのがおすすめです。
まずは茎の根元の部分からお湯に入れ、このまま30秒ゆでます。
30秒経ったら葉の部分もお湯の中に入れます。
15秒経ったら、裏返します。今表面に出ている部分を今度は下にして。
こちらも15秒。
合計1分で引きあげ、冷水に落とします。
しっかりと冷やし、ここでもつけっぱなしにはせずにすぐに引き上げます。
残りのほうれん草もゆで、同じように冷水にとって冷ましたら引き上げます。
ではここからほうれん草の水気をそぼっていきます。
まきすを使ってしぼります。
こうすると、力が均等に入るので、しぼり過ぎて繊維をつぶしてしまうこともなく、適度な具合でしぼることができます。
これも少量ずつ2回くらいに分けるとまんべんなくしぼることができると思います。
いかがでしょうか。きれいに均等にしぼれています。
これを切り分けます。
食べやすい長さに切り分けて。
ゆでた後の保存なのですが、そんなに日持ちはしません。清潔な保存容器に入れて密閉し、冷蔵庫に入れて、長くても二日くらい。
あまり長く置いておくと、根元の部分がえぐみが出てくることがあるのでわたしはあまりおすすめしません。ゆでたらその日のうちに調理するのが基本。
もしもそれ以上保存したい場合は、1食分ずつをラップに包んで冷凍してしまうとよいと思います。
保存したほうれん草は、調理前のしょうゆ洗いがおすすめ!
ゆでたほうれん草なのですが、これは置いている間(保存している間)にもまた水分が出てきてしまいます。
なので調理する直前にも一度軽くしぼって使うようにするのですが、そのときにほうれん草を水っぽい仕上がりにさせないために、しょうゆ洗いする方法があります。
ゆでたほうれん草におしょうゆを少しかけて(小さじに半分くらいで充分です)3分ほどおくと、その塩分によってほうれん草の水分が出てくるのでこれを軽くしぼって使うのです。
余分な水分が出るのと同時に、ほうれん草のくさみをマスキングし、味のなじみもよくなります。
手の強さはふわっとくらい。一滴残らずしぼり切ってやろうとしなくて大丈夫です、かるしぼで。ふわっと握るくらい。おにぎりくらい。
今回はこのしょうゆ洗いしたほうれん草を使って、ごま和えを作りました。
たっぷりのすりごまのおかげで、わりと長時間置いていても(翌日くらい)ほうれん草が水っぽくなくいただけます。
「ほうれん草のごま和え」レシピ
材料(作りやすい分量)
・ゆでたほうれん草…1把
・砂糖…小さじ2
・しょうゆ…小さじ1
・塩…少々
・白ごま…大さじ3
作り方
1. ゆでたほうれん草は食べやすい長さに切り、ボウルに入れてしょうゆ小さじ1(分量外)を入れ、菜箸で混ぜて3分ほどおく。
2. すり鉢に白ごまを入れ(事前にごまをフライパンで弱火で乾煎りしておくとなおよし)、すりこ木でする。ここに砂糖、しょうゆ、塩を加えて混ぜたら、1のほうれん草の水分を軽くしぼりながら入れ、和える。
しぼり過ぎるなと言われてもしぼってしまうわという握力の強い方、きっちりしぼった後に調味料と一緒にお水を大さじ1ほど加えるのもおすすめです。
こうするとほうれん草がしっとりしてぐっと食べやすくなりますよ。
ちなみになんですが、わたしはこのシュウ酸がちょっと苦手で、ほうれん草も根元の部分はあくが強すぎてどんなに処理をしていても食べられません(体質かな?)。
なのでいつも根元の部分はオットのお皿に入れていますが、オットは全くえぐみは感じないそうですーー!
長々としゃべってしまいましたすみません!これから秋、冬の時期になってほうれん草がお安くなってきたらぜひお試しくださいね。
ではまた来月をお楽しみに。