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でっかい鯛の頭を煮る!

筋肉料理人さんの公式連載です。おうち飲みにぴったりな、ビールや日本酒にあう簡単おつまみレシピをご紹介します。今回は「でっかい鯛の頭を煮る!」です。
2016/06/29
2024/07/26
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大きな鯛のあら煮t19.jpg


∩・∀・)こんにちは~筋肉料理人です!
皆様、お元気ですか~

こちら佐賀は梅雨の長雨が続いております。一昨日から気温は低くなったんですが、湿度があると外には出にくいし、洗濯物は乾きにくいしで気分が滅入りますね。長雨でメランコリーな気分になりがちなんですが、ある日の事、食材を仕入れにスーパーに行くと、鮮魚売り場に値引きシール付きの魚がありました!

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でっかい天然鯛のあらが551円!!

見つけた瞬間、獲物を狙うニャンコの目になっちゃいましたね。

傍で見てる人がいたら、しっぽを振ってたのがわかったと思います。

「買おう!」

と心に決めつつも、一緒に買い出しに来てたカミさんに伺いを立ててから、買い物かごにいれました。

帰宅後、パックから出してみると、天然鯛の頭は半分に割ってあり、頭の他に腹骨が入っていました。

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上の写真、横に置いてるのは直径36cmの炒め用フライパンです。これと比べると、如何にデカイカ?がよくわかると思います。ちなみに総重量1.6キロでした。

鯛の頭が1.6キロ! デケーwwwwwwwww

って感じで、思わず草生やしちゃいました。

頭半分で800gありますから、さあどう料理しよう?

一番簡単なのがオーブン焼きです。頭の重量の1.5%位の塩をふり、220~250℃のオーブンで30分焼けば美味しく食べられます。焼く前にオリーブ油をかけると乾きを防止して美味しく焼けるし、にんにくや生姜の風味を入れたければ、おろしにんにく、おろし生姜を日本酒で溶いたものを焼く前に塗りつけてやるといい香りがつきます。これが一番簡単なんですが、頭だけでなく腹骨もあるので、腹骨付きならやっぱりあら煮、あら炊きかな~ってとこで、巨大鯛の頭はあら煮にされることとなりました。

巨大な鯛の頭を切らずに煮る

これだけの大きさがあると普通の鍋でそのまま煮るのは無理です。料理屋さんが使うような大鍋が必要ですが、一般家庭でそんな大鍋を持ってなんて、そう無いでしょう。だからといって、このサイズの鯛の頭を小さく切るもの難しいです。そのまま煮るしかありません。そこで登場するのが中華鍋や炒め用のライパンです。これらのフライパンは直径が大きく、深さもあります。巨大な鯛の頭を煮るのにバッチリ向いています。

今回、使ったのは直径36cmの炒め用フライパンです。このサイズのフライパンなら家族の多いご家庭、チャーハン、炒め物が好きってご家庭なら、持ってらっしゃる事が多いと思います。

そうだ!炒め用フライパンを使おう!

って事で、炒め用フライパンを使って料理します。煮魚を作る時、最初にするのは魚に塩をふり、水出しすることです。ですが、鮮度のいい魚で、身に水分の少ない魚はその限りではありません。買ってきた鯛の頭はとても鮮度が良かったので、塩を振るのは省きました。

鯛の頭を霜ふりにする

炒め用フライパンに大量の湯を沸かし、鯛の頭を霜ふりします。お湯が沸いたら弱火にし、鯛の頭をトングなどを使って浸します。5秒程浸してから冷水で冷まし、竜水をかけながら表面のヌメリ、汚れ、血、残ったウロコを取り除きます。この処理をすることで魚の臭みをおさえる事ができます。

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煮汁を調合して煮込んでいく

霜ふりしたら煮込んでいきます。鯛のあらの重量は1.6キロありました。炒め用フライパンを使っても、流石にこれ全部、一度に煮ることは出来ません。そこで霜ふりした鯛の頭の半分には日本酒をふりかけ(こうすると日持ちする)、チルド室で保存し、後日料理します。残りの半分、約800gの鯛のあらを煮込んでいきます。

800gの鯛のあらを煮込むのに必要な調味料は、しょう油、みりん、砂糖が各大さじ4です。これでいけるんですが、少し余裕を見てしょう油、砂糖、みりんを各大さじ5(75ml)使います。これに水と日本酒を混ぜたものを300ml使います。

しょう油、砂糖、みりん各大さじ1:水+日本酒=4

上の割合です。小魚を煮る時は全部混ぜてから煮込めばいいのですが、魚がでかい場合は煮るのに時間がかかります。そんな時はしょう油だけ後から入れます。

炒め用フライパンにしょう油、砂糖、みりんを各大さじ5(75ml)、日本酒+水=300mlを入れて煮立て、そこに霜ふりした鯛の頭を入れます。鯛の頭は切り口を下にして入れます。

水+日本酒の量ですが、魚を入れた時、上面が煮汁から飛び出してるほうがいいです。魚が煮汁に沈むと、沸騰した時に魚が踊ってしまい、身崩れの原因になります。

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この時、種をとったタカノツメを入れます。長ねぎの葉等入れてもいいです。あれはゴボウ(1cm角弱の角棒に切る)を入れてもいいです。ゴボウは匂い消しになり、煮汁に旨味を入れてくれます。

アルミホイルで落とし蓋をし、アルミホイルが沸騰した泡でゆらゆら揺れるくらいの火加減で20分煮ます。ちなみに魚を煮る時の落し蓋はアルミホイルが使いやすいです。時々、煮汁を魚にかけてやります。

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20分煮たら、しょう油、長ねぎ1本を4~5cmのぶつ切りにしたものを入れ、再び落し蓋をして5分煮ます。

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5分煮たら生姜を加えます。生姜は水洗いし、皮ごと薄切りしたもの2かけ分(30g)です。生姜を加え、落し蓋をして5分煮たら、鯛のあらと野菜を皿に盛り付けます。

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鍋に残った煮汁を煮詰め、煮汁にとろみがついたら魚にかけます。

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でっかい鯛のあら煮の完成です!

小魚の煮物の場合、できるだけ短時間で作った方が美味しいですが、流石にこのサイズになると20分以上、30分位は煮込んだほうが美味しいです。30分煮込むとゼラチン質がプルプルに柔らかくなって、それをすすり込むとめっちゃ美味しい!ほっぺたや頭、カマの肉は脂が乗ってホクホク! いや~体のあらは美味いもんです。こんなでっかいあらを煮るのは無理!そう思うかもしれませんが、見つけたら挑戦してみてください。

下のリンク先にオーブンを使ったまぐろの頭、ブリの頭の料理がありますので、是非ご覧ください。こちらの方が簡単に作れますよ。

201505091510529eb.jpg ぶりのかぶと焼き

2013111514001223f.jpg まぐろのかぶと焼き

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佐賀県在住の料理研究家。「どこでも手に入る材料で作れるおいしい料理」をモットーに、ブログ・YouTube等で写真や動画を使ったわかりやすいレシピを公開中。著書に『筋肉料理人の男子ゴハンレシピ』『最高の晩酌つまみ』(ともに宝島社)などがある。趣味はニックネームの由来でもある筋トレの他、バイクや熱帯魚など多岐に渡る。

 

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