いちごのムースがワンランクアップ!たけだかおるさんが凝固剤の使い方を伝授

いちごのムースがワンランクアップ!たけだかおるさんが凝固剤の使い方を伝授
洋菓子研究家で製菓衛生師のたけだかおるさんが4月に逝去されました。幼少の頃からお菓子作りを始め、国内外で製菓を学び、自身でも洋菓子教室を主宰。独自のメソッドを持ち、理論を交えた明確なレシピは数多くのファンを魅了し、メディアやイベントなどで幅広く活躍されました。心よりご冥福をお祈りいたします。今回はたけだかおるさんの書籍『たけだかおる洋菓子研究室のマニアックレッスン 凝固剤編』から1品をご紹介します。
フーディストノート
フーディストノート
2022/06/21
2022/07/01
view

たけだかおるさんが、生菓子を作る中で出てきたのが「ゼラチンがうまく固まらない」「ムースの食感が好みにならない」といった疑問。この疑問を解決すべくそれぞれの凝固剤との相性が良い食材、または影響が出やすい食材について、徹底検証しました。

凝固剤には粉ゼラチン、アガー、寒天、ペクチンなどいろいろな種類がありますが、いずれも元となる原材料が異なるのでまったくの別物です。凝固剤の基本を知ることでお菓子作りの幅も広がりますよ。

今回ご紹介するのは、板ゼラチンを使ったいちごのムースです。口溶けが良くぷるんとした食感が特徴のゼラチンはムースにぴったりですよ。

いちごのムース

いちごの牛乳をかけて潰した、いちごミルクをイメージ。ふんわりとした口溶けのムースです。いちごのフレッシュさを味わいたいので、火を入れていません。卵などを使用しないシンプルなムースはいくらでも食べられる飽きのこない味です。いちごの品種で味が変わります。酸味のある「とちおとめ」がおすすめです。

完成写真

 

材料

直径81mm×高さ65mm・容量200mlの器2個分

◆いちごのムース
いちご…230g(約20個)
微粒子グラニュー糖…40g
板ゼラチン(エバルド)…5g
生クリーム(乳脂肪分36%)…145g

◆いちごジュレ
冷凍いちご(前の晩に冷凍しておく)…150g
冷凍フランボワーズ…20g
微粒子グラニュー糖…25g
板ゼラチン(エバルド)…1.5g

◆飾り用
いちご…適量

<下準備>

【いちごのムース】
・板ゼラチンは氷水で戻しておく
※水温が高いとゼラチンが部分的に溶け始めてしまうことも。戻す時間はメーカーの推奨時間を参考に、さわって芯がない状態になったら完了

【いちごジュレ】
・板ゼラチンは氷水で戻しておく
・いちごジュレの冷凍いちご、冷凍フランボワーズ、グラニュー糖を合わせてマリネして、2時間程度おく
※いちごは冷凍することで果物の繊維が壊れやすくなり、水分がよく出る

作り方

【いちごをグラスに貼る】

工程1

1. 飾り用のいちごは2mmの厚さに切り、グラスに貼りつける。

【いちごムースを作る】

工程2

2. ボウルに生クリーム、グラニュー糖を入れ、ボウルの底を氷水に当てて、ハンドミキサーで泡立てる。ツノがぎりぎり立つくらいにゆるめに泡立てる。

工程3

3. いちごはハンディブレンダーで撹拌し、ピューレ状にする(ピューレ210gを使用する)。

工程4

4. ボウルに板ゼラチンを入れて湯せんで溶かす。

工程5

5. 4のゼラチンに3のいちごピューレ1/3量を加え、ゴムベラで混ぜてなじませる。

工程6

6. 3の残りをボウルに移して5を戻し入れ、ゴムベラで素早く混ぜる。

工程7

7. 2の生クリームを泡立てて器で均一にしてから6を加え、ゴムベラで混ぜる。
※いちごピューレが重く、ボウルの底に沈むので、ゴムベラを立てて中心から渦を描くようにぐるぐると混ぜると、ピューレが自然に出てきて混ざりやすい。

【いちごムースをグラスに入れる】

工程8

8. 7のいちごムースを直径12mmの丸口金をつけた絞り袋に入れて1に等分に絞る

工程9

9. グラスの底に手を当てて、トントンと軽く打ちつけて表面を平らにする。冷蔵庫で2時間30分~3時間冷やし固める。

【いちごジュレを作る】

※いちごムースが冷え固まってから作る

10. マリネしておいたいちご、フランボワーズを電子レンジで3~4分加熱する。
※ふきこぼれやすいので、大きめの耐熱ボウルを使う

工程11差し替え

11. 10を濾して、果肉と果汁に分け、果汁は75gほど使用する。
※濾すときに押すとアクが出るので、自然に果汁を落とす
※果汁が足りないときは、果肉を再び過熱して果汁を出し、同様に濾す

工程12

12. 果汁は茶こしで濾してアクを取り、さらに刷毛でもアクを丁寧に取り除く。

工程13

13. 板ゼラチンの水気をきって加え、ゴムベラで混ぜてゼラチンを溶かし、濾す。粗熱を取る。

【組み立てる】

工程14

14. 9のいちごムースに13のいちごジュレを等分に注ぐ。冷蔵庫で2時間30分~3時間冷やし固める。

・・・・・

本書ではその他にもアガーや寒天、ペクチンを使ったこだわりのお菓子から凝固剤の比較・検証コラムまで多数、収録されています。ワンランク上のお菓子作りを目指す方はもちろん、お菓子作りが好きな方には凝固剤の教科書としても大活躍する1冊となっています。

 

書影
『たけだかおる洋菓子研究室のマニアックレッスン 凝固剤編』
たけだかおる(著)

「たけだかおる洋菓子研究室のマニアックレッスン」シリーズの第三弾!この本では、ゼリーやムースを作る際に必要な「凝固剤」の代表であるゼラチン、アガー、寒天、ペクチンをテーマに取り上げ、それぞれの特徴を基本から押さえて、失敗のポイントなどを丁寧に解説しています。そして掲載されているお菓子のレシピは、どれも凝固剤の特徴を生かした極上のお菓子たちです。

プロフィール
たけだかおるさん

洋菓子研究家、製菓衛生師。料理家や食のプロも通う洋菓子教室を主宰。こだわりレシピと独自メソッドを教えるだけでなく、「失敗の原因」や「なぜこの材料を使うのか」などの理論を交えた明確なレッスンが好評。著書に『たけだかおる洋菓子教室のマニアックレッスン』『たけだかおる洋菓子教室のマニアックレッスン 乳化と混ぜ方編』(ともに河出書房新社刊)がある。

<ブログ>
たけだかおる洋菓子研究室。

<Instagram>
たけだかおる洋菓子研究室/洋菓子研究家(@kaoru_sweets)

協力・画像提供:河出書房新社

この記事のキーワード
関連記事
「スイーツ」の人気ランキング
新着記事