キッチン&ダイニングを広く見せるには?~稲垣飛鳥さんの「世界一楽しいわたしの台所」
稲垣飛鳥さんの「世界一楽しいわたしの台所」
吊るして、隠して、スペース確保
「限られたスペースをできるだけ広く使いたいので、とにかく隠す!がテーマでしょうか」という稲垣飛鳥さんのキッチン。よく使うハサミや計量カップなどは吊るして見せる収納に、その他はできるだけ棚や引き出しの中へ。作業に集中しやすい壁付コンロ、時短レシピや再現レシピの数々はここから生まれているんですね。
コンロの上の真っ赤なお鍋、そして吊るしてある木べらは、どちらもお気に入りの「CHASSEUR(シャスール)」のもの。「木べらは両きき用で、左利きの主人も料理が趣味なので重宝しています」と、ご主人もしばしばキッチンで腕をふるいます。「主人が多国籍料理をよく作るので、それまではほとんど買ったことのなかったスパイスも結婚してから買い揃えるようになりました」
今のお住まい、じつはもともとご主人が独身時代から住んでいた場所。「よく料理をする主人の台所は『いながキッチン』(稲垣さんのキッチン)と呼ばれていましたが、結婚後はあちこち私仕様に変えて、まわりからはすっかり『あすかふぇ』になったね!と言われています(笑)」
3年ほど前に新調したガスコンロは、とくに魚焼きグリル部分がたっぷりサイズで大活躍。「毎朝トーストを焼いたり、子どもが好きなピザ、揚げ物の温めも簡単にできてかなり気に入っています」。ご主人はグリルにダッチオーブンを入れてよく使っているとか。
コンロまわりに置くのは、ブラックペッパーや塩、砂糖、片栗粉などよく使う調味料だけを厳選。お掃除のしやすさも◎です。
ミルクパンは、稲垣さんの大好きな「アフタヌーンティーティーリビング」のもの。お母さまからの誕生日プレゼントという思い出の一品で、「可愛すぎて使わず、長らく飾りとして吊るしていたのですが、主人がかなり使ってくれていい感じの色になってしまいました(笑)」。キッチンにあるだけでほっこりした気分にさせてくれるミルクパンは、断然見せる収納向きですね。
家族みんなのお気に入りの食器たち
数の多いカトラリーは、木やプラスチックのもの、そしてスチール系とで引き出しをわけて収納。100円ショップのトレーを利用して、サイズで整理しています。こちらの引き出しにはふだん使うお箸に木のカトラリー、お子さん用のカラフルなプラスチックのものなど。
「どんどん増えてしまうので定期的に見直して、ふだん使いするものだけを収納するように心がけています」
ところで、引き出しの中を整理するトレーって、ぴったりすき間なく組み合わせるのは意外に難しいものですよね。そこで稲垣さん、100円ショップに引き出しのサイズと同じ紙(折りこみ広告だったとか!)を持参して、完璧なトレーの組み合わせを実際に紙の上でシミュレーションしたそうです。なるほど、それなら間違いないですね!
部屋を広く見せるテーブルの選び方って?
ご家族4人で囲み、そして稲垣さんの撮影スペースでもあるダイニング。5年ほど前に買ったダイニングセットは、「使うほど味が出てくるかなと思って、天然木のものを選びました」。ダイニングを少しでも広く使えるようにと、テーブルは角が丸いものをチョイス。
背の高い収納棚や、お子さんたちと作ったガーランドの折り紙など、IKEAのアイテムがかわいくて清潔感のあるダイニングを演出してくれます。
お仕事、そして家事に子育てと忙しい毎日で、「夜は21時台に就寝、朝は4時50分起床。早寝早起きが時間を有効に使う一番のポイントだと思います」という稲垣さん。キッチンでよく作るメニューのひとつが、お子さんたちからリクエストの多い「チキンカツ」です。天ぷら粉を使った衣付けテクニックの時短調理もお見事!
そのチキンカツ、じつは稲垣さんの思い出の味で、「大学の下宿時代、節約好きの私の救世主だった鶏むね肉でよく作ったのがチキンカツでした。当時、100g10円なんて信じられない値段で買ったのもいい思い出です(笑)」
懐かしいレシピや道具もあり、そして家族が増えて出会った新しいものもあり。それぞれのいいところを稲垣さんのように素敵にミックスさせると、キッチンに立つのはますます楽しくなりそうですね。