【おいしい暮らし】20日分の「おかずセット」をまとめて作る、金子文恵さんの“料理の楽しみ方”

【おいしい暮らし】20日分の「おかずセット」をまとめて作る、金子文恵さんの“料理の楽しみ方”
暮らし上手な人にフォーカスし、毎日の料理がよりおいしくなる気づきや、心地よく暮らすヒントをお届けする不定期連載「おいしい暮らし」。今回は、料理教室「ふみえ食堂」を主宰する料理家の金子文恵さんのお気に入りレシピや料理のアドバイス、そして、暮らしを楽しむコツを教えていただきました。
フーディストノート
フーディストノート
2020/06/16
2022/11/24
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たとえ5分で仕上がる料理でも、食べるときのことを想像して作る

レシピを考えるうえで大切にしていることはなんですか?

「まず、自分が楽しいかどうか(笑)。その次に、料理をしてくれる人にとって、再現性を含めまねしやすいか、作ってみたいと思ってもらえるか、盛り付けなどいかに『おいしそう!食べたい!』と思ってもらえるか、を大切にしています。おいしい料理を作るのは当たり前ですが、自分が楽しく作れないと、人にとって楽しいワケがないかな、と。

それから、作ってみたいと思ってもらえるよう、できるだけハードルを低く、とっつきやすくすることも心がけています」

お忙しい毎日、お時間のないなかで「味も見た目もおいしくするコツ、準備」などアドバイスをお願いします!

「混ぜるだけ、和えるだけなど、たとえ5分で仕上がるような料理でも、完成した料理、食べるときのことを想像すること、でしょうか。もちろん途中で変わっていってもいいのです。まずはゴールを想像する。そうすることで切り方や彩りなどを考えながら準備をすることができます。

次に、下ごしらえは手を抜かないってことと、薄めに味付けをして最後に味の調節をすること。それがおいしさの秘訣です」

とくに、ご実家ではお父さまの「冷凍おかずセット」20日分をまとめてお作りとのこと。お1人でたくさんの量を作るときに意識していることってありますか?

「ゲーム感覚でやっているので、まずどう攻略しようか考えるんです(笑)。そして、適度に手間を省くことが大切。そうしないと続かないと思うので。

たとえば、冷凍野菜を使って和えるだけとか、電子レンジを活用するとか、ふだんの料理を多めに作っておくとか。一気に全て作ろうと思うと大変なので、ちょこちょこ作って、傷まないようにその都度小分け冷凍しています」

食材や調味料選びでこだわっていること、気を付けていることは?

「食材は良いものに越したことはないのですが、お高いものもあって家計に厳しい(笑)。できるだけみんなが手に入れやすい食材での料理を心がけているので、無農薬など作り手の方がこだわって作っているものはご褒美に買うようにしています。アンビシャスファーム(北海道・江別)横田農場(埼玉・小川町)、高知県在住の料理家・小島喜和さんの野菜は本当においしいです。

調味料は、手間暇かけてくださっているものの中で、手に入れやすくコストパフォーマンスが良いものを選んでいます。香りと旨みのバランスが良く、そのまま料理に使える使い勝手の良さが気に入っている粉かつお「はなこ」、木樽仕込みで香りが良く、旨みもしっかりの「井上古式じょうゆ」、真面目に作っているところに惹かれた「富士酢」などはおすすめ。みそは、毎年仕込んでいる手前みそを使っています」

金子文恵さんのMy Best レシピは?

■無花果とゴルゴンゾーラのサラダ

「大好きなもの同士の組み合わせ。ワインに合うおつまみで、あっという間にできるところもグー!」

レシピをチェック!>>

■にんじんとたまねぎのフリッタータ

「わたしの十八番のフリッタータの中でも最もお気に入りなのは、苦手なにんじんがものすごくおいしく食べられるから(笑)」

レシピをチェック!>>

■あさりとセロリのナンプラー蒸し

「これからの季節にぴったりのビールやキーンと冷えた白ワインに合うおつまみ。材料を入れて蒸し焼きするだけで、あっという間にできるのもお気に入りの理由」

レシピをチェック!>>

ご実家のお父さまへのごはん作りから生まれたというレシピ集『親のごはんが気になるもので』のご紹介もお願いします!

