
シンプルだからこそ極めたい!絶品ペペロンチーノを作るポイント5つ
こんにちは!かな姐です。
先日、こちらの連載のテーマになるご質問やお悩みを大募集させていただいたのですが、お忙しい中みなさまご協力くださりありがとうございました!
連載ももう3年目ということで、そろそろネタ切れなのでは?!とひやひやしていたのですが、ところがどっこい!
まだまだお悩みは尽きないようです!!(よかった!)
ご記入いただいたお悩みはこちらで大切に1通ずつ目を通させていただき、同じようなテーマのものをまとめたり、前に似たテーマでお話していることでもちょっと違っている点を見つけたりしながら、なるべく多くの方が興味のあるテーマになるよう、これから振り分けの作業に入らせていただきますね。
(けど本当は、連載で取り上げられなかったご質問にも一つずつ全部お答えしていきたい…!!)
さて今月取り上げさせていただいたお悩みはこちらです。
ペペロンチーノがおいしく作れません。味が薄かったり濃かったりして、うまく味が決まりません。おいしい作り方と失敗したときの救済処置があれば知りたいです。
先日のトマトソースに引き続き、パスタに関するお悩みです。
トマトパスタがおいしくない…を卒業!極上のトマトソースを作るコツ5つ
ペペロンチーノって、にんにくと唐辛子のみで作る、みなさまご存知のオイル系パスタですが、シンプルだからこそ極めたい!おいしく作れるようになりたい!と思いますよね。
にんにく、唐辛子、パスタのほかに使うものといえば、オリーブオイル、塩くらいですが、なかなかこれだけでは(味付け大丈夫?味ちゃんとついてる?)と不安になり、つい、コンソメや鶏がらスープ、だしの素、めんつゆなど「入れれば確実においしい味になる調味料」を保険的に入れてしまいたくなりますが、ちゃんとポイントさえ理解して作れば、そんな保険に頼らずとも、塩だけでおいしいペペロンチーノを作ることができます。自分の舌を信じて!
今回はわたしは2種類の方法でペペロンチーノを作ってみたのですが、作っているうちにご家庭で1人前を作るときの大切なポイントが見えてきました。
絶品ペペロンチーノの作り方
では実際に作りながら説明していきましょう。
にんにくはまるごとのままをつぶしてからオリーブオイルでじっくりと加熱しながら旨味を抽出していくというレシピが多いのですが、それだとにんにくの中心部にまで火が入るのにかなり時間がかかるのと、思い描くようなにんにくのあのパンチ!辛味!香り!というのが出ず、上品などこかにんにくの香りを感じるような仕上がりになったので、わたしはみじん切りにして使うことにしました。
(にんにくの香りがあまり得意ではない方はまるごとのにんにくを手でつぶしてから使ってみてください)
使うオイルは必ずオリーブオイル。そして量は1人前で大さじ1。けっこうたっぷり使います。
ここにみじん切りにしたにんにくを入れ、中火から弱火でじっくりじわじわと温めていきます。焦がすというよりオイルで煮る感じ。
フライパンを斜めに傾けながら、やさしい火でオイルの中でにんにくをじっくり煮ていきます。
香りが立ってきたらこれでOK。茶色く焦げる前に火は止めてしまいます。
ちなみに今回、わたしは具なしのペペロンチーノが物足りなく感じたので、大好きな菜の花を生のまま一緒に両面焼きにし、焼きあがったら菜の花だけ取り出しておきました。
これはブロッコリーでもいいですし、きのこでもいいし、ベーコンやミニトマト、なにも入れたくなければ何もなしでもいいです。
(でも何かしらの具があったほうが満足感は増します!←入れすぎに注意)
たかのつめも、ホールを使ってもいいのですが、ご家庭で常備されていらっしゃらない方のほうが多いのかも?と、輪切りのものにしてみました。
入れすぎると辛くなりますので、ホールの1/2本分くらいを目安に入れます。輪切りならこのくらいでしょうか。
これを火を止めて余熱で置いてあるにんにくの隣のオイルの中に入れています。
このとき、オイルの温度が高いと一瞬で唐辛子が焦げてしまうので、気を付けてください。にんにくも唐辛子も焦がさないようにするのが重要です。
ここまでできたら麺をゆででていきましょう。
麺をゆでるときの塩の量ですが、今回はソースをかけないので塩の濃度を少し高めの1.5%にしました。
