煮詰まりすぎを回避!「クリーム煮」を“理想のとろみ”で仕上げるコツ
こんにちは!かな姐です。
昔よりほんっと食べる量が減ってきて、めっちゃ「お腹が空いたなー」と思っても、いざ食べ始めるとそんなに食べられなくて、あっという間にお腹いっぱいになってしまうので、最近は何かを食べようとする前に(わたしは本当に今これが食べたいの?これでお腹いっぱいにしてしまって、あとで後悔しない?)と自問自答するようにしています(笑)。
さて、今回のお悩みはこちらです。
今回のお悩み相談:クリーム煮が煮詰まって水分がなくなってしまう!
クリーム煮を作ると水分がほとんどなくなってしまい、不評です…。
クリーム系の煮込み料理で、さらさらの反対、つまりどろどろに煮詰まったり、水分が少なくなってしまったりして、とろ~りいい状態にならない、という問題です。
これから寒い季節になってくると途端に食べたくなるのがクリーム系のお料理ですよね。
バターや牛乳、はたまた生クリームなどの乳製品や薄力粉を使った、濃厚で旨味たっぷりのクリーム煮は体が温まるし、とろみのおかげで冷めにくく、まさに寒い日にぴったりのメニューです。
シャバシャバでもなく、どろどろでもない、ちょうどいいとろみのクリーム煮を作るには、少しだけポイントがあります。
ではさっそく作り方を見ていただきましょう。
今回は鶏もも肉ときのこ、そしてじゃがいもを使ったクリーム煮をフライパンで作っていきます。
鶏肉は火の通りがどれも同じになるように厚みを均一にし、少し大きめに切り分け、両面に塩こしょうを振っておきます。
こうすることで鶏肉の旨味を引き出すとともに、鶏肉の臭みを抑え、鶏を食べたときに「おいしい!」と感じられます。
玉ねぎは粗みじん切り、じゃがいもは火が通りやすいように厚みを半分にしてから一口サイズにカットして、周りについている余分なでんぷんを落とすために水にさらします。
きのこはお好みのものを用意してくださってかまいません。今回はまいたけの大パックを使用しました。

鶏肉にはさらに、薄力粉も丁寧にまぶします。こうすることで鶏肉の旨味を中に閉じ込め、さらに薄力粉の旨味が加わり、そしてこの薄力粉がクリーム煮のとろみにもなります。
量は鶏肉1枚(350gくらい)に対して大さじ1と1/2くらい。まな板の上に広げた鶏肉に薄力粉を振ってまんべんなくまぶします。

ここまでできたらフライパンにバターを落とし、玉ねぎを炒めていきましょう。
玉ねぎは半透明になるくらいまで炒めます。
クリーム煮なので玉ねぎが焦げないよう、火加減は中火くらいでやさしく炒めていきましょう。

鶏肉の表面も焼き固めていきます。皮目は下に。
焼くことで鶏肉の旨味を閉じ込め、香ばしい風味も加わります。

鶏肉全体が白っぽくなればOKです。

ここにまいたけとじゃがいもを入れましょう。

ざっくりと全体を混ぜたら、ここに酒と水を加えて、ふたをして蒸し煮にしていきます。
白ワインがあれば白ワインのほうがいいですが、なければお酒でも大丈夫です。全量をお酒にしてしまうとアルコールの辛味が出るので、お酒は少量にとどめ、不足分は水で補いましょう。

薄力粉のとろみがあるのでここであまりに火が強すぎたりすると、中まで火が通る前に焦げ付いてきてしまうので注意してください。
じゃがいもと鶏肉にしっかり火が通るまで加熱します。目安は中火で15分弱ほどです。途中で水分が減りすぎていたらお水(大さじ1~2くらいずつ様子を見ながら)足してください。
じゃがいもに竹串を刺して、スッと通ればOKです。
このときの水分量は、ほぼなくなってきたくらいが目安。下に少しだけ残っている程度です。ここで材料すべてに火が通っていることが大切です。この後は煮込まないので、煮込みたい場合はここで済ませておきましょう。

ここで牛乳を注ぎます。
ぼこぼこさせないくらいのやさしい火加減で、木べらで底をこそげながら5分ほど煮ます。
ここで味見してみて、物足りなければお塩をひとつまみくらい入れて味を調えて…

仕上げに生クリームを加えて軽く温めたらできあがりです。

生クリームをわざわざ買いに行くのが面倒なときは、牛乳で代用しても◎!牛乳は低脂肪乳ではなく、ふつうの牛乳を使ってください。

「鶏ときのことじゃがいものクリーム煮」レシピ
分量
2~3人分
材料
- 鶏もも肉…大1枚(350gくらい)
- 玉ねぎ…1/2個
- まいたけ…大1パック
- 塩…小さじ2/3~1くらい
- こしょう…少々
- 薄力粉…大さじ1と1/2
- バター…20g
- 酒…大さじ1
- 水…100ml
- 牛乳…200ml
- 生クリーム…100ml
作り方
1. 玉ねぎは粗みじん切り、まいたけは食べやすい大きさに手でさき、じゃがいもは皮をむいて厚みを半分に切ってから食べやすい大きさに切って2分ほど水にさらす。鶏肉は厚みを均一に開いて少し大きめの8等分くらいに切る。鶏肉の両面に分量の塩こしょうを振って薄力粉をまぶす。
2. フライパンにバターを入れて中火にかけ、玉ねぎを半透明になるまで炒める。ここに鶏肉の皮目を下にして並べ、鶏肉の表面の色が変わるまで焼き付ける。
3. 鶏肉の色が変わったら、水気をきったじゃがいも、まいたけも加えて全体をざっくりと混ぜ、酒と水をそそいでふたをし、15分くらい蒸し煮にする。たまにかき混ぜながら、底が焦げ付かないように注意する。じゃがいもに串がスッと通るようになったらふたを取り、牛乳をそそいで5分ほどやさしい火で煮る。
4. 味見をして、足りなければ塩を足し、最後に生クリームを加えて全体を混ぜ、温めたら完成。器によそい、お好みでパセリのみじん切りを散らす。
一見すると薄力粉の量が少なそうに感じるかもしれないんですが、牛乳や生クリーム、じゃがいものとろみも加わるのでこのくらいでちょうどよい加減になると思います。
クリーム煮を失敗しないためのポイントまとめ
- 「クリーム煮」は、クリームより具がメインなので、クリームは多すぎない量で作る
- 玉ねぎは粗みじんに切ることでクリームソースとの一体感を出す
- 薄力粉は鶏肉にまぶす程度の量で作るとこってりしすぎず、ちょうどよいとろみ加減のクリーム煮になる
- 牛乳を入れる前に水で煮て材料全てに火を通す
- 牛乳を入れてからは煮込み過ぎない
- 最後に加える生クリームでも濃厚なクリーミーさともったりとしたとろみ感を出す
できあがったらすぐに食べるのが一番おすすめですが、遅くなる家族がいる場合はフライパンに入れたままにせず、お皿によそってラップをしておきます。
食べるときは鍋やフライパンで再加熱するのではなく、レンジで温め直すのがおすすめ。煮詰まりすぎを防げます。
冷めると少しとろみが強くなりますが、温め直せばまたとろりと復活します。
また、市販のクリームシチューなどを作ったときに濃度が濃くなってしまった場合は、牛乳で伸ばす、または水と少量のコンソメ顆粒で伸ばすのがよいと思います。
逆に、さらさらになりすぎた場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
とろみを付けるにはどうする?シチューやグラタンがさらさらになったときの救済方法はこれ!
最後までお読みいただきありがとうございました!
ではまた次回をお楽しみに。

