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トマトパスタがおいしくない…を卒業!極上のトマトソースを作るコツ5つ
こんにちは!かな姐です。
このあいだ、買い物途中にすれ違った年配の男性が、自転車に乗りながら楽し気に鼻歌を歌っていたのですが、その曲がなんと、ビバルディの「四季」の「春」でした!
演歌とか民謡とか歌謡曲とかじゃなくまさかのクラシックで、思わず振り返っちゃいました(笑)。
もうすぐ春ですね~…。
さて、今回のお悩みはこちらを取り上げてみました。
・トマト缶を使ってトマトソースのパスタを作るのですが、酸味が強かったりコクがなかったりしておいしく作れません。おいしく作る方法や、失敗したときのちょい足し技などがあれば知りたいです
トマト缶を使ったトマトソースのパスタの作り方!
トマト缶は季節を問わずいつでもスーパーで買うことができますし、しかもなんといってもお安い。
お野菜が高い時期には(高くない時期でも)わたしもよく買う缶詰のひとつです。
なんせわたしはトマトが大好きなので、トマトソースのパスタもよく作るほうだと思うのですが、今回このご質問を受けて、改めて極上のとっておきのトマトソースを作ってみたくなりました。
わたしのいつもの作り方だと、トマトソースだけに限らずトマト缶を使うときはほぼ全てダイスカットのトマト缶を使っていたのですが(なんとなくつぶすのが面倒だし個人的に酸っぱいものが好きなので)、実はダイスカットのトマトとホールトマトには違いがあります。
カットとホール、意外と知らないトマト缶の違い
まずダイスカットのトマト缶ですが、こちらは加熱せずにそのまま食べられる種類のトマトの缶詰で、例えばサルサソースやガスパチョなど、加熱せずに食べる酸味のあるお料理に使うことができます。
一方、ホールトマト缶のほうは煮込み専用。煮込むとおいしい種類のトマトを使った缶詰になっています。
ダイスカットのトマト缶はもちろん加熱するお料理にも使えないことはないので両方使えて便利!ってことでわたしも断然ダイスカット派だったのですが、今回それぞれを使って作り、食べ比べてみて圧倒的な違いがあることがわかりました。
ダイスカットのトマトで作ったトマトソースは、あっさり、さっぱり、トマトのキュンとした酸味がきいたさっぱり系の軽やかなトマトソースになり、
ホールトマトで作ったトマトソースは、コクがあって濃厚、甘みも充分にあるしっかりとしたうまみのあるトマトソースになったのです!
実は、これを作って食べ比べる前に(わたしは酸っぱいのが好きだし、いくらホールトマトで作ったほうが濃厚だろうなってことが分かったとしても、ダイスカットのトマト缶でトマトソースを今後も作るだろうな)って予想していたんですが…こんなに違うなら、濃厚なトマトソースやトマト煮込みを作るときには今後はぜひホールトマトを買おうと決意しました。
ホールトマトを使うというポイントだけではなく、極上のトマトソースを作るためには他にもいくつかコツがあるので、実際に作りながら見ていただきましょう。
濃厚な「極上トマトソース」を作るコツ
まずはフライパンで香味野菜を炒めていくのですが、その油はオリーブオイルを使います。
普通のサラダ油との違いはスプーンで舐めてみるとお分かりいただけるかと思うのですが、そのピリッとした辛味やほろ苦さ、そしてオリーブの豊かな香りにあります。
加熱してしまうので、ここは安いオリーブオイルでも構いません、わたしはスーパーのプライベートブランドのエキストラバージンオリーブオイルを、加熱用のオリーブオイルとして普段使っています(ピュアオイルでもよいと思いますが、仕上がりがよりよいのはエキストラバージンオリーブオイルだと思います)。
そして量はかなりたっぷり。大さじ2~くらい入れます。このたっぷりのオイルで、香味野菜を炒めていきます。
玉ねぎとにんにくのみじん切りを炒めていきます。ここでしっかり炒めて玉ねぎの甘みを引き出すとともに、香ばしい香りも付けたいのでわたしはあえて少し色が付くように炒めてみました(焦がすと苦味になるので炒めすぎには注意)。
ここまで炒めたら、ホールトマトを入れていきます。
手で握りつぶしながら入れてももちろんよいです(そう書いてあるレシピもたくさんあります)、わたしはへらでつぶしていきます。
ヘタの部分が塊になりやすいので丁寧につぶします。火は中火から弱火くらい。フライパン全体に広げ、煮詰めていきます。
およそ10分くらい煮詰めたらこんな感じです。
煮詰める前と比べてみると全体的に水分が飛び、ぽってりとしたソースになっているのがお分かりになりますか?
