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【週末さんぽ】食通が集う西荻窪で、絵になる「食と道具」に出会える店

【週末さんぽ】食通が集う西荻窪で、絵になる「食と道具」に出会える店
すっかり全国区となった東京・吉祥寺。その隣駅の西荻窪は、エッセイストの平松洋子さんや料理評論家の山本益博さんなど多くの食通ゆかりの街でもあります。週末のおさんぽにもおすすめの西荻窪で見つけた、お料理好き、おいしいもの好きにぜひ教えたいお店のお話です。
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2016/06/11
2021/10/07
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365日、毎日使いたいものを集めた空間

居酒屋からビストロ、カレー屋にベーカリーまで個性豊かな名店が軒を連ねる西荻窪。その西荻窪の駅に降り立って歩くこと3分、バス通りから路地に入ると今回ご紹介する
「364 日々の食と道具のお店」の真っ白な外壁が見えてきます。

スタイリストとしても活躍されている駒井京子さんと、20年来の友人の二所宮佐代子さんが、「作り手の思いがこもった、いつまでも飽きのこない食材や道具をもっと知ってもらいたい」とこの場所にお店を開いたのは2008年のこと。

長年、食やアートの世界に携わってきた駒井さん(写真左)と二所宮(写真右)さん。お店に並ぶのは、そんな目利きのお二人が北海道から九州まで各地に足を運んで、見て、触って、作り手の方とお話をして選んだ食材や調味料、器や料理道具たちです。

「もともと自分たちが慣れ親しんできておすすめしたかったものや、訪ねた先の作家さんに教えていただき出会ったもの、友人の縁で置きはじめたものもあります」

レモンがおいしい季節にしかつくられないコンフィチュール。築150年のお家の囲炉裏天井にあった煤竹(すすたけ)を使った貴重な茶箕(ちゃみ)…。
作り手の思い。そして、それを選んでお店に並べる人の思い。お二人のお話やアイテムに添えられた温かみのある文章からは、そんなたくさんのストーリーがひしと伝わってきます。置いているだけでも絵になるものばかりなのに、それぞれがまとったストーリーを知ることでより愛おしく使えそうです。

「365日、毎日使いたいものを集めたお店。そこからちょっとだけ肩の力を抜いた“364”という名前にしました」。そんな想いが詰まった場所だから、ライフスタイルショップでもセレクトショップでもなく、「食と道具のお店」という名前がぴたりとくるんです。

かつては居酒屋さんだった、趣ある一軒家

そして、建物がまた素敵。
かつて居酒屋さんだったという一軒家は1階に品々が並び、昔ながらの木の階段を上がった2階の小部屋は靴を脱いで上がる畳敷きのイベントスペースに。2階の窓からは、「この物件を選んだ理由でもあるんです」という、お隣のこれまた味のある木造のアパート(下宿、と呼ぶ方がふさわしい雰囲気!)の“借景”も美しい、なんとも味のある佇まいなんです。

連れて帰りたい、ストーリーをまとった「食と道具」3選

ふらりとやってきたお客さんに聞かれて、食べ方や使い方を気さくに話す駒井さんと二所宮さん――。取材中もそんな光景に何度となく出くわしました。
そんなお店の品々から、とくに人気という定番のものを素敵なストーリーと一緒にご紹介いただきました。(価格は取材時のものです)

ガラスジャー(太) 10,800円(鷲塚貴紀さん/富山)

重しになる中ぶたつきの、どこまでも澄んだガラスジャー。中ぶたをつかって浅漬けをつくるもよし、常備菜や果実酒、スイーツの保存容器にしてもよし。「花器にしたり、インテリアとしてお部屋に置いても素敵ですよね」と、愛で方のアドバイスもいただけるのがまたうれしいのです。

段付深型鍋 6寸 23,800円(北村一男さん/京都)

銅器を手がける作家さんの銅鍋は使うごとにいい表情を見せてくれます。お店1階のキッチンでも、ごはんを炊いたり煮物をコトコトつくったりと活躍中。受注製作で、サイズはオーダー可。「店ではこのお鍋で揚げた熱々のコロッケをふるまうイベントを開いたこともありました」なんて、うーん贅沢。

焼き海苔 30枚入り 1,620円(田中正造商店/東京)

もともとは二所宮さんのおじいさまの大のお気に入りだったという厚手の焼き海苔。おにぎりに巻いて、厚みがあるからこそ聞けるパリッパリッという贅沢な音を心ゆくまで楽しんで。堂々としたパッケージでプレゼントとしても人気のアイテム、取材チームもお土産にしました!

「食」がつないだ「縁」

裸電球がいい味を出すお店の2階の畳スペースでは毎月、四季折々の食や伝統を楽しむさまざまなイベントやワークショップが開催されています。

なかにはお店で扱う品を手がける職人さんのトークイベントも。職人さんがわざわざ来店してお客さんを前にお話をするなんて、駒井さんと二所宮さんの温かいお人柄あってこそですよね。
「職人のみなさんは、駅前の赤提灯で一杯ひっかけて帰るのも楽しみにされているそうです(笑)」
そもそもお二人が西荻窪の地を選んだのも、ここに行きつけの食事処があったからとか。364には食がつなぐ「縁」がいくつも重なっているんです。

「私たちの器の好みも、昔とはほんの少しですが変わってきたように思っています。職人のみなさんも、年月を重ねて技術が変化したり、世代が変わって作品の雰囲気が変わったり。何度かお店に来ていただいて、そんな変化も楽しんでいっていただきたいです」

お店で気になるものを見つけたらどんなストーリーを持っているか、駒井さんと二所宮さんにぜひ聞いてみてください。それが364の正しい楽しみ方。一生つきあいたくなる食や道具たちが待っているんですから、今度の週末はふらりと西荻窪さんぽ、ぜひ。

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364(さんろくよん)
東京都杉並区西荻北3-13-16
営業時間 12:00~19:00
定休日 火・水曜
http://www.sanrokuyon.com/

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