貴女の青春の味に再会♪甘〜くてレトロな「地元パン」が食べたい!
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誰もが青春時代を思い出す、今も変わらぬ「地元パン」
学生時代、学食や部活帰りに寄るいつものパン屋さんで飽きもせず毎日買ったあのパン。でも、地元を離れたらすっかり見かけなくなってしまった…。そんな懐かしいパンの思い出ってありませんか?
レシピブログの姉妹サイト「おとりよせネット」で「お取り寄せの達人」としてもおなじみ、文筆家の甲斐みのりさんは、そのパンたちに素敵な呼び名を添えました。それが「地元パン」です。
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近所のパン屋さんやスーパーに、おなじみのパッケージと手ごろな値段で並び、子どもの頃からずっと食べ続けている味。「ぼうしパン」に「バラパン」、「うさぎパン」…と、見た目そのままの名前は、口にするだけで懐かしくて幸せな気持ちに。
「学校給食でパンが出されるようになって、日本にパン屋さんが増えたのは戦後のこと。その昭和20~30年代当時の商品名やパッケージをそのまま使っているお店はとても多いんです。地元パンは、見た目も味も長らく変わらないからかわいくて懐かしいものばかりですよね」と甲斐さん。
まだ商品のデザインにそこまで目が向けられていない時代、ロゴや袋は当時の町の印刷屋さんがつくったものばかり。今の時代にはかえって新鮮な、大らかでレトロな名前やデザインにはそんな理由があるんですね。
甲斐さんお気に入りの「地元パン」たち
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甲斐さんが地元パンに興味を持つようになったきっかけが、一番手前に写る「ビタミンカステーラ」(高橋製菓/北海道)。「15年ほど前に北海道のコンビニで山のように置かれているのを見かけて。しかもひとつ100円もしないんです。カルチャーショックに近いインパクトで、興奮しながら10個くらい買ってきてお土産に配りました」。
日持ちするように水分控え目だから、しっとりふっくらとは対極の味。でもこのドライな食感こそクセになります。
ちなみに、静岡県ご出身の甲斐さんの地元パンといえば?
「静岡県民はなんといっても『のっぽパン』。キリンの絵のパッケージ、クリームがサンドされた細長いパンで、わたしにとっては塾が始まる前にスーパーで買って食べた懐かしい味です。『地元パン手帖』では『のっぽパン』とともに、『のっぽパン』よりもお姉さんのパンで同じく静岡の『キリンちゃん』も紹介しています。私にはどちらも慕わしい静岡の地元パンです」
旅先で始めた甲斐さんの「パン採集」
取材で日本全国を旅する甲斐さん。「各地に根づいたパンをチェックするようになってもう10年以上になります」
そのうちに写真を撮って記録に残すようになり、本格的な「パン採集」がスタート。その集大成ともいえる今回の本では、もちろん甲斐さんがこれまで撮りためておいた写真もたくさん使われています。なかには食べ終わった袋を宿泊先のホテルに持ち帰って、ベッドの上に並べて撮ったものもあるんだとか。
ひとつひとつのパンの歴史も味わって
おなじみの絵本『からすのパンやさん』が子どものころから大好きだったという根っからのパン好き、甲斐さんの「目利き」が堪能できる『地元パン手帖』。自分の足で探し、ときに帰省するお友だちに頼んだり、あちこちの物産展をチェックしたり…と、今回取り上げた地元パンは200個以上!
なかには改めて連絡先を調べようとネットで検索してもまったく情報がなかったり、メディアで取り上げられるのは初めてという小さなお店も。
「わたしがお店で『これかわいい!』なんて興奮してパンを買っていると、お店のおじさんに『そう?』なんて不思議な顔をされることもありました(笑)」なるほど、その地元の人にとっては昔からある当たり前の味、なんですね。
「地元パンを通して、自分の地元にしかない魅力をあらためて見つけて、地元をもっともっと好きになってほしいです。それから、各地の地元パンを求めて旅に出るのも楽しいですよ」と甲斐さん。パンやお店の歴史にもひとつひとつ丁寧に触れた甲斐さんの文章を読むと、色とりどりのパッケージが一層、キラキラと輝いて見えます。
懐かしい地元パンを、そして初めて出会うお気に入りの地元パンを、この本でぜひ見つけてみて。
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甲斐みのりさん
文筆家。お菓子、旅、クラシックホテル、クラシック建築、雑貨、暮しなど、女性が好んだり憧れるモノやコトを題材に書籍や雑誌に執筆。オフィシャルサイト「Loule」では、散歩中に見つけ「うさぎパン」の大ファンになった東京・谷中のパン屋さんリバティとのコラボグッズを発売中。
Loule http://www.loule.net/
おとりよせネット お取り寄せの達人 http://www.otoriyose.net/tatsujin/list_om0035