ここまで煮詰めたら、味を付けて完成です。
トマト缶は400gですので、1%の塩分量だと4gということになります。小さじ1より少し少なめ。
きちんと計量して入れたらお味見をしてみてください。どうでしょうか?ドキドキ…。
甘い調味料は入れなくても、ここまでの工程で素材からの甘みが充分に引き出されているので酸味はほとんど感じないと思います。
(トマトが苦手な方や小さなお子さんがいらっしゃる方は、少量のメイプルシロップを入れると酸味が和らぎます)
さぁ、これでトマトソースは完成です。
シンプルにここにパスタをからめて食べてももちろんよいですし、ここにプラスワンとして、旨味のあるたんぱく質を入れるとよりトマトソースに旨味が重なっておいしくなります。
食べ応えも出ますし、栄養価的にもよいです。
例えばツナ缶、こんがり焼いたベーコン、牡蠣など。今回わたしはこんがり焼いたベーコンを合わせてみました。
(最初から入れて作る場合は、玉ねぎを炒め終えた後くらいに加えて一緒に炒めてください!わたしは撮影用に後から加えています)
他にも、揚げなすやソテーしたきのこ類を組み合わせてもおいしいです。
さて、ソースができあがったら麺をゆでていきましょう。
パスタをゆでるときにはお湯の量に対して1%の塩を入れ、そしてゆで汁を少し取り分けておきます。
これはあとでソースと合わせるときに調整用として使います!
麺は袋に書いてあるゆで時間より1分短めにゆでます。
ゆでた後フライパンでさらに加熱しながらソースとからめたいので、その分短めに。
ソースの方なのですが、ホールトマト缶1個で作った場合、3人分くらいのソースができます。
今回は2人前を作るので、1人前を取り分け、残りをフライパンに残しています。
ここに麺のゆで汁を入れてソースを緩めます。
こうすることで麺へのからみがよくなり、ソースと麺が一体化してくれます。
麺を入れるときにソース側も同じくらいぐつぐつしている状態にしておいてください。タイミング大事!
中火でソースと麺を手早くなじませたら、急いでお皿へ盛ります。
お皿に盛り付けた後、香りづけにエキストラバージンオリーブオイル(加熱しない用のほう。ちょっといいものを使うと味がグレードアップします)、そしてブラックペパーを挽いてできあがりです。
5つのコツまとめ
- 玉ねぎとにんにくを炒めるための油はオリーブオイルを、量もたっぷり使う
- 玉ねぎとにんにくは充分に油となじませながら炒め、香ばしさと甘みを引き出す
- トマト缶はホールタイプを使う
- 10~12分、しっかり煮詰める
- 塩の分量を計算する
作った後で物足りないと感じたら?
もし、トマトソースを作ってみてやっぱり何か物足りない、コクが足りない!となったときの救済方法ですが、旨味のある具材を入れてみてください(ベーコンやツナ、きのこやシーフード類)。
それでもう~ん?となったら、お砂糖を少し入れたり、隠し味にすこーーーーーしお醤油などの発酵調味料を入れたりするとよいです。
では最後に、今回のトマトソースの分量を書いておきますね。
「極上のトマトソース」レシピ
分量
3人分
材料
- 玉ねぎ…100g
- にんにく…1片
- ホールトマト缶…1缶
- オリーブオイル…大さじ2
- 塩…4g
作り方
1. 玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。
2. フライパンにオリーブオイルをひいて1の玉ねぎとにんにくを入れ、中火でよく炒める。
3. ホールトマト缶を入れ、木べらでつぶす。10~12分ほど弱火で煮て、ソースを煮詰める。
4. 塩で味を調える。
保存期間
冷蔵庫で1週間くらい保存可能です。冷凍もできます。
ぜひ一度お試しください!