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井上かなえ(かな姐)
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きれいに焼けない人へ!理想のふわとろ「プレーンオムレツ」を作るコツ

料理にまつわるちょっとしたお悩みに、人気料理研究家・井上かなえ(かな姐)さんが答えるフーディストノートの公式連載。今回は、シンプルだからこそ奥深い「プレーンオムレツ」の作り方について教わります。形のよいふわとろ食感のオムレツを作るコツが満載なので、ぜひチェックしてくださいね。
2025/10/30
2025/10/30
これで失敗知らず!新米の季節に...
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こんにちは!かな姐です。

ようやく秋らしい気温になってきたというのに、更年期真っただ中でとにかく暑いわたしは、まだまだ半袖にサンダル履きで買い物に出かけています。

気がついたら、周りの人たちはみーんな長袖…!笑

さて、今回取り上げさせていただくお悩みはこちらです。

今回のお悩み相談:プレーンオムレツを上手に作る方法はありますか?

卵だけで作るシンプルなプレーンオムレツがどうしてもうまく作れません。でこぼことした表面になったり、卵に火が通り過ぎたり…。見た目もきれいでふわふわなオムレツを簡単に作る方法はありますか?

プレーンオムレツを上手に作るにはどうしたらいいのでしょう!というご質問です。

ホテルのブッフェ朝食などで出てくる、あのシェフが目の前で焼いてくださるプレーンなオムレツは、ふわふわ&ぷるんぷるんなのに火が通りすぎているわけでもなく、さりとて生でもなく、ちょうどいい焼き加減。そして見た目にもとっても美しいですよね。

でも、うちでは卵焼きを朝食やお弁当に作ることはあっても、オムレツはそんなに作ったことがないかも…(オムレツじゃなくオムライスなら作るし、具の入ったオムレツならまだ作るかな)。

ということで、せっかくなのでこの機会に、究極のプレーンオムレツを作るコツを一緒に見つけようではありませんか!

このご質問を取り上げてから半月ほど、オムレツを作っては食べ、悩み、考え、また作って…を繰り返しました。

徐々にそのコツや加減、わたしの好みがわかってきたのは、オムレツを10個以上焼いたころでした(笑)。

大事なポイントはいくつかあるので、作り方を見ていただきましょう。

プレーンオムレツは下準備が命!

ふわふわオムレツを作るための下準備ポイント

プレーンオムレツを作るにあたって、まず重要なのは「準備」です。

あらかじめ使う材料や道具はすべて手元に出しておくのが鉄則。

作っている途中で「あ!あれがない!」「出すの忘れた!」となっても、フライパンに卵を流し入れたら、卵は待ってくれません。一瞬たりとも目が離せないのです。

ちなみに、わたしは写真を撮りながら作りたいがためにモタモタしてしまい、何度も最適な火加減のタイミングを逃して失敗しました…!

プレーンオムレツに必要な道具と材料

しっかり準備

フライパンはわたしが持っている中で一番小さい20cmのものを使いました。

フライパンにひく油は、最初はバターで練習していたのですが、コストもかかるし何度も食べているうちに飽きてちょっと乳臭く感じてきてしまったので、途中からはオリーブオイルで焼いてみたところ、あっさりしていてとってもおいしかったです。どちらでもお好みで!

1人前で卵は2つ。ここに卵の硬さを緩めるために液体を入れるのですが、最初は牛乳を入れていましたが、もっとあっさりがいいなぁと思うようになり、途中からは水で焼いてみたところ、これまたこっちのほうが好みでした。

水でもいいならもっと手軽にオムレツを作れますしね!

卵液の作り方と混ぜ方のコツ

卵はフォークで溶く

卵に水と塩ひとつまみを加え、よく混ぜます。

わたしはフォークで混ぜています。こうすると、少ない労力であっという間に卵がほぐれますよ。

下準備ができたら、いよいよフライパンで調理!