ゆで汁を舐めてみてちょっとしょっぱいかなくらい。麺を食べてみて、しっかり味がついているくらい。
そして今回気づいたのですが、麺のゆでる量が少ないとき、ゆでるお湯に溶け出る麺の成分(デュラムセモリナというパスタ用の小麦)が少なくて、さらっとしすぎてコクが足りない気がしました。
なのでなるべくなら2人前以上でゆでることをおすすめします。
1人前の麺の量をゆでなければいけないときは、フライパンのような間口が広い(麺がそのまま入るくらいの)調理器具を使って、お湯をなるべく少ない量でゆでるといいのかもしれません(あまりに湯の量が少なすぎると、ゆでている間に湯が蒸発してしまうので注意)。
パスタのゆで時間は袋の表示よりも1分早め、ざるにあげる前に必ずゆで汁を取り分けておきます。
これが重要!このゆで汁(パスタの旨味と塩が溶けたもの)を使ってパスタを仕上げていきます。
ゆで汁を加え、ここでペペロンチーノのベースを作っておきます。
ゆで汁にきちんと塩をきかせてあるので、これ以上の味付けは要りません。
1分短めにゆでた麺を入れ、ここで弱火にします。
静かに保温しながら
菜箸でガーッと混ぜます。混ぜることで油とゆで汁がなじみ、麺にも味がしっかりからみます。
手早くお皿に移します。
先ほど一緒に焼いて取り分けて置いた菜の花をのせ、
エキストラバージンオリーブオイルを少量、回しかけます。
できあがりです。
にんにくの濃い旨味がしっかりと麺にからみ、びっくりするほどおいしいペペロンチーノになりました。
にんにくって香りだけじゃなく、旨味も凄いんです。濃厚なコクが…!
同じように唐辛子にも旨味が含まれているので、両方ないととてもこの味にはならないのでは…?と思います。それこそなにか物足りなくて、つい保険に頼りたくなってしまうことも。
シンプルな材料と調味料で作るので、材料は厳選するとよりおいしい仕上がりになると思います(にんにくはチューブではなく生を使う、など)。
おいしいペペロンチーノを作るためのポイント5つ
・にんにくはじっくり油の中で煮るように、決して焦がさないように加熱して旨味を抽出する
・唐辛子は余熱のタイミングで入れ、焦がさないように注意する
・パスタをゆでるときの塩の量は少し濃いめにする
・パスタのゆで汁は味付け兼ソースになるので、捨てずに使う
・仕上げにエキストラバージンオリーブオイルで香りと苦味をプラスする
最後に材料だけ書いておきます。
「菜の花のペペロンチーノ」レシピ
分量
1人分
材料
- パスタ…100g
- にんにく…1/2片
- 唐辛子(輪切り)…ひとつまみ
- オリーブオイル…大さじ1
- 塩…適量
- 菜の花…適量
- エキストラバージンオリーブオイル…少々
作り方
1. にんにくはみじん切りにする。フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火~中火にかけ、オイルの中で煮るようにやさしい火でにんにくを加熱する。うっすら茶色くなってきたら火を消し、オイルの中に唐辛子も入れておく。
※菜の花を焼く方は同じフライパンで菜の花を焼いて取り出す
2. 鍋に湯を沸かし、湯の1.5%の量の塩を入れる。パスタを入れて袋の表示よりも1分早めにゆでる。ゆで上がる直前にゆで汁を50mlほど取り分ける。
3. 2で取り分けたゆで汁を1のフライパンに入れ、弱火にかける。2の湯切りしたパスタをすぐに入れ、菜箸でよく混ぜながら全体をなじませる。
4. 器に盛り、1で菜の花を焼いた場合は菜の花をのせ、エキストラバージンオリーブオイルをかける。
それでも味が物足りない場合は?
もし食べてみて物足りなさを感じたら…?
仕上げに生ハムをちぎってのせるとうまみが加わっておいしくなります。
麺をゆでるときの塩が足りなくて塩味が足りなかった!ということであれば、フライパンで和えるときに塩をひとつまみ足してください。
逆に濃かった場合。
急いで冷蔵庫にあるキャベツをちぎってレンジでチン!し(またはきのこ類でも)、そのままパスタに和えて濃さを緩和しましょう。
失敗したときの感覚がまだあるうちに、もう一度同じものを作って自分が失敗したところを修正するようにすると、次からはきっとベストな状態のお料理になると思います。
おいしいペペロンチーノができあがることを祈っています!!