このしわしわの「大根」が復活?じつは冷凍もOK?驚きの“裏技”を八百屋が直伝
こんにちは。
スーパーの青果部歴10年の青髪のテツです。
今回は「大根」についてご紹介していきます。
大根は年中お店に並んでいるので、いつが旬かわからない方もいらっしゃるかと思いますが、寒くなってくるこれからの季節が旬です。
旬の大根はみずみずしく甘味が増していて、煮物やサラダにすると特においしいですよ。
それでは、まずは鮮度がよくおいしい大根の選び方からご紹介していきます。
おいしい大根の選び方
カットされていないか、カットされているかで見分け方が違ってくるので、それぞれご説明します。
カットされていない大根の場合
カットされていない大根の見分け方は以下のポイントをチェックしてくださいね。
・表面にツヤとハリがあり、きめが細かいもの
・持ったときにずっしりと重みを感じるもの
・ひげ根の毛穴が浅く少ないもの
・葉付き大根の場合は、葉の部分が鮮やかな緑色でピンとハリがあるもの
詳しくご紹介していきます。
表面にツヤとハリがあり、きめが細かいもの

まず、表面にツヤとハリがあり、きめが細かいものを選びましょう。
皮にみずみずしさがなく、少ししなびているものは鮮度が落ちています。
ひげ根の毛穴が浅く少ないもの

ひげ根の毛穴が深かったり多かったりするものは、生育中に水分が足りなかった可能性があり、食味が落ちている場合があります。
そうしたものは避けるようにしましょう。
持った時にずっしりと重みを感じるもの

水分がたっぷり含まれている新鮮な大根は重みがあります。軽すぎるものは水分が抜けている証拠です。
なるべくずっしりと重みのあるものを選んでくださいね。
葉付き大根の場合は、葉の部分が鮮やかな緑色でピンとハリがあるもの
また、葉付き大根の場合は、葉の部分が鮮やかな緑色でピンとハリがあるものを選びましょう。
葉が黄色に変色していたりしなびていたりするものは、収穫から時間が経っている可能性があります。
カット大根の場合

カット大根の場合は切り口の断面をチェックするとよいです。
断面のきめが細かく、水分があるかを確認しましょう。
断面が乾いていたり、切り口に穴が空いている(「スが入る」といいます)、ひび割れがあったりするものは水分が抜けて鮮度が落ちています。
そうしたものは選ばないようにしてくださいね。
大根の保存方法
ここからは大根の保存方法についてご紹介していきます。
冷蔵保存の場合
1. 大根を三等分にカットする。
※先端、中心、葉側と切り分けておくことで、料理の用途によって使い分けをすることもできます。

2. ペーパーで包む。

3. 保存用の袋に入れる。

4. 冷蔵庫の冷蔵室で保存する。
大根は乾燥に弱い野菜です。ペーパーに包んで保存袋に入れることで、大根を乾燥から守りましょう。
また、大根の最適な保存温度は0〜5℃なので、冷蔵室で保存してください。野菜室は大根にとって暑すぎるので、傷みが早くなります。
冷蔵保存した大根の保存期間は、1週間程度です。ただし、保存期間はあくまで目安です。なるべく早めに食べきるようにしましょう。
冷凍保存の場合
大根は冷凍保存も可能です。
しかし、冷凍までに時間がかかると細胞が壊れて食感が悪くなってしまうため、ひと工夫が必要です。
保存方法は以下の通りです。
1. 大根の皮をむき、使いやすい大きさに切る(いちょう切り、輪切り、拍子木切りなど)。
2. 切った大根の水気をキッチンペーパーなどでよくふき取る。
3. 冷凍用保存袋に大根が重ならないように平らに並べて入れ、空気を抜いて口を閉じる。
冷凍するまでの時間をできるだけ短くすることで食感の変化を抑えられるため、細かく切ってから冷凍するのがポイントです。
冷凍した大根を料理に使う場合は、必ず凍ったまま加熱調理してください。自然解凍してしまうと食感が大きく変わってしまい、食味が悪くなります。煮物やみそ汁にするとおいしくいただけますよ。
冷凍した大根の保存期間はおよそ1か月です。
大根の豆知識

大根を冷蔵庫で長く保管しすぎて、しわしわになった経験はありませんか?
じつは、そんな大根を復活させられるんです。
しわしわになっているだけの大根は、水分が抜けてしまっているだけで問題なく食べることができます。
実際に実験として、両端をカットした状態で半日水につけておいたことがあるのですが、下の画像のようにもとに戻りました。
※SNSではなかなか信じてもらえませんが、先ほどの上画像の大根です。

水につけることで水分を吸収して見た目が綺麗に見えているだけなので、大根の鮮度が復活しているわけではありません。
「この方法で復活させてから食べて欲しい」という意図はなく、「しわしわになっているのは腐っているからではなく、水分が抜けているだけなので捨てないで」という意図での実験です。
ただ、サラダとして食べたい場合はこの方法で食感も多少よくなるので、その点ではおすすめです。
煮物などにする場合は水につけずそのまま調理すればOKですよ。
おすすめの大根の食べ方

私が個人的に好きな大根の食べ方は無限大根です。
切って和えるだけで完成する、文字通り箸が止まらなくなる超簡単レシピです。あと一品欲しい時やおつまみに最高ですよ。
調理時間
5分
分量
2人前
材料
・大根…150g(約5cm)
・ツナ缶(オイル漬け)…1缶(70g)
・鶏がらスープの素…小さじ2
・ごま油…小さじ2
・塩…小さじ1/3
手順
1. 大根の皮をむき、細切りにする。
2. ボウルに細切りにした大根と塩を入れ、軽くもんで5分ほど置く。水気が出たら、大根をギュッとしぼる。
3. 別のボウルに油を切ったツナ缶、鶏がらスープの素、ごま油を入れてよく混ぜ合わせる。
4. 水気をしぼった大根を加えて、全体によく和えたら完成。
ポリポリとした食感と、ツナとごま油の旨味が絶妙で本当にやみつきになります!
調理時間も短く、包丁を使うのが面倒なときはピーラーで細切りにしてもOKです。
冷蔵庫で冷やして食べると、さらにおいしさが増しますよ。ぜひ試してみてくださいね!
最近の野菜トピック
この秋から冬にかけて、大根をはじめとするいくつかの冬野菜は、夏の猛暑やその後の天候不順の影響で生育不良や出荷量の減少が見られ、一時的に価格が高騰する傾向にありました。特に大根やキャベツなどが高値で推移した時期があります。
しかし、ニュースや市場の最新情報によると、今後の価格は徐々に落ち着いてくる見通しです。
主産地の生育が回復傾向にあることや秋冬の産地への切り替わりがすすむことで、12月に入ると大根や白菜などは平年並み、あるいは平年を下回る価格帯に戻ると予想されています。
ただし、毎年のことですが年末にかけては需要が一時的に増えるため、年末相場として値上がりがあることは予想されます。
野菜の価格は天候に大きく左右されますが、全体としては底打ちして回復に向かうと見てよさそうです。
お買い得なタイミングを逃さずに、旬のおいしい冬野菜を食卓に取り入れていきましょう!
また次回の連載で!最後まで読んでいただきありがとうございました。