オムレツをふんわり仕上げる火加減とタイミング

フライパンを中火にかけ、充分に温めたところにオイルをひいて全体になじませます。

このとき、卵液がついたゴムベラでフライパンの表面をつついてみて、「ジュッ」と音がすればOK。

バターを使う場合は、固形のバターが溶けて完全に液体になったあと、シュワシュワいっていた音が少し静かになったくらいのタイミングが目安です。

フライパンは十分に熱して

卵を流し入れる:なめらか食感を生むポイント

ここに先ほどの卵液を流し入れます。

ざるでこしながら

これはお好みでいいのですが、ざるでこしながら一気に流し入れると、なめらかな口当たりのオムレツになります。

卵を混ぜる:真ん中だけをくるくると素早く

中火のまま、真ん中の卵液を急いでくるくると混ぜ、真ん中の卵液が早くまんべんなくふんわりと火が通るようにします。

このとき周りの卵は触らず、あくまでも真ん中だけをスクランブルエッグを作るかのようにかき混ぜる感じ。

こんな感じです。

周りは触らず、真ん中だけ混ぜる

このとき、思ったよりフライパンの温度が高くて卵が固まりかけてしまいそう!という場合には焦らず騒がず、フライパンを一度火からおろし、濡れ布巾の上にフライパンごとのせてフライパンの温度を下げます。

卵の形を整える:濡れ布巾で温度を調整しながら

落ち着いて、火からおろしたフライパンを濡れ布巾の上に置き、そこでオムレツの形を整えます。

奥側からと手前側から、折りたたむようにして

濡れ布巾の上

このとき、耐熱性のゴムベラを使うと、わりときれいに卵をはがすことができます。

卵をひっくり返す:形を整える最終ステップ

このあと、卵をひっくり返しながら、フライパンの手前のカーブの部分を使って形を整えます。

ひっくり返す

これは、写真を撮るためにちょっともたついたので火が通りすぎてしまった感がありますが…

濡れ布巾の上に移したり、火に戻したりを繰り返しながら作業するとよいです。

お皿の上にオムレツを移動させたあと、

形を整える

クッキングシートをかぶせて、手で形を整えてもOK(やけどに注意してください)。

プレーンオムレツ

できあがり!

ふわふわ&ぷるんと仕上げるためのポイントまとめ

ホテルのシェフには到底かないませんが、ふわっふわ&ぷるんぷるんのプレーンオムレツができました。

でも何度も作っているうちに思ったのですが、数をこなせばこなすほど上手になります。

そして自分なりのコツを見つけたらそれを忘れないうちに、間隔を開けずに何度も練習するのが大事。

(ホテルの朝食バイキングのオムレツを焼く係のアルバイトさせてもらいたいくらいw)

では、材料と作り方をおさらいしましょう。

ふわふわ

シンプルに卵を味わう!ふわとろ「プレーンオムレツ」レシピ

分量

1人分

材料

  • 卵…2個
  • 水…大さじ2
  • 塩…ひとつまみ
  • オリーブオイル…大さじ1

※バターを使用する場合は10g

作り方

  1. 卵はボウルに割り入れ、水と塩を加えてフォークでよく混ぜる。
  2. フライパンを中火で温め、油をひく。
  3. 卵液をこしながらフライパンに注ぎ入れる。卵の真ん中の部分をゴムベラでかき混ぜて半熟くらいになったら火からおろし、濡れ布巾の上にのせてオムレツの形に整える。
  4. 卵をひっくり返して火の上に戻し、つなぎ目も軽く焼いて皿に取り出す。クッキングシートをかぶせて形を整える。

プレーンオムレツを作るコツは、とにかく自分で感覚をつかむまでひたすら練習あるのみ!でした。

上手にできるようになったなーと思っても、調理途中の写真を撮っている間にタイミングを逃してしまうことも多々ありました。

慣れてきたら中にチーズを入れたり炒めたマッシュルームやほうれん草を入れたりと、アレンジも楽しめます。

わたしも引き続き、練習に励もうと思います。では、次回もお楽しみに!

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井上かなえ(かな姐)さんのプロフィール
井上かなえ(かな姐)
料理研究家,野菜ソムリエ

忙しくても手早く作れてきちんとおいしいレシピが支持されている。毎日の家ごはんやレシピを紹介するブログ「母ちゃんちの晩御飯とどたばた日記」は、「レシピブログ」の人気ブロガーランキングで殿堂入りするほどの人気。神戸、東京で料理教室を主催するほか、NHK「きょうの料理」の出演や、企業のメニュー開発、書籍でのレシピ提案など幅広く活躍。著書に『はじめての自炊練習帖』(ダイヤモンド社)、『15分スープひとつで満足ごはん』(講談社)など。

 

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井上 かなえ(料理研究家)(@kanae.inoue)

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