脱ベチャベチャ!かぼちゃの煮物をほくほくにおいしく仕上げるコツ
こんにちは!かな姐です。
ここのところ食材があれもこれもどんどん値上がりしてしまって、今まで自分の中で持っていたその商品の底値基準みたいなものが全然あてにならず、しばしば売り場で考え込んでしまいます。
わが家はもうほぼ夫婦ふたりの生活になったので昔のように大量に食材が必要なこともなくなりましたが、育ち盛りのお子さんがいらっしゃるご家庭では大変だろうなぁと思う今日このごろです。
白米ばかりでお腹いっぱいにさせてしまうのも栄養的に心配ですよね。
安価でも栄養価の高い食材を使って、バランスよく家族が喜ぶおいしいごはんを作れたらいいですよね。
さて!今月のお悩みはこちらを選んでみました。
いろいろなレシピを試しましたが、かぼちゃの煮物がベチャベチャになります。甘くておいしいかぼちゃの炊き方が知りたいです。
かぼちゃの炊き方!
これ、自分の中にある理想とするかぼちゃの煮物がどんな煮物かによって作り方や調味料もだいぶ変わってくるんですが、昔話をしてもいいですか?
わたしが初めてかぼちゃの煮物を自分で作ったころの話なんですが、たぶん何かの料理の本を見て作ったのですが、全然おいしくできなかったんです。
かぼちゃはベチャベチャだし味付けも好きじゃないし、なんでだろう?って思って、それから何度も何度もかぼちゃの煮物に挑戦し、だんだんとわかってきたことがありました。
まず、わたしが目指しているかぼちゃの煮物は、料亭で出てくるようなおだしで煮含めたしっとりした煮物ではなく(日本かぼちゃはわりと水分も多くしっとり、甘みもかなり弱めです)、ホクッとした食感で水分はなるべくなく、だしの味ではなく、かぼちゃ自体の味と基本的で必要最低限の調味料だけの味がいい。
煮汁もだし汁ではなく、お水がいい。他の味は要らない。
ということ。
この理想的なかぼちゃの煮物を作るには、まずは素材選びがかなり重要なんです。
お店でかぼちゃを見かけたら(1個まるごとではなく、カットしてあるものを買います)、まずはその切り口をじっくりと見て観察し、なるべく色が濃いものを選ぶ。
色が薄いものしか並んでなかったらその日はかぼちゃを買うのを諦める、くらいの覚悟が必要です。もう、じゃがいもでも買って帰りましょう。
その代わり、おいしそうなかぼちゃを見かけたら必ず買うことにします!
黄色じゃなくオレンジみが強い、種もしっかり詰まって、持ったときにずっしりと重いものがいい。
売り場に並んでいる中で一番色が濃いものを選ぶ。
皮にはつやがあり、とっても固い。
包丁が入りにくければ入りにくいほどおいしいかぼちゃを引き当てた!と喜びましょう。
逆にスパスパ切れてしまうかぼちゃなら、煮物は諦めて別の料理にすることを検討します。
かぼちゃを切るときは必ずまな板に平らな面を下にして置き安定させて、よく切れる包丁でズバッと体重をかけて切り分けます。
このとき、皮の部分を全部手のひらで触り、傷ができて固くなってしまっている部分はそぎ落とします。
皮を全部むく必要はありません!石のように固くなっている部分だけを切り落としてください。
これで300g分なのですが、ちょうど全部が並べられるくらいの大きさの小鍋に並べます。皮目は必ず下にしてください。
ここで調味料を入れます。砂糖と塩です。
一か所に固めて入れるのではなく、かぼちゃ全体に振りかけるように入れてください。
ここで10分~できれば30分ほど置きます。
時間が経ったら、お水を入れます。
お水の量ですが、300gのかぼちゃに対してお水は150mlくらい。
え!それだとかぼちゃが液体に浸らないけど大丈夫なのかしら…?というくらい、水の量は少ないのです。
かぼちゃは半分どころか、1/4くらい頭が出ている感じ。
ここで蓋をずらした状態でかぶせ、中火にかけていきましょう。
この状態で5~6分蒸し煮にします。
5分後がこちら。
鍋の中は蒸気でいっぱいになり、煮汁に浸っていない部分にも自然と火が入っていく状態です。
ここでかぼちゃの煮え具合を確認し、おおよそ火が通ったなという状態になったら蓋は外してしまいます。
かぼちゃの切り方が大きい場合など、まだ火が通ってなければ、慌てず騒がず水を少し足してもう少し蓋をして煮ればいいです。
こればっかりはかぼちゃの個体差にもよるので一概には言えないんですが、水分が多めのかぼちゃだった場合はこのときなかなか水が減りません。
そして重要なのはもう一つ、わたしはかぼちゃを煮始めてから一度もかき混ぜておりません。
かき混ぜちゃうとどうしても皮と身がはがれてしまったり、煮崩れてしまったりしますので、触らずに仕上げるのがポイント。
なので、最初に調味料をまんべんなく振りかけていたのです。混ぜないので。
今度は水分を飛ばすようにして煮ていきますが、煮汁がだいぶ少なくなったなという状態になったら、おしょうゆをちらっと入れます。ほんのひと回し、少しだけ。
煮汁がほぼ見えなくなりました。
これ以上加熱すると焦げます、火を止めましょう。
火を止めたらできれば冷まして味をなじませます。
しっとりなんだけどほっくほくに煮えました。
いかがでしょうか。
わたしの目指す基本のかぼちゃの煮物はこんな感じです。
シンプルで飽きのこない、べちゃべちゃしないほっくりとしたかぼちゃの煮物です。
かぼちゃの特徴を見極めて料理を作れば、あとの味付けはお好きにアレンジできますので、良かったらお試しくださいね。
また、買ってきたかぼちゃが万が一ハズレでおいしくなかった!水っぽかった!という場合は、わたしはおみそ汁やスープなどにしてしまいます。
牛乳や豆乳でコクのある汁系にするととってもおいしい!
そのときにベーコンや豚肉を一緒に入れて調理するとよりおいしくいただけますよ。
「ほくほく系かぼちゃの煮物」レシピ
材料(作りやすい分量)
・かぼちゃ…種とわたを取って300gくらい
・砂糖…大さじ1~2お好みで増減
・塩…ひとつまみ
・水…150ml
・しょうゆ…小さじ1
作り方
1. かぼちゃは3cm角くらいに切り、皮目を下にして小鍋に並べる。砂糖、塩をふりかけて10分~30分ほどおく。
2. 水を注ぎ、蓋を少しずらして中火にかける。5分ほど煮たら煮え具合を見て、火が通っていたらしょうゆを回しかけ、蓋を外したまま水分がなくなるまで4分ほど煮る。
おいしそうなかぼちゃに出会えたら、ほっくり系のシンプルなかぼちゃの煮物、ぜひお試しくださいね!
では次回もお楽しみに。