「親のごはんが気になるけれど何をしたらいいかわからないという方、お子さんや旦那さまのお弁当にお悩みの方にオススメです!冷凍おかずの秘訣が満載なので、無理をしないで、ご自身でできることだけ拾って読んでいただければうれしいです」

本では、おかずごとの作り置きではなく「冷凍おかずセット」をご紹介されていますね。冷凍セットを作り始めたきっかけは?

「冷凍にしたのは、私が1ヵ月に一度しか北海道の実家におかず作りに行けないためです。冷蔵にしておいて、もったいないと傷んだものを食べてしまうのも心配だったので…。

おかずセットにしたのは、認知症の父が主菜と副菜をそれぞれ分けて作っておいても、情報量が多すぎて処理ができず、選んで食べることがなかなか難しいとわかったからなんです。主菜と副菜のセットにすることで食べてくれるようになりました」

金子さんの料理教室「ふみえ食堂」でも、「親ごはんレッスン」のコースがあるんですね

「はい、親ごはんのレッスンは同じ悩みを持つ方からのラブコールで始めました。冷凍おかずを試食しながら、介護などの悩みを話すことができるコミュニケーションの場になったらいいなと思っています。今後はオンラインレッスンも行っていく予定です」

***

「モットーは、ココロとカラダが喜ぶ料理です」という金子さん。料理教室やケータリングで見せるハーブやスパイスを効かせたオシャレな一品から、しみじみおいしい和のお惣菜が詰まったおかずセットまで。作り手も食べ手も笑顔にさせるそのレパートリーの多さ、そしてそのおいしさは、多くのフーディストさんからも愛されています。

金子文恵さんへのQ&A

ブログを始めたきっかけは?

「勤めていた会社を辞めたあと、友だちの勧めで。これまでに3回ブログ名を変更してるんですが、今はイベントなどで使う『ふみえ食堂』をそのまま使っています。ブログ内で最近、妄想の彼氏とお酒と料理を楽しむ“妄想彼氏劇場”も始めました!」

大好物といえば?苦手なものは?

「お酒とおつまみ!中でも野菜のマリネと白ワインの組み合わせが好きです。昔から麺類も好きですね。苦手なのはにんじんですが、色もきれいだし食べられるように料理しています」

料理教室「ふみえ食堂」を始めたきっかけは?

「せっかく料理をするなら楽しんでほしい!食卓を囲んでおいしく楽しい時間を過ごしてほしい!と思ってレッスンを始めました。

みんなでワイワイ作れて、おもてなしをしながらも自分も一緒に楽しめる、それでいて見栄えするのに簡単な、おうちパーティー料理が好評です。とくに、食材がじゃがいもと牛乳、チーズだけのグラタンやシンプルなこしょうめしが人気メニューです」

インテリアやライフスタイルなど参考にしているショップ、カフェ、雑誌、サイトなどはありますか?

「雑誌の『ELLE DECOR』です。海外のおしゃれな情報を見られるところが好きです」

料理以外で、リラックスタイムの過ごし方といえば?

「散歩。東京では街並みを楽しみながら、故郷の札幌では自然を満喫しながら歩いてリラックスしています」

金子文恵さんのプロフィール

▼金子文恵さんのmyレシピブックを見る
https://www.recipe-blog.jp/profile/22312

ファッションデザイナーから料理家へ転身。デザイナー時代に友人をおうちごはんでもてなすという趣味が高じて料理の世界へ。身近な食材で作るシンプルかつ魅力的な料理が人気。少人数、ワークショップで学べる料理教室や食イベントを行う「ふみえ食堂」主宰。月に一度北海道の実家に戻って、認知症の家族のために冷凍おかずの詰め合わせ20日分を作り続けている。『ニュー スタイル レシピ』(主婦と生活社)、『なにしろ、親のごはんが気になるもので。』(家の光協会)が発売中。

▼金子文恵さんのブログ『ふみえ食堂』を見る
https://fumie823.exblog.jp/
▼金子文恵さんのInstagramを見る
@fumie823

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