から揚げは薄力粉で作る?それとも片栗粉?3種類の衣づけで違いを徹底比較!
こんにちは!かな姐です。
「誰かのために作る料理じゃないとイマイチ作る気になれなくて…」という声をよく聞きます。
かくいう私も、子どもたちやオットがいない日の自分のためだけに作る料理はちょっとめんどうだなぁという気分になるときもあります(笑)。
けれどそういう日にこそ、本当に自分が食べたいものを作れるチャンス!
わたしの場合は今日は何のお酒を飲もうかな?と考え始めることで、一気に食べたいものが浮かんできたりします。
やる気スイッチがなかなか作動しないときにおすすめです!
さて、今回のお悩みはこちらです。
から揚げの衣について質問です。食材に味をつけてから粉を振ったり、そうではなく粉に味をつけたり、粉に卵を混ぜたり…。食感もふんわりだったりカリカリだったりしていまいち正解がわかりません。
から揚げの衣についてのお悩み。
こればっかりは正解というよりは好みの問題になるかもしれないですが、この衣で作るとこういう状態になる、という仕組みを知っておくことで、自分がどんなから揚げを食べたいのかによって作り方を選べることにもつながります。
今回は3パターンの粉のつけ方でから揚げの食感にどんな変化があるのかを作り比べてみることにしました。
- 薄力粉のみ
- 片栗粉のみ
- 薄力粉+片栗粉
鶏もも肉を使用し、全ての下味は同じもの(酒、しょうゆ、塩、こしょう、しょうがのすりおろし)にしました。
また、粉に味をつける件ですが、これは市販のよくあるから揚げ粉のようなイメージでしょうか。
衣となる粉自体に塩味やスパイスなどがあらかじめ含まれているため、お肉自体に味付けすることなくそのまま直接粉をつけて揚げられるのでお手軽で、なおかつ表面に味がついているので舌でダイレクトに味を感じやすく、下味を中までしみ込ませなくとも調理できる方法でもあります。
ただ、鶏肉の中まで味をしみ込ませないため、肉によっては臭みやクセを感じやすいこともあるかと思います。わたしは鶏肉のにおいが苦手なので、下ごしらえをしたほうが食べやすく感じますが、これも好みでしょうか。
卵を入れる・入れないについてですが、卵を使うと肉の周りが卵でコーティングされるため、特にパサつきやすい鶏むね肉やささみなどで揚げ物を作るときにはおすすめの方法だと思います。卵を使う分、食感はややふんわりとします。
検証1. 薄力粉のみで衣づけした場合
まず、薄力粉のみをつけて揚げたから揚げは、衣が薄づきで食べた感じもごつごつせず、軽めの食感になりました。
油の吸収も少ないので、あっさり。いくつでも食べられてしまいそうな軽さを感じます。
時間が経つとやわらかめの食感に変わるので、小さいお子さんやお年寄りの方にも向きそうだと思いました。
検証2. 片栗粉のみで衣づけした場合
次に、片栗粉のみで揚げたもの。
いわゆる普通のから揚げ。
カリカリ?ガリガリかな、少し硬さを感じる食感になります。
お肉が衣によってしっかりコーティングされているので、中のお肉の部分との対比がよく、よく「中はジューシー外はカリカリ」という表現をしますが、まさにそれにピッタリな感じ。
お肉のうまみも逃さないし、食べ応えもあるし、まさに王道のから揚げという感じです。
検証3. 薄力粉と片栗粉で衣づけした場合
では最後に、薄力粉と片栗粉の両方を使った衣です。
これは、下味にからめて置いたお肉にまずは少量の薄力粉を混ぜ、
このように、少量の薄力粉で肉の表面がベタベタした状態にしておきます。
ここに片栗粉をまぶします。
一つずつ丁寧にまぶし、余分な粉ははたき落とします。
片栗粉のみをつけたときよりも、よりしっかり衣でコーティングされている感じがします。
が、片栗粉のみをつけたときよりも実は少なめの粉の量で済んだのです。片栗粉のみだと、しっかり粉をつけようとすると、どんどん肉の水分によって粉が湿ってしまい、結果ごてごてについてしまうんですが(それもガリガリの食感になっておいしいんですが)、先に薄力粉である程度衣を作っておいてあげることで、のちに使う片栗粉が少量で済むという感じ。
こちらが薄力粉+片栗粉で揚げたバージョンです。
お分かりでしょうか。
表面が白いのが片栗粉なんですが、均一にまんべんなくついているし、しかも薄づきなので食べたときにさくっと軽いんです。
さくっとパリッとしている感じ。
これ、以前に東京でどこかの名店の竜田揚げ弁当をいただいたことがあったんですが、それにすごく近いと思いました!
バットの奥側にあるのが、薄力粉バージョンのから揚げ、真ん中が片栗粉バージョンのから揚げ、そして一番手前にあるのが薄力粉+片栗粉バージョンのから揚げになります。
薄力粉は粒子が細かく、薄づき。
真ん中の片栗粉のみと下の両方のバージョンを見比べると、より白っぽく仕上がっているのが両方バージョンかな。
左から、1の薄力粉バージョン、2の片栗粉バージョン、3の薄力粉と片栗粉両方バージョンです。
オットは2か3がおいしいと言っていて、わたしは断然3が好みでした。
下味は1~3まで全て共通で、こちらです。
これをお肉にからめて30分ほど置いたものを使用しました。
「から揚げ」レシピ
分量
2人分
材料
・鶏もも肉…1枚(250g)
A
・酒、しょうゆ…各大さじ1/2ずつ
・塩こしょう…少々
・しょうが(すりおろし)…小さじ1/2
(衣)
1の薄力粉バージョンの場合は、薄力粉…大さじ3
2.の片栗粉バージョンの場合は、片栗粉…大さじ3
3の薄力粉と片栗粉両方バージョンの場合は、薄力粉…大さじ1、片栗粉…大さじ2
作り方
Aを鶏もも肉にもみ込んで30分ほどおき、揚げ焼きにする。
※3のみ、Aをもみ込んで30分ほどおいたあと、まず薄力粉を大さじ1を加えてからめ、その後に片栗粉大さじ2をつけて揚げ焼きにします
いかがでしたでしょうか。
今回実験してみて、粉のつけ方の違いでここまで変わるんだなとわたし的にもとても発見がありました。
ぜひいろいろ試してみて、ご自分の好みの衣を見つけてみてくださいね!
ここからは余談なのですが、
先日、わたしの妹が家で鶏肉に粉をまぶしてフライパンで揚げ焼きにして油淋鶏を作ったときに、めちゃくちゃ油が飛び散って怖い思いをしたと言っていたのですが、明らかに粉がちゃんとまぶせていませんでした。
(手を汚さず、茶こしでふわっと肉の両面に少しずつくらいだった)
これだと、油をひかずにソテーする方法ならまだいいんですが、少し多めの油で揚げ焼きのようにしてしまうと、側面から肉汁がどんどん出てきてそれがバチバチと飛び散り、台所中油まみれになってしまいます。
ポリ袋に入れて振り混ぜて衣をつける場合も、つけ終わったあと、袋の上から少し押さえるようにして粉をきちんと密着させるようにします。
わたしはポリ袋で衣をつける場合、一度粉をまぶした後、もう一度新しい粉を入れて2度づけすることもあります(肉の量が多い場合はこうするとうまく全体に粉がまぶせます)。
過去の連載で少ない油で揚げ焼きにする方法もご紹介しているので、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
油の値上げは「揚げ焼き」で対策!少ない油で節約しながら上手に揚げ物を作るコツ
では来月の連載もお楽しみに!