築古レトロなキッチンを楽しく、使い勝手よくするには?金子文恵さんの「世界一楽しいわたしの台所」
金子文恵さんの「世界一楽しいわたしの台所」
キッチンのテーマ、こだわりやお気に入りのポイントを教えてください。
「築50年くらいのマンションのキッチンですが、光が入って明るく、ダイニングとの間に仕切りもないので、とても解放的で居心地がいいんです。シックなタイルと、レトロな3口ガスコンロが気に入っています」
収納のマイルールは?
「楽しく使い勝手のよいキッチンになるよう、動きが最小限でいいように、使う頻度の高いものや電化製品は見える収納&配置に、反対に頻度の低いものは隠す収納と分けています」
コンロまわりにも、ツールや調味料が並んでいて使いやすそうです!
「菜箸やトング、木べらなどの調理小物類や調味料は、コンロのそばに置いて使いたい時に手に取りやすように配置し、見える収納にしています。その上の吊るしカゴには、フードクリップ、輪ゴムを入れた小籠、漏斗など小物を放り込んであります」
タイル壁のくぼんだスペースも、収納場所として活躍しているんですね
「ここには、塩数種類と砂糖、ブラックペッパー、赤唐辛子、八角、豆豉、花椒など、使う頻度の高い調味料をガラス瓶などに入れて並べています。ガラス瓶がかわいく並んでいて、キッチンでも好きな場所の1つなんです」
キッチンとダイニングは、棚を間仕切りにしているんですね
「無印良品の棚を、キッチンとダイニングの間仕切り兼キッチンカウンターとして置いています。
ここには、使う頻度の高い器や大皿、STAUBの鍋、そして電気オーブンと電子レンジ、スパイス…と、仕切り棚の高さを変えて収納。引き出しには、様々な大きさのフードバッグを取り出しやすいようにしまっています。棚には扉がない分、調理中でも必要なものをさっと取り出せるのがいいですね。
棚の上には、作業スペースとしても使えるように丈夫な1枚板を置いてあります」
なかでも、とくにお気に入りのアイテムといえば?
「STAUBの鍋です。16cmと20cmのラウンドを2台と29cmのオーバルを1台、煮込み料理はもちろん、ご飯を炊いたり、カンパーニュを焼いたり、もう10年くらい使っています」
ダイニング側のラックには、どんなものを収納していますか?
「ダイニングで使うグラスやカトラリー、取り皿類を主に置いています。ダイニングなので、カゴや布を使って、隠す収納でスッキリ見せるように。下の段に3つ並べた無印良品の黒いパルプボックスには、乾物類をストックしています」
こちらのラックで、とくにお気に入りのものといえば?
「グリーンの布をかけたカゴに入れてある、hanove(ハノーヴェ)の20cmの皿です。イタリアンパセリがモダンにプリントされていて、取り皿として料理が映えるのでお気に入りです」
お皿といえば、どんな器がお好きですか?どちらで購入することが多いですか?
「特に決まったメーカーや作家さんというのはなくて、直感的に好き!と思ったものや、いただいたもの(笑)が多いです。ただ、繊細なものよりも日常生活に馴染むもの、手触りに温もりがあるもの、などが好きです。購入先も特に決めていなくて、ふらっと入った雑貨屋さんなどで買うことが多いです」
ダイニングスペースのイメージをひと言で言うと?
「キッチンと同じように窓が大きくて明るく、壁も床も、天井も真っ白。そこをシンプルモダンなインテリアでまとめて、あとはグリーンも置いて、海外のアトリエ風に楽しんでいます」
テーブルは25年ほどお使いのものとか!
「前に住んでいた部屋もそれほど広くはなかったので、収納も付いているICL by SAZABYのデスクをテーブルとして買い、それをずっと使っています。シンプルながら丈夫で機能的、もう長い付き合いになっていますね。引き出し、足、天板と別れているデスクで、大勢で食事をする時は天板をずらして広げて使っています。
椅子は気に入ったものを都度購入するようにしています。今使っているものは、IDEEとCIBONEのもの。前はイームスのレプリカも使っていたのですが、壊れてしまい、それでも愛着があるので、今はベッドルームでちょっとしたものを置く台になっています」
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ワークショップ形式の料理教室「ふみえ食堂」を主宰する金子さん。簡単だけどちょっと見栄えがよいお酒に合う料理、そして、ご自身の経験を活かした遠距離介護の冷凍おかずセットと、バリエーション豊かなレッスンで人気です。
「今後は、場所を問わず参加できるようにオンラインレッスンにチャレンジして、日本各地の知られざる食材やその使い方を発掘したいな、と思っています。私の故郷の北海道をはじめ、日本各地その土地で収穫できるものを使って、地元の人たちと一緒にわいわい料理をしたいです。きっとそこからまた新しいお料理が生まれるはず!」と金子さん。キッチンやダイニング同様におしゃれで、でも肩を張らずにほっと落ち着ける…。そんな金子さんのお料理を教えていただけるチャンスは、ますます増えそうですね。
金子文恵さんのプロフィール
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