野菜のプロ直伝!「アボカド」の基本・豆知識・おすすめの食べ方
こんにちは。
スーパーの青果部歴10年の青髪のテツです。
今回は「アボカド」についてご紹介していきます。
市場に並んでいるアボカドのほとんどは輸入品のもので、特に旬はなく年中お店に並んでいます。
ただし、国産のアボカドは寒くなってくるこれからの季節が旬。あまり見かけることはないかもしれませんが、見かけた際にはぜひ食べてみていただけるとうれしいです。
今回は、一般的に市場に並んでいるアボカドに関するをお届けしていきますね。
それでは、まずは鮮度がよくおいしいアボカドの選び方からご紹介していきます。
おいしいアボカドの選び方
鮮度がよくおいしいアボカドの選び方をご紹介します。
傷んだものを選んでしまって途方にくれた経験をもつ方も多いのではないでしょうか。
できるだけハズレをひく確率を下げるために、おいしいアボカドの見分けるポイントを押さえていきましょう。
・ヘタ付きで実から少し浮いている
・果肉に弾力がある
・チョコレート色または小豆色
それぞれ詳しくご紹介していきます。
ヘタ付きで実から少し浮いている
アボカドを選ぶときは、最初に「ヘタの状態」に注目しましょう。
ヘタがあるアボカドとヘタがないアボカドが売り場に並んでいるのであれば、ヘタ付きを選ぶとよいアボカドに当たりやすいです。
その理由は、アボカドは衝撃でヘタが外れてしまうことがあり、その際に皮や果肉に傷が入ってしまうケースが多いためです。
特にお客さんや店員さんが雑に扱うことでヘタが外れてしまっている場合は、そこから実が酸化して黒ずんでいき、傷んでいくことも。
また、アボカドは熟度がすすむにつれてヘタが少しずつ浮いてきます。
そのまま放っておくとヘタが外れるのですが、ヘタが浮いているものは熟度が適度にすすんでいるので食べごろです。熟れすぎてもいない丁度よい状態です。
ただ、最近は工場でヘタを外す加工がされていることもあるようです。ですので、売り場にある全てのアボカドのヘタが取れている場合は、別の方法で選びましょう。
果肉に弾力がある
次にアボカドの「お尻」の硬さに注目しましょう。
私が鮮度チェックをするときは売り場のアボカドのお尻をやさしく触るのですが、カチカチのものや、やわらかいものがあります。
その中から適度に弾力のあるアボカドを選ぶと、中身がきれいな食べごろのアボカドである可能性が高いです。
カチカチなものはまだ未熟ですし、やわらかすぎるものは過熟で傷んでいることも。
ただしアボカドは繊細な果物で、指先で強く触るとアボカドが傷んでしまいます。
触る時は絶対にやさしく持って、手の平で持ち比べてみるようにしてくださいね。
チョコレート色または小豆色
最後にアボカドの「色」に注目してください。
アボカドは熟度がすすんでいくと、皮の色が黒く変化していきます。
「食べごろのアボカドを選ぶなら、皮が真っ黒なアボカドを選べ」という人もいますが、そこまでいくと過熟で中が傷んでいる可能性も。
適度な食べごろのアボカドを選ぶなら「小豆色」のものを選ぶのがベストです。
アボカドの保存方法
ここからはアボカドの保存方法についてご紹介していきます。
冷蔵保存の場合
アボカドの冷蔵保存方法は簡単です。ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れるだけでOK。
ただし、未熟な状態のアボカドを購入した場合は常温で保存しましょう。
アボカドは15℃以下では追熟が止まってしまいます。なので未熟なアボカドは冷蔵庫に入れず、常温で保存するのがおすすめです。
とはいえ、アボカドの追熟はとても難しく、追熟しているうちに傷んでしまうということもよくあるので、その日食べるアボカドは当日熟したものを購入するというのがベストといえるでしょう。
もう一つの注意点としては、アボカドは冷蔵室ではなく野菜室で保存すること。
アボカドの最適保存温度の下限は5℃です。冷蔵室だとアボカドにとって寒すぎるので傷みが早くなります。なので、冷蔵保存する場合は野菜室で保存しましょう。
冷蔵保存したアボカドの保存期間はおよそ1週間です。ただ保存期間はあくまで目安。野菜や果物は収穫後も生きているので傷む速度は全て同じというわけではありません。また水溶性の栄養素は時間が経つにつれて失われていくので、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
冷凍保存の場合
アボカドは冷凍保存も可能です。以下の方法で保存しましょう。
1. アボカドを半分にカットし種をとる。
2. 皮をむく。
3. 食べやすいサイズにカットする。
※このときレモン汁やオリーブオイルを満遍なくつけておくことで、変色をある程度抑えることができます。
4.ラップで包む。
5. 冷凍用の保存袋に入れる。
6. 冷凍庫に入れる。
冷凍したアボカドの保存期間はおよそ1か月です。
冷凍したアボカドを料理に使う場合は自然解凍でOK。生のアボカドと比べると少し形は崩れますが、自然解凍したアボカドをサラダや和え物にするとおいしいですよ。
アボカドの豆知識
アボカドの豆知識をご紹介します。
アボカドは野菜ではなく果物で、メキシコ産やペルー産といった産地が有名。日本のスーパーでもよく出回っていますね。
アボカドには500種類以上の品種がありますが、輸入のアボカドは99%がハスと呼ばれる品種です。
ハス種は皮が厚く、長距離輸送や栽培が容易で多産であり、熟すと黒くなることから消費者に食べごろがわかりやすいという利点があります。
そのため日本に多く流通しており、日本人のほとんどの方はハス種しか知りません。
ただし、冒頭でもお伝えした通り国産のアボカドも存在しています。
国内ではさまざまな種類のものが栽培されているのですが、ほぼネットでのお取り寄せでしか手に入らないですし、かなりお高いのも特徴です。
ですが、みなさんにもぜひ国産のものも一度は味わって欲しいなと思います。
おすすめのアボカドの食べ方
私が個人的に好きなアボカドの食べ方はアボカドとサーモンが主役のポキです。
調理時間
10分
材料(4人前)
アボカド…1つ
サーモン…1冊
にんにく…1/2かけ(すりおろす)
(調味料)
しょうゆ…大さじ2
ごま油…大さじ1
砂糖…小さじ1
白ごま…適量
レモン汁…少々
作り方
1. アボカドとサーモンを食べやすいサイズにカットする。
2. ボウルににんにくと調味料をすべて入れ、しっかり混ぜ合わせる。
3. 2にサーモンとアボカドと白ごまを入れて和え、お皿に盛り付けたら完成。
お好みでクリームチーズや卵黄をトッピングしてもおいしいですよ。
最近の野菜トピック
本格的に秋になり、涼しくなってきましたね。秋の味覚がおいしい季節になってきました。
お近くのスーパーでもさつまいもやきのこ、梨やりんごやぶどうが目立つ場所で売られているのではないでしょうか。
ぶどうといえば、ここ数年はシャインマスカットが流行っていて、そこそこの価格がするのにお店でもよく売れてくれています。
最近はシャインマスカットの後継品種も多く出回るようになりました。
富士の輝きやスカーレット、サンシャインレッドなどありますが、個人的にはクイーンルージュという品種がおすすめです。
シャインマスカットの血を引いているのですが色は赤く、種無しで皮ごと食べることができます。
皮が薄く口に残らないですし、甘みも強くて万人にウケる味だと思います。
少し価格ははりますが、興味のある方はぜひ一度試してみてくださいね。
また次回の連載で!最後まで読んでいただきありがとうございました。