発酵食スペシャリスト・のんの、毎日食べたい“発酵ごはん”と季節の仕込みもの
のん(@non_la_non)
発酵食スペシャリスト・のんの、毎日食べたい“発酵ごはん”と季節の仕込みもの

コンソメ不要でバシッと味がキマる!旨味たっぷり「発酵チキンポトフ」

驚きの旨味!驚きのおいしさ!今回は発酵食スペシャリスト・のん(@non_la_non)さんに、おうちで簡単に作れるコンソメ風の無添加発酵調味料「香りだし麹」と「発酵チキンポトフ」のレシピを教えていただきます!
2022/12/11
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こんにちは、のん(@non_la_non)です♪

イベントも多く、気忙しい季節となりました。普段は簡単に栄養がしっかりとれるようなごはんを、イベントの日には少し腕を振るって華やかなメニューを準備したいですね!

さて、今日ご紹介する発酵おうちごはんは、日常のごはんにもちょっとしたおもてなし料理にも使える、自家製発酵調味料が決め手の「発酵チキンポトフ」です。

野菜とチキンのポトフ

「香りだし麹」って?

麹を使った発酵調味料というと、この連載の第1回目でご紹介した塩麹、甘麹、醤油麹のように和のイメージがあるかもしれませんが、実は洋風のものもあります。

今回ご紹介するのは、私が調整を重ねながら完成させたレシピで、その豊かな風味から「香りだし麹」と名付けました。

洋食を作る際に出番が多いのがコンソメですが、「香りだし麹」は香味野菜の旨味と麹菌の働きによってできるコンソメ風の無添加だしです。栄養価が高く、消化吸収が良く、そして驚くほど旨みがあるので塩分も控えることができます。

今回は「発酵チキンポトフ」を作りますが、スープ、お鍋、シチュー、グラタン、その他さまざまなお料理にお使いいただけます。

これさえあれば、バシッと味が決まる「香りだし麹」。味付けに悩まなくても簡単においしくなるので、うれしくなっちゃいますよ。

この冬大活躍間違いなしの「香りだし麹」を、一緒に仕込みましょう!

「香りだし麹」レシピ

香りだし麹完成

調理時間

15分(発酵時間を除く)

分量

作りやすい分量(できあがりは500gほどになります)

材料

・玉ねぎ…200g
・にんじん…50g
・セロリ…50g 
・長ねぎ(白い部分)…50g
・にんにく…一片
・生米麹…170g
・自然塩…すべての野菜をフードプロセッサーにかけてから米麹を加えて再度計量し、その10%の重さ

香りだし麹材料

作り方

<下準備>

・仕込みに使う道具類と容器(1000ml程度のもの)をしっかり消毒しておいてください

※消毒の仕方…容器に50ml程度の水を入れ、蓋をずらした状態で容器の上にのせ、電子レンジ(600W)に1分30秒かける。もしくはパストリーゼなどを利用してもOKです。

1. 野菜をそれぞれ適当な大きさにカットし、フードプロセッサーやブレンダーなどに入れてすりおろしたような状態にして容器に入れます

2. 1に、ほぐした米麹を加えて計量し、合計の10%に相当する重さの自然塩を加えます。

3. すべてをよく混ぜ合わせたら表面をならして蓋をし、そのまま常温に置きます。

発酵日数の目安は春夏4~6日、秋冬6~8日ほどです。1日1回、清潔なスプーンでしっかりかき混ぜてください。

発酵調味料

発酵器を使う場合、58度で8時間ほど置くと完成しますが、香味だし麹は常温発酵させるほうが香り豊かに仕上がるように思います。

季節や環境によって発酵時間が変わってきますので、毎日混ぜながらよく観察してください。香味野菜の良い香りがしてきて麹がやわらくなったら完成です。

完成後は冷蔵庫に入れて保存します。取り出す際は、雑菌やカビの繁殖を防ぐため、清潔な道具をお使いください。清潔に扱えば、3ヶ月程度もちます。

「香りだし麹」が完成したら早速お料理に活用してみましょう!

まずはじめにトライしていただきたいのは、この「発酵チキンポトフ」です。

「発酵チキンポトフ」レシピ

調理時間

50分(手羽元の漬け込み時間を除く)

分量

4人分

材料

・手羽元…8本ぐらい(今回は416gでした)

・塩麹…手羽元の重量の8%(今回は約33g)

A玉ねぎ…1個(8等分のくし切り、芯は切り落とさない)

Aキャベツ…半分(4等分にくし切り、芯は切り落とさない)

Aセロリ…1本(5cmぐらいの長さに切る)

Aウインナー…8本

Bローリエ…1~2枚

Bセロリの葉の部分(あれば)…1本分

B水…1000ml

・香りだし麹…大さじ3〜

・自然塩…小さじ1/2〜1

・ブラックペッパー…適量

・粒マスタード…適宜

発酵ポトフ材料

作り方

<前日準備>

・手羽元と塩麹を袋に入れてもみ込み、冷蔵庫で一晩おいておきます。

<当日>
1. フライパンに少量の油を引き、弱中火で手羽元の表面を焼き付けます。(焦げやすいので気をつけて)
2. 深めの鍋にAの野菜を入れて1で焼いた手羽元を乗せ、その上からBを加えて蓋をして中火にかけます。ふつふつしてきたら弱火にして15分ほど煮込みます。

発酵チキンポトフ

3. アクと余分な脂をすくいとり、香りだし麹とウインナーを入れて弱火でさらに10分程度煮込みます。

発酵チキンポトフ

4. セロリの葉を取り出し、塩少々で味を引き締めて完成です。

うつわに盛り付け、ブラックペッパーをふって熱々を召し上がれ!お好みで粒マスタードをどうぞ。

一度冷ましてから温めなおしても味がなじんでおいしいですよ。

発酵食朝ごはん
「香りだし麹」を作ってはじめてお料理に使った時は「なんたる旨み!なんたるパワー!」と、とても感動しました。

この感動をたくさんの方に味わっていただけますように。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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のん(@non_la_non)

発酵食スペシャリスト・みそソムリエ。企業レシピ開発、料理動画クリエイター、料理イベント、テレビ出演、各種アンバサダーなども務める。Instagramでは 「#心はぐくむごはん」のハッシュタグとともに季節の手仕事や、おうちごはん、レシピなど発信。

 